家事動線をよくするための基本ガイド|理想の住まいを考えよう!

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1日のうち数時間を占める家事の時間。
出来る限り家事は効率よく行い、より多くの時間を家族団らんや趣味、睡眠などに充てたいですよね。

家の購入や、リフォーム・リノベーションを考えている方の中には、家事をスムーズに行うことのできる間取りに住みたいと感じている人も多いのではないでしょうか。

しかし、どのような間取りがよいかは一概には言えません。
なぜなら、近年はさまざまなライフスタイルが生まれ、家事の行い方も多様化しているからです。
家事をスムーズに行うためには、自分や家族が「どのような生活をしたいのか」をもう一度見直し、家事動線のよい住まいを考えることが大切です。

この記事では、家事の行い方や家電の選択肢などを見直しながら、家事動線の考え方を解説していきます。
自分のライフスタイルに合った住まいの家事動線を考えてみてくださいね!

 

目次

 家事時間の動向を見てみよう

 家事動線を考えるキホン

 生活パターンを確認

 どの家電を使う?

 動線はシンプルが一番

 スペースをつなげる

 注意! スムーズな家事動線の落とし穴

 収納スペースが少なくなる

 居室空間が狭くなる

 パターン別 家事動線の工夫を紹介

 同時平行派|グルグル動線

 スピード派|短距離動線

 楽チン収納派|直アクセス動線

 まとめ

 

家事時間の動向を見てみよう

まずは、家事時間の動向を見てみましょう。

みなさんは、1日にどれぐらいの時間を家事に費やしていますか?
毎日こまめにやっている、平日ほとんど時間が取れないので休日にまとめてやっているなど、ライフスタイルによってさまざまですよね。

下の図は、国立社会保障・人口問題研究所が5年おきに行なっている「全国家庭動向調査」の結果から、「妻の平均家事時間の推移」を表したものです。

調査回別にみた妻の平均家事時間

引用:国立社会保障・人口問題研究所 第5回全国家庭動向調査

妻の平均家事時間は、第2回の1998年では、平日313分・休日332分であるのに対し、第5回の2013年には、平日280分・休日298分と、それぞれ30分近く減少していることがわかります。

近年、共働きの家庭が増加したことで家事の一部が夫との協業により妻の家事負担が減っていること、便利な家電がどんどん売り出されていること、また、家事に焦点を当てた間取りが増えていることなども、家事時間を減少させている理由かもしれません。

次に、妻の従業上の地位が家事時間にどう関係しているのかを見てみましょう。

下の図は、「妻の従業上の地位別にみた平日における妻の家事時間の分布と平均」を、2013年に国立社会保障・人口問題研究所が調査した結果です。
 

平均家事時間


引用:国立社会保障・人口問題研究所 第5回全国家庭動向調査

平均家事時間が最も短いのは「常勤」の183分、次に「自営」と「パート」がほぼ同じで267分と270分、一番長いのが「その他(大部分が専業主婦)」の359分でした。
専業主婦か仕事をしているかで、家事時間に大きな差があることがわかります。

一番家事時間が短い「常勤」の主婦でも、平日は平均3時間を家事の時間に費やしており、家事は生活と切っても切り離せない時間だといえます。

家事動線を考えるキホン

家事を効率よく行うためには、家事動線を考えることが近道です。
動線とは、「建物の中を人が自然に動く時に通る経路を線であらわしたもの」。つまり行動の道筋のことです。
よって家事動線とは、家事を行うために、家の中で人がどのような経路を辿っているかを示したものです。

下の図は、洗濯を行うときの工程を、家事動線とともに表しています。

 

間取り図


引用:イニシア墨田

洗濯を行うには、洗濯かごから洗濯機に衣類を入れ、洗剤を入れ、スイッチを押し、洗い終わった洗濯物をバルコニーまで運び、干し、取り入れ、たたみ、洋服ダンスにしまう、という一連の流れがあります。
この過程で、洗面室からバルコニーへ、そしてリビングで洗濯物をたたみ、各部屋へ持っていくという動線が生まれます。
洗濯は、調理や洗い物など他の家事に比べて移動距離が長く工程も多いので、重労働だということも、家事動線や工程を一つずつ分解するとわかってきます。

この家事動線や工程そのものをよりスムーズにできれば、家事がとてもラクになります。
もちろん、洗濯と同時に調理や掃除をする方もいるでしょうし、その人のやり方に合った家事動線を考えていく必要があるのです。

生活パターンを確認

効率のよい家事動線を考えるには、まずは自身の生活パターンを見つめ直すことから始めましょう。

共働きか専業主婦かでも、家事のできる時間帯は異なってきます。

専業主婦の場合は、天気が良ければ朝2回洗濯機を回して、掃除をし、夕方は早いうちからご飯を作り、ついでに数日分のおかずまで一度に仕込む人もいるかもしれません。
この場合は、調理をしながら朝干した洗濯物をたたむ、洗い物をしながら次々に材料を用意しタッパーに詰めるなど、複数の家事を同時に行います。よって色々な場所を行き来しやすい動線がよいでしょう。

また共働きならば、平日は料理をつくるだけで、休日にまとめて掃除と洗濯をする人もいるはずです。
この場合は、調理と掃除・洗濯は同時に行わないので、それぞれの動線が分離されていてもよいかもしれません。

立場や生活パターンの違いで、必要な家事動線も変わってくるのです。

どの家電を使う?

どの家電を使用するかでも、家事時間や家事動線は変化します。

例えば、乾燥機付き洗濯機を導入すると、「洗濯物をバルコニーへ持って行って干す」という工程がなくなります。また、雨の日でも部屋干しの嫌な匂いを気にしなくて済むので、天候に左右されることもありません。
シャツを洗ってアイロンにかけるか、それともクリーニングを利用するかでも、必要な工程が変わります。

では、洗濯以外の家事はどうでしょう。床を掃除する時も、自分で掃除機をかけるかロボット掃除機を使用するかで、手間は全く異なってくるでしょう。調理後に、自分で食器を洗うか、それとも食器洗い機を利用するかで、時間を短縮することができるはずです。

共働きで家事をする時間があまり取れない場合は、最新の技術を備えた家電で家事をラクにすることも、一つの選択肢といえるでしょう。

重要なのは、負担なく家事を行えるかどうかです。

動線はシンプルが一番

具体的な家事動線について考えていきましょう。
結論から述べると、家事動線はシンプルなものが一番です。シンプルな家事動線とは、無駄がなくすぐにアプローチできる動線のことをいいます。

例えば、キッチンから洗濯機のある洗面室まで行くとしましょう。リビングを横切って、ドアを一つ開けて、さらに廊下を曲がって、もう一つドアを開けてやっと到着、という間取りだったら毎日の移動が大変ですよね。
これが、たった2歩で洗面室まで行けて、ドアも1つ開けるだけの間取りに変われば、行き来がとてもラクになり、調理と洗濯を同時に行いやすくなります。

家事だけではなく家づくり全体にいえることですが、必要な場所にすぐアプローチできる動線は、家族全員の生活をスムーズにするためにとても大切なのです。

スペースをつなげる

同時並行で色々な家事を行う方も多いのではないでしょうか。

調理をしながら洗濯をして、メイクもして、子どもの世話もしないと...!という慌ただしい朝の時間をお過ごしの方も、中にはいるでしょう。

同時並行で色々な家事を行う場合、それぞれの家事スペースを繋げると、作業効率がアップします。

例えば、洗濯と調理を同時に行うならば、洗面室からキッチン、バルコニーを一直線上にし、それぞれを引き戸などで繋ぐことで行き来がラクになります。

玄関とキッチンが繋がっていれば、食材を大量に買い込んだ時にすぐしまうことができます。調理や洗い物などで慌ただしい朝は、キッチンで集めた生ゴミの入ったゴミ袋をすぐに玄関まで運ぶことも可能になります。

同時に行う家事がある場合、家事スペースを繋ぎ、行き来する動線を短くすれば、家事効率をよくすることができるのです。

注意! スムーズな家事動線の落とし穴

家事をしやすくするためには、スムーズな家事動線を考えることが大切です。しかし、家事動線を考えすぎるあまり、見落としがちな部分も実はあるのです。

新しい住まいの購入を考えている方やリフォーム・リノベーションを検討している方は、以下のことに注意しつつ、家事動線を考えてみてください。

収納スペースが少なくなる

スムーズな家事動線を優先するあまり、収納スペースが少なくなってしまう場合があります。

例えば、キッチンと洗濯機が置いてある洗面室が繋がっていると、行き来がしやすくなり、家事効率は格段に上がります。

この家事動線を実現するために、中には洗面室が廊下以外にキッチンからも入れる、つまり入口が2箇所ある間取りも存在します。入口が2箇所あるということは、その分壁が少なくなるということです。つまり、家具の配置に制限が生まれ、収納スペースを確保しづらくなってしまうことを意味しています。
収納スペースが減ってしまったら、手の届きにくいところに棚を設置して、無理やり収納することもあるかもしれません。
それぞれのスペースへの行き来がラクになっても、付随する他の作業がスムーズにできなくなれば、結局は家事時間が長くなってしまう可能性もあるのです。

収納についてはこちら:住まいの見栄えが変わる! 理想のマンション収納を考えよう!

居室空間が狭くなる

回遊性のある家事動線は動きやすいため、アイランド型のキッチンを取り付ける例が多くあります。しかし、回遊性を生むには、回遊するための通路が必要です。つまり、通路を確保した分、居室空間が狭くなってしま可能性があるのです。
特に、床面積に余裕がない場合は、思っていたよりも窮屈な生活になってしまう可能性があるので、注意が必要です。

住まいの広さや家族の生活パターンから、本当に便利でスムーズな家事動線を考えていくことが大切なのです。

パターン別 家事動線の工夫を紹介

家事を効率よく行うためには、どのような家事動線にすればよいのでしょうか。

実際の間取りを見ながら、自分や家族にあったものを考えていきましょう。

同時平行派|グルグル動線

まずは、家事を同時並行で行う人向けの「グルグル動線」です。

洗濯機の置いてある洗面室と、キッチンが隣り合わせで繋がり、さらにキッチン周りにも回遊性が生まれます。必要な時にすぐに行き来でき、家事効率が上がるつくりです。

 

同時平行派|グルグル動線


引用:コスモスイニシアのハピカジ

一番左のタイプAは、バスルームから洗面室、キッチン、家事室、そしてバルコニーまでを直線で繋ぐことができる間取りです。洗濯や調理をしながら、リビングで遊ぶ子どもの様子を見ることができます。特にバルコニー横の家事室では、取り込んだ洗濯物の仕分け、たたみ作業、アイロンがけまでを同時に行えるので便利です。
洗濯物は、リビングかその隣の和室まで運び、たたんだりアイロンをかけたりするのが一般的です。しかし、家事室を設けることで、他の人がリビングを使っているときでも邪魔になりません。あちこち部屋を移動する手間も省けるので、効率よく作業ができるのです。また、家事室に作業台を設けると、床の上で洗濯物をたたむ必要がなくなり、衛生面でも安心です。

真ん中のタイプBは、キッチンと洗面室を結ぶフリールームがある間取りです。フリールームには、食品、食器、リネンなどさまざまなものが収納可能なので、洗面室の入口が2箇所あるのに、収納スペースに困らないように工夫されています。
「家事はスピーディーに行いたい!大きな収納スペースもほしい!」という方には、このような間取りがオススメです。

一番右のタイプCは、忙しい朝の身支度に役立つ間取りです。キッチンと洗面室を繋ぐ動線と、キッチン周りをグルグル回遊できる動線、さらに洋室への裏動線を確保しています。
アイランドキッチンは、Cの図面のようにリビング空間の広さに余裕がある場合だと、とても便利に機能します。家族が自然に集まるコミュニケーションスペースになるでしょう。

スピード派|短距離動線


引用:イニシア草加高砂

この間取りの売りは、キッチンと洗濯機のある洗面室が近く、ほぼ直線で行き来できるところです。
回遊性がある間取りにすることによって弱点となっていた収納も、入口を1つにし、壁側に3箇所とることができています。
よく、リビングダイニングキッチンがドアを挟んで廊下に繋がっており、その廊下を通って洗面室やトイレに行く間取りが見受けられますが、これでは移動に時間がかかってしまいます。
キッチンから2歩で洗面室にたどり着ける距離は、スピーディーに家事を行いたい人にはうってつけなのです。

また、キッチンの左側にある収納には、パントリーとして食材を入れてもよいですが、掃除機やホコリ取りのような掃除用具を入れておくと、このスペースを中心にさまざまな家事を行うことができるのです。

最もシンプルに家事を行える間取りだといえるでしょう。

楽チン収納派|直アクセス動線

間取り図
引用:イニシア葛西

この間取りの特徴は、リビングダイニングキッチンと洋室の両方からアプローチできる、ファミリークローゼットが設置されている点です。

通常、クローゼットといえば、それぞれの洋室からアプローチするつくりが多いと思います。しかし、この間取りでは、リビングダイニングキッチンからもアプローチできることにより、朝の忙しい時間に最短経路で身支度ができるようになるのです。

特に、季節の変わり目などは肌寒い日と暖かい日が交互に訪れるので、羽織ものの選択が難しいと思います。もう少し厚手のコートの方がよかった、マフラーがあればよかった、という時にすぐ取り出せるのはとても助かりますよね。

また洗濯物をしまう際も、それぞれの部屋に入っていく必要がないので、効率がよくなります。

このファミリークローゼットが設置された間取りのように、家族がそれぞれ「使いそうなもの」を置いておき、すぐに取り出せる場所があると、とても便利なのです。

まとめ

家事の効率化をよくするためには、自分のライフスタイルに合った家事動線や家電の選び方が関係しています。自分に合った家事動線を考えるには、まず自分がどのように家事を行いたいのかを明確にする必要があるでしょう。

コスモスイニシアでは、毎日の暮らしに欠かすことのできない家事を、ストレスなく楽しみながらできるよう、2008年に「ハピカジ」という形で実現しました。その後も研究・更新を重ね、さまざまな物件に適用しています。

 

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