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不動産投資

不動産投資の分析「NOI・LTV・CCR」・中級編

不動産投資を適切に分析する
NOI・LTV・CCR

不動産投資を始めるにあたっては、投資家として必要最低限の知識を身に付けて投資判断をしなければなりません。投資は自己責任が原則だからです。そのためには不動産投資における様々な分析手法を学んでおくことが求められます。2回にわたり不動産投資の分析手法をご紹介します。

NOIは空室と運営費の低減で改善する

「NOI」とは、「Net Operating Income」の略で、純営業利益などと訳されています。総収入から支払った経費を引いたものです。小売・流通業などの企業決算では売上総利益(売上高―売上原価)から販売管理費を差し引いたものが営業利益ですが、賃貸住宅経営においては、年間ベースでの家賃収入から空室によって生じた損失額と賃貸物件の運営管理費を引いたものになります。

例えば、1棟アパートで賃料10万円の部屋が10室あり、そのうち2部屋が3か月間空室、年間の運営管理費(年間)を180万円とすると、

NOI=1200万円(年間賃料収入=10万円×10部屋×12か月)-180万円(年間運営費)-60万円(2部屋3か月空室=10万円×2×3)=960万円

NOIの数値を上げるには、当然のことですが空室を極力減らして運営コストを低減することです。NOI率は、満室賃料に対するNOIの割合のことで、上記のケースでは960万円÷1200万円×100=80。この場合のNOI率は80%になります。これを公式化すると、

NOI率(%)=NOI÷満室賃料×100

ところで、不動産投資における利回り計算は、年間の賃料収入を物件購入価格で割る「表面利回り」があります。上記のケース(1棟アパートで賃料10万円の部屋が10室)を1億円で購入したとすると、表面利回りは1200万円÷1億円×100=12%になります。表面利回りにNOI率をかけた数値を「NOI利回り」と呼んでいます。この場合は0.8×0.12=0.096で9.6%になります。

表面利回り(%)=年間賃料収入÷物件価格×100
NOI利回り(%)=NOI率×表面利回り×100

1棟アパートで賃料10万円の部屋が10室の場合、表面利回りは12%に対してNOI利回りは9.6%。この差はなにを意味するのでしょうか。表面利回りは、不動産の購入費用や賃貸経営時における運営費用を度外視した概算の数値です。複数ある候補物件のおよそのリターンを把握し、物件購入を判断する際に使う指標です。

これに対してNOI利回りは賃貸経営時における運営費用を含んでいるので、賃貸住宅の経営シミュレーションの数値として有効です。ただ、この数値も物件購入時の諸経費は含まれていません。このコストを盛り込んだのが、実質利回りと呼ばれるものです。

実質利回り(%)=(年間賃料収入-諸経費)÷(物件価格+購入時の諸経費)×100

物件購入時の諸経費を300万円とすると、
表面利回り=1200万円÷1億円×100=12%
NOI利回り=0.8×0.12×100=9.6%
実質利回り=(1200万円-180万円)÷(1億円+300万円)×100=9.9%
になります。

物件の購入と賃貸経営の実情を最も反映しているのは。双方のコストを算定したうえで見積もっている実質利回りですが、これから物件を探し賃貸住宅を検討する人は、まず表面利回りで計算し、実質利回りを計算するのが良いでしょう。

LTVは借入依存度 80%以下が理想
LTVは、「Loan To Value」の略で、不動産価格における借入金の割合のことです。

例えば、1億円の1棟アパートを購入する際に5000万円の銀行融資を受けたとすると、LTVは3000万円÷5000万円×100=60%になります。不動産投資における物件購入は住宅ローンの場合と同じで、頭金を2割、残りの8割をローンの比率で実行するのが最低ラインといわれています。当然のことですが、自己資金をより多く準備できればLTVは向上します。LTVは借り入れ依存度を指す指標で、数値が低ければ低いほど借り入れ負担は小さくなります。

ただし、不動産投資は賃料収入のほかに、売却する際にもリターン(売却代金)を得ることができます。このため、LTVの数値が高くても不動産物件の価値が高ければ高値で売却できるメリットもあるので、一概に低ければよい、というわけではありません。

CCRは高数値ほど投資効率が良い?

CCRは「Cash on Cash Return」の略。自己資金配当率と訳されています。不動産投資では、不動産物件の購入に投じた自己資金に対する年間のキャッシュフロー(CF=使える現金の総額)の割合を示します。賃貸住宅経営においてCFは、家賃収入から空室や家賃滞納の損失額、運営費 、税金、ローン返済額を差し引いた現金収入のことです。CCRの数値が高ければ、投資効率が良い物件と判断されます。

例えば2000万円の自己資金を投資して毎年200万円のキャッシュフローが得られる物件のケースでCCRは「200万円÷2000万円×100」で10%。自己資金は10年で回収できる計算です。自己資金が1000万円の場合は「200万円÷1000万円×100」で20%。年間100万円のCFの場合は「100万円÷2000万円×100」で5%。少ない自己資金で高収益が得られれば、CCRの数値が高くなります。

しかし実際には投資している間は減価償却の終了や家賃の下落、建物の経年劣化による補修・修繕費が発生するので、計算式に現れないコストが発生します。投資が長期化すればCCRは低下することがあるのです。

また、銀行融資で自己資金を増やせばCCRの数値は高まります。その場合に注意すべきなのは金利リスク。極端な例を挙げると、物件を全額融資で購入する場合、その融資を「フルローン」といいます。フルローンを利用して上記の「2000万円の自己資金で毎年200万円のCF」のCCRを算出すると、

CCR=200万円(利息などを差し引いた年間収益)÷0円×100=n%

借入金ですが自己資金はゼロですから、CCRは無限大になります。しかし金利が上昇すれば利息負担は増大します。最悪の場合はローン破たんする可能性もあるのです。投資効率ばかりに目を向けるのは良くありません。LTV(融資比率)も考慮しながらCCRを見ることが求められます。

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