後悔しない! マンション購入の失敗談から学ぶ、住まいの選び方とは?

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マンションの購入は、人生の一大イベントです。絶対に失敗したくないですよね。
人生において、とても重要な買い物なのに、マンション購入に失敗したと感じる人が沢山います。その理由は、ほとんどの人にマンションの購入経験がなく、どんな失敗があるかを知らなかったためです。
つまり、マンション購入で失敗したくなければ、あらかじめ「どんな失敗があったか」を知っておけば、購入を後悔することを回避できる可能性が高くなります。そして、失敗しないための対策を練ったうえで物件を探し始めれば、理想のマンションを購入することができるでしょう。

この記事では、マンション購入の際によく起こる失敗談を紹介したうえで、失敗しないためにはどのような点に注意すればよいのかを紹介していきます。

マンション購入を検討している方、どのような点に気を付けてマンションを探せばよいのか分からない方は、是非一読してみてくださいね。

 

目次

 マンション購入で失敗するケースを確認しよう

 【ケース①】住民や騒音など、住んでみないとわからない!?

 【ケース②】住宅ローン以外にも諸費用がかかる

 【ケース③】ライフスタイルや家族構成の変化による、立地・環境に後悔…。

 【ケース④】きちんと将来を考えて! 間取り・階数などの後悔

 【ケース⑤】しっかり希望を伝えよう! 不動産会社・マンション業者への不満

 【ケース⑥】使い勝手を見ておこう! 構造・設備への不満

 マンション購入の際に注意しておきたいこととは?

 図面だけではなく、現地でしっかりチェックしよう

 5年後、10年後の生活を考えよう

 優先すべき条件を考えよう

 どうしても耐えられない場合は、住み替えの検討を!

 まとめ|マンション購入に失敗しないために…慎重な住まいの選択を!

 

マンション購入で失敗するケースを確認しよう

マンション購入後は、通常の商品とは異なりそう簡単に返品する訳にはいきません。
「入居前は気が付かなかったけれど、こんなことになっていたなんて……。」「もっとこうすればよかった」と購入後に後悔しても、遅い場合があるのです。

そこでこの章では、マンション購入の失敗談を6つ紹介していきます。
マンションを購入した人が、どんな点に気が付けなかったのか、また後悔しているのかが分かれば、事前に対処することができるはずです。

なぜ、失敗してしまったのか?どこに後悔しているのか?などを考えながら、ひとつずつ見ていきましょう。

【ケース①】住民や騒音など、住んでみないとわからない!?

マンションを購入したものの騒音が激しく落ち着いた生活ができないといった、近隣住民の影響で暮らしにくさを感じる場合があります。
騒音問題以外にも、管理組合での活動が思った以上に多かったり、隣人トラブルが絶えなかったりするなど、マンションの敷地内での生活ならではの問題が多いこともあります。

このような近隣問題は、実際に住んでみないとわからないと思われがちです。しかし、現地で確認をすると、防音対策ができていない、騒がしいといったことは、ある程度判断することができるかもしれません。

購入するマンションの居室内だけではなく、近隣の状況や環境も確認するようにしましょう。

詳しくはこちら:あなたならどうする? 隣人・近隣トラブルの事例と正しい対処法

【ケース②】住宅ローン以外にも諸費用がかかる

マンションを購入した場合でも、購入時だけに費用がかかるわけではありません。管理費や修繕積立金といったランニングコストが必要になります。
しかし、修繕積立金の積み立て額が少なすぎたせいで、購入後に積立金の増額が求められる場合があります。また、エレベーター等の修繕工事で、1戸あたり数十万円の工事費用の負担を求められるケースもあります。

管理費と修繕積立金以外の費用として、固定資産税が予想以上に多かったという失敗例もあるようです。比較的物件価格の安い中古マンションを購入したとしても、土地の持ち分にかかる固定資産税がかなりの金額になる場合があるのです。

修繕積立金が目安と比べてどうか、固定資産税がどれくらいになるかはネットで調べる、不動産業者に聞くといった方法で確認することができます。

修繕積立金についてはこちら:相場はいくら? マンションの修繕積立金を確認しよう!

住宅ローン以外にどのような費用がかかるのか事前に確認し、将来を見据えた資金計画を立てるようにしましょう。

【ケース③】ライフスタイルや家族構成の変化による、立地・環境に後悔…。

結婚や出産を期にライフスタイルや家族構成が変化し、マンションの立地や環境に後悔することもあるようです。
例えば、子どもが生まれると生活のパターンが子ども中心に変化しますよね。商業施設や公園など、よく訪れる場所も生活のパターンと共に変わるのです。子どもが生まれるまでは通勤のために駅に近い方がよいと考えていたものが、出産後には小児科や学校が近くになかったなどの問題に気が付くことがあります。
また、子どもが大きくなるにつれてひとりで行動するようになると、治安の良し悪しが心配になるはずです。

将来、どのような家族構成になる可能性があるのか、また家族が増えた際などの生活もシミュレーションしておくとよいでしょう。

立地条件についてはこちら:「資産価値の落ちにくいマンション」の選ぶための10のポイント

【ケース④】きちんと将来を考えて! 間取り・階数などの後悔

家族構成の変化で、間取りに窮屈さを感じて不満に思う場合もよくあります。
子どもが大きくなるにつれて、間取りが狭くなるかもしれません。また、子ども用の家財道具も一気に増えます。収納スペースの不足も感じるでしょう。

詳しくはこちら:マンション間取り徹底解説! ライフスタイル実現の基本ガイド

そしてもうひとつが、マンションの階数に後悔する場合です。見晴らしがよい最上階は人気がありますが、快適に生活できない場合があります。例えば、日当たりも風通しもよいですが、外気の影響を受けやすいのです。他の階数と比較すると、夏はとても暑く、冬はとても寒くなり結露が激しくなることが予想できます。

また、タワーマンションの高層部分は、エレベーターの台数が少ないと待ち時間が長くなってしまい、急いでいるときは不便に感じることもあるかもしれません。
最上階はひとつの憧れだと考えている方もいるでしょう。しかし、メリットだけではなく、デメリットにもきちんと目を向け、自分たちの生活にはどのような間取り・階数が適しているのか、よく考える必要があるのです。

【ケース⑤】しっかり希望を伝えよう! 不動産会社・マンション業者への不満

不動産会社やマンション業者に不満があって、購入に失敗したと感じる場合もあります。希望を伝えて紹介してもらった物件であっても、住み始めてしばらくしてから希望とは違うところに気づくこともあり得るのです。
また、聞いていた説明とは違うこともあるでしょう。

希望の伝え方があいまいでわかりにくいと、その分だけしっかりと希望に応えることも難しくなります。目的も合わせて説明するなど、とにかく理解しやすいように希望を伝えるようにしましょう。自分の考えをきちんと伝えなければ、自分の希望とは異なる物件を紹介されてしまうかもしれないので、納得のいくまで確認をしましょう。

詳しくはこちら:【不動産会社の選び方ガイド】失敗しない不動産売却のために

【ケース⑥】使い勝手を見ておこう! 構造・設備への不満

中古マンションの場合、建物内の設備が老朽化していたり、使い勝手が悪かったりすることもよくあるケースです。きれいに使われていると新しそうに見えますが、よく確認してみると設備の製造日がかなり古いこともあります。気づかずに購入してしまえば、のちのちメンテナンスや買い替えが必要になり、多額の出費を強いられるかもしれません。
また、新築・築浅のマンションであっても、構造上不便な造りになっていることもあります。エレベーターが使いにくい場所にある、共有部分の設備の使い方が面倒、といったものです。

マンションで生活していく上で、構造や設備も注目したい点です。事前にチェックをするようにしましょう。

マンション購入の際に注意しておきたいこととは?

いろいろなマンション購入の失敗パターンを紹介しました。それでは、失敗談を踏まえた上で、どのような点に注意してマンションを購入すればよいのでしょうか。

失敗談をいくつか見ておいて、自分たちが検討している物件があてはまっていないかをチェックするのは大変です。それに、すべての失敗談が自分のケースにあてはまるわけでもありません。

マンション購入の際に注意しておきたい点は、主に以下の3つになります。

  • 図面だけではなく、現地でしっかりチェックしよう
  • 5年後、10年後の生活を考えよう
  • 優先すべき条件を考えよう

それでは、ひとつずつ確認していきましょう。

図面だけではなく、現地でしっかりチェックしよう

図面だけで購入を検討するのは危険です。必ず、現地を確認するようにしましょう。
部屋の中は、思った以上に狭いかもしれません。
部屋の形を実際に見てみると、使い勝手が悪そうだと気がつくこともあるでしょう。また、家具の配置をどのようにするか収納スペースをどう使うのかをイメージすることも大切です。

共用部分や同じマンションの住人の様子を見るためにも、現地でチェックすることが大切です。エントランスから部屋までのルートを実際に歩いて、不便な点がないか確認してみてもよいかもしれません。
その時にマンション内の音にも気を配ってみましょう。実際に生活するときにどのようなことが起きるかを、シミュレーションしておくことができるはずです。
現地を見学した時には、マンション周辺の環境にも注意を払いましょう。周辺にどのような施設があるのか、夜歩いてみた時に街灯が明るいかどうかも含めて治安がよさそうか、地図で見ることができない部分も確認しましょう。

事前に室内を確認することのできない新築マンションの場合は、モデルルームをしっかりとチェックしておく必要があります。そして、建設予定地の周辺環境は見ることができるので、現地の治安などの確認を怠ってはいけません。周辺環境を見に行くときは、平日と休日、昼間と夜など、何度か見に行くことをおすすめします。曜日や時間帯によって変化がないかどうか、確認するようにしましょう。

5年後、10年後の生活を考えよう

次に注意しておくべきことは、「自分自身のこと」です。
賃貸住宅であれば、ライフスタイルや家族構成の変化に合わせて、転居することができます。しかし、マンションを購入してしまった場合は、そう簡単に手放す訳にはいきません。1年、2年ではなく、10年、20年と住み続けることになるため、そこまで考えて購入しておく必要があるのです。

ただ、20年後を想像しようとしてもイメージがわきにくいでしょう。そこで、5年後、10年後にどうなっているかを考えておきましょう。子どもがいない夫婦の場合、子どもが生まれたことをきっかけに、購入したマンションの使い勝手が悪くなりがちです。子どもがある程度大きくなって、勉強するためのスペースが必要になった場合まで部屋の使い方をイメージできていれば、将来的に不満を感じる可能性も減るはずです。

なお、老後まで住むことを想定しているのであれば、足腰が弱くなっても使いやすいかどうかをチェックしておくとよいでしょう。新築・築浅の物件ではバリアフリーに近い間取りや設備が多くありますが、そこそこの年数が経っている中古マンションでは、玄関や敷居の高さ・風呂場の段差などで高齢者には危険なつくりになっている場合もあるのです。

優先すべき条件を考えよう

マンションを購入する場合、自分が希望する条件をすべて満たす完璧な物件はまず見つかりません。周辺環境はとてもいいけれど、間取りがイマイチ。設備には満足できるけれど、駅へのアクセスが悪いなど……。何かしら不満を感じる部分があるかと思います。

そこで、マンションに求める条件に優先順位をつけておきましょう。「どうしても譲れない点」、「多少なら妥協してもいい点」に分けておくのです。ただし、「どうしても譲れない点」を多くしてしまわないようにしましょう。条件が厳しくなりすぎてしまうため、候補となる物件が見つからないかもしれません。条件は、3~5つくらいに絞っておくことをおすすめします。

不動産業者に物件を探してもらう際には、この「どうしても譲れない点」を伝えて紹介してもらうとよいでしょう。その上で、図面や現地の確認で「妥協してもいい点」をどれくらい満たしているかを確認すれば、比較的簡単に自分が求めている理想の物件に近いかどうかを判断することができます。

どうしても耐えられない場合は、住み替えの検討を!

ここまで、マンションを購入するときにどのようなことを考えておけば失敗しにくくなるかを紹介してきましたが、それでも実際に住み始めると不満が出てきてしまうものです。購入後のことを完全に想定することができれば失敗はしないでしょうが、完璧に予想してマンション選びをすることはできません。

住み始めてからの不満にどうしても耐えられない場合は、「住み替え」を検討してみるのも大切です。マンションは高い買い物なので、失敗したとわかっていても手放す決断が難しいでしょう。けれども、今の不満をこれから10年、20年と感じ続けなければならないのです。そのせいで家庭がぎくしゃくしてしまったり、体調を壊す原因になってしまったりしては本末転倒です。

とはいえ、住み替えは気軽にできないというのも事実です。マンションを購入するために住宅ローンを利用しているのであれば、今のマンションを売却してもローンの全額が返済できないかもしれません。そうなると、次に購入するマンションは、今よりも安い物件しか選べないでしょう。はじめにマンションを購入したときと比べて、希望する条件のうち叶えられるものが少なくなってしまうかもしれません。

詳しくはこちら:【住み替え入門】資金は? タイミングは? 3つの基本を徹底解説

まとめ|マンション購入に失敗しないために…慎重な住まいの選択を!

マンションの購入で失敗する例はたくさんあります。けれども、同じ場所に長く生活していると、購入後にひとつやふたつは不満に思うことが出てくると考えておくことも大切です。そのためにも、購入するマンションに希望することをリストアップしたときに、「妥協してもいい点」を意識しておくことが大切です。どうしても譲れない絶対条件を基準にして、慎重に住まい選びをしましょう。

住まい選びのポイントは、「トータルでは満足できる」という物件を選ぶことです。不満があったとしても、「他はとてもいいから、ここは我慢できるな」というくらいであれば、購入したマンションで気持ちのいい生活を送ることができるでしょう。

2017/05/11時点での情報です。