マンションが長期間売れない4つの理由を解説|相場の確認方法も紹介

「マンションを売りに出しているのに、なかなか買い手が見つからない」と悩んでいませんか?

転職や転勤、住み替えなどの理由によって、一度購入した住まいを売却するケースは多いです。一戸建てと異なり、マンションは買い手が見つからなければ管理費・修繕積立金の支払いが続きます。そのため、売れないマンションを所有し続けると余計な出費がかさんでしまいます。

不動産はすぐに、そして確実に売れるとは限りません。しかし、買い手が見つからない場合には、何かしらの理由があるはずです。この記事では、マンションが売れない場合に考えられる理由を解説していきます。所有しているマンションの買い手が見つからずに困っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

1. マンションが長期間売れない場合の4つの理由

マンションを売りに出してから買い手が見つかるまでは、平均3か月程度かかると言われています。数日で売れることはほとんどなく、さまざまな手続きを含めても1か月以上はかかると見込んでおくべきでしょう。しかし、なかなか買い手が見つからない、内覧希望者が集まらないなど、売却が上手くいかない場合には、以下のような理由が考えられます。

  • マンションの価格が相場と合っていない
  • 管理費や修繕積立金の負担が大きい
  • 同じマンション内で売却が重複している
  • 不動産会社の売却活動に問題がある

それぞれ詳しく解説します。

・マンションの価格が相場と合っていない

まず考えられるのは、マンションの売り出し価格が相場と合っていないことです。新築で購入した物件でも売りに出す際には中古物件扱いとなり、購入時の価格より下落する可能性があります。人気エリアの稀少な物件であったり、周辺環境が劇的に良くなったりといった要因で、相場が高騰しているケースもありますが、購入価格よりも高値で売れるケースは稀です。そのため、価格設定を誤っていないか見直してみましょう。なお、自分の所有するマンションの相場を調べるには、2つの以下の方法があります。

【方法1】不動産の検索サイトを調べる

不動産の検索サイトを利用して、周辺物件を調べてみましょう。以下のようなさまざまな情報から、中古マンションの価格相場を把握できます。

  • 周辺環境
  • 専有面積
  • 築年数
  • 間取り など

同じマンション内に売り出し中の物件がある場合は価格の目安にしやすいので、まずは自身のマンションを調べるのがおすすめです。同じマンション内で売り出し中の物件がない場合は、同じような条件で売り出されているマンションを探してみます。条件が似ている場合は、おおよその相場を把握できます。具体的には、以下のポイントに留意しつつ、同じ条件のマンションを探しましょう。

  • 構造、築年数、面積、間取りが似ている
  • 駅からの距離が同じくらい

同じマンション、または同じような条件のマンションを見つけたら、定期的にサイト内をチェックしておくことも大切です。すぐにサイトから消えた場合は人気が高いと考えられ、売り出し金額を上げても売れる可能性があります。逆に、何か月も残っている場合は、価格を下げなければ買い手が見つからないということです。また、値下げが行われてからサイト内から物件が消えた場合は、どこまで値が下げられたのかも覚えておきましょう。

【方法2】査定サイトを利用する

中古マンションの価格相場を知るうえで確実なのは、査定サイトを利用することです。販売活動開始前に査定を行っていても、販売活動開始後に周辺の売り出し物件が増えた、相場より安く売りだしている物件があるなど、環境が変わっている可能性もあります。改めて、現時点の査定価格を調べてみるのもおすすめです。また、各不動産会社によって、扱いのある地域の広さや得意・不得意が異なるため、大手の不動産会社だけではなく、地元の不動産会社の査定も受けてみるといいでしょう。

 

・管理費や修繕積立金の負担が大きい

売り出し価格がいくら安くても、管理費・修繕積立金の負担が大きいと毎月の返済額が大きく感じられてしまい、買い手が見つからない可能性が考えられます。マンションに住む場合、管理費・修繕積立金は常にかかり続けますし、資産価値を維持・向上させるうえでも大切な費用です。そのため、管理費・修繕積立金の負担が、将来の快適な生活につながることを購入希望者に理解してもらうことも大事です。

または、管理費・修繕積立金を含めた毎月の返済額を無理なく感じてもらえるように、物件価格の再設定・調整を行うのも効果的でしょう。ほかにも、駐車場代や固定資産税・都市計画税、火災・地震保険料などの維持費が高額な場合があります。物件価格の見直しをする際は、どのくらいのランニングコストがかかるのかも考慮しましょう。

・同じマンション内で売却が重複している

同じマンション内で売却が重複していると、競合してしまい売れにくくなることがあります。複数の部屋が売りに出されている場合、階数や間取り、部屋の位置(方角・角部屋・エレベーターや階段の近くなのか、など)の条件は異なりますが、同じマンション内であればもちろん建物の構造や築年数は同じです。そのため、価格の安い物件に人気が集まる可能性が高いです。

同じマンション内での価格競争に巻き込まれると、希望価格よりも大幅に安い価格での売却が考えられます。一度値下げすると、再度値上げするのは難しいので軽い気持ちで値下げをするのは禁物です。また価格競争に巻き込まれるのを避けるため、少し時期を置いてから売り出すという方法もあります。ほかの部屋が売れるまで待つことになりますが、状況や売れ行きを見つつ時期を置いてから売りに出したほうが、より良い条件で成約する可能性があります。

・不動産会社の売却活動に問題がある

価格設定も適正であり、物件の条件にも問題がない場合は、仲介している不動産会社の販売活動が不足している可能性も考えられます。具体的な広告活動や、問い合わせ数などの報告を求めて確認してみましょう。

また、以前より指摘されている不動産会社の「囲い込み」にも注意が必要です。「囲い込み」とは、売主から売却を任された不動産会社が、物件情報を公開しないで、他社からの物件照会に応じず自社で抱え込むことを指します。不動産の売却では、売主と買主の両方がそれぞれ契約した不動産会社に仲介手数料を支払っています。売主と買主の両方から仲介手数料を得られる状態を「両手取引」と呼び、不動産会社からすれば最も利益が出る取引方法です。

このように、両手取引によって同じ売買契約で2倍の仲介手数料を得るために、囲い込みを行い、自社の顧客から購入希望者が出るまで時間を稼ぐケースがあります。以前から、囲い込みは問題視されていますが、現状では実際に第三者が立証することは難しく、原因となる両手取引を禁止できていない状況です。

しかし、2025年1月より国土交通省が宅地建物取引業法施行規則を改正し、囲い込みが確認された宅地建物取引業者は行政処分の対象となります。具体的には、専属専任媒介契約および専任媒介契約で預かった物件について、実際の販売状況とレインズの登録ステータスに相違がある場合に処分を受けることになります。例えば、実際には公開中の物件を「購入申込みあり」「一時紹介停止中」と虚偽登録している場合などが該当します。

もしも「囲い込みをされているのでは?」と不安になったときは、レインズで登録内容や取引状況を確認するとよいでしょう。レインズとは、Real Estate Information Network System(不動産流通標準情報システム)の略称で、迅速に取引の相手方の探索を行い、成約可能性を向上させるために構築された不動産業者間の物件探索システムです。

売主にはID・パスワードが交付されるため、登録内容や取引状況を直接確認できます。(ただし、専任媒介契約または専属専任媒介契約を締結した場合に限ります。)「公開中」「書面による購入申し込みあり」「売主都合で一時紹介停止中」で表示される取引状況と、現状が合っているかを確認することで判断できます。また、囲い込み以外でも、丁寧で礼儀正しい対応をしてくれるのか、精力的に売却活動を行っているのかなど基本的なことの確認も欠かさないようにしましょう。なお、以下の記事では、マンションの売却を成功させる方法を解説しているので、併せてご覧ください。

  1日でも早く売却したい!売れるマンションに変える3つの方法 この記事では、中古マンションを売却するための3つの対策を紹介します。どの対策を取ればマンションを売ることができるのか、じっくりと検討してみてください。 コスモスイニシアの暮らしメディア「kurashiba」

もし、あなたのマンションが売れないということがあれば、コスモスイニシアでは理由を一緒に考え、住まいの売却をサポートいたします。

2. まとめ

マンションが売れない理由には、以下の4つがあげられます。

  • 価格が相場と合っていない
  • 管理費・修繕積立金の負担が大きい
  • 同じマンション内で売却が重複している
  • 不動産会社の売却活動に問題がある

もしもあなたのマンションが長期間売れていない場合は、これらの点を検証し、適正な価格設定や不動産会社との連携を見直すことが大切でしょう。なお、コスモスイニシアでは、オンラインでの売却査定の申し込みを受け付けています。

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マンションが売れずにお困りの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

2025年09月時点での情報です。

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