世帯別で変わる! 自分にピッタリの住む場所の決め方・選び方って?

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マイホームの購入を検討している方は、家の間取りや広さだけでなく、住む場所を決めることが大切です。住む場所を選ぶ際は、駅からの近さや商業施設の充実度など、さまざまな視点でチェックする必要があります。

今回の記事では、各世帯が心地よく住める場所を見つける方法について以下の内容を解説します。

  • 安心・安全な立地を選ぶ方法
  • 住む場所を選ぶ世帯別のポイント
  • 場所を決めた後の物件の探し方

暮らしやすい立地の物件を見つけるコツを紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。

1. 安心・安全に住める場所を選ぶ4つの方法

世帯の種類にかかわらず、安心・安全な場所に住むことは特に優先したい事柄の1つです。快適で住みやすい場所であっても、災害時の被害や犯罪に巻き込まれるリスクを避けたい方は多いでしょう。

ここでは、安心・安全に住める場所の選び方を4つ紹介します。

・災害に対する安全性を考えよう

住む場所を決める際には、そのエリアの安全性を検討することが大切です。東日本大震災や熊本地震をきっかけに、災害時の安全性を気に掛ける方は多いでしょう。

日本は世界で有数の地震大国であり、住む場所にかかわらず被災する可能性があります。また、地震以外に「大雨による洪水」「がけ崩れ」「火山活動」などの自然災害が起こりやすい場所があるため注意が必要です。

住みたい場所の安全性を確認するためには、国土交通省の「ハザードマップポータルサイト」を活用しましょう。このサイトでは、指定したエリアで起こりうる災害の種類や程度などを詳しくチェックできます。

・治安の良し悪しをチェック

治安の良し悪しは、安心して住める場所を選ぶために重要なポイントです。事件や事故などのリスクを避けて安心して暮らすためには、検討中のエリアの治安をチェックしましょう。各都道府県が管轄する警察のホームページでは、住みたい地域の犯罪統計や事件発生状況などを確認できます。

治安の良し悪しを確認するには、不動産業者に聞くだけではなく、実際に現地へ行くことがおすすめです。治安が良いと言われる地域であっても、通りが1本変わるだけでガラッと雰囲気が変わることがあります。

現地を見に行くときは、日中だけではなく夜の雰囲気もチェックすることが大切です。昼は明るくて人通りの多い場所でも、夜は暗くて閑散としているケースがあります。夜に現地へ行くのは大変ですが、家を買ってから後悔しないためには入念に確認したいポイントです。

また、駅の北口と南口では、商業施設や周辺環境が全く異なる場合があります。検討している物件の周りだけではなく、自分や家族が利用する駅や商業施設の周辺の治安もチェックしましょう。

・生活に必要な施設の近さを調べよう

スーパーマーケットや病院など、生活するうえで必要な施設が近くにあるかを確認しましょう。また、周辺のお店の物価が自分の生活水準に合っているかを併せて確認することが大切です。

例えば、最も近いスーパーマーケットが高級食品を扱う店舗であり、物価が高い場合があります。場合によっては、遠方にある安価なお店まで通う必要があり、不便に感じるでしょう。

また、駅からの距離は実際に自分で歩いて確認したいポイントです。例えば「駅まで徒歩10分」と書かれていても、実際に10分で到着できるとは限りません。

不動産広告では「徒歩は分速80m」と定められています。「信号待ち」「歩道橋」「坂道」などは考慮されておらず、実際に歩く距離や時間は異なります。可能であれば、駅から物件まで実際に歩き、かかる時間を確認するのがおすすめです。

・周辺の環境を確認しよう

住む場所として検討中のエリアへ実際に行って確認する際は、治安の良し悪しや利便性と併せて、周辺環境をチェックしましょう。安全性に関わるポイントで特に注意したいのは、周辺の道路の交通量です。

近くに幹線道路がある場合、車が頻繁に通るため、子どもやお年寄りが歩くときに危険が伴います。交通量が多いと、騒音や排気ガスの問題につながるため、忘れずに確認したいポイントです。

また、通りに面している家は歩行者の視線が気になりやすく、プライバシー面が心配になる場合があります。検討中の物件が大通りに面していれば、現地へ行く際に人通りの多さを確認するのがおすすめです。

2. 住む場所を選ぶときの世帯別のポイント

快適に暮らしやすい場所の条件は、世帯によって異なります。ここでは、住む場所を選ぶ際に着目すべきポイントを世帯別に解説します。

・【ファミリー世帯】子育てを中心として生活を考えよう

ファミリー世帯では、子どもが中心の生活を送る家庭が多いでしょう。住む場所を選ぶ際は、子育てをするうえでの便利さが優先されます。ただし、子どもにとっての過ごしやすさだけでなく、親の通勤の利便性なども考慮することが大切です。

通勤・通学の利便性

職場や学校までどのくらいの時間がかかるかは、住む場所を選ぶ際に重視したいポイントです。通勤や通学にかかる時間だけでなく「駅までの距離」「電車やバスの本数」「乗り換えの手間」なども含めて検討しましょう。

また、通勤や通学の利便性は、自宅で家族が一緒に過ごせる時間に影響します。親子でコミュニケーションを取る時間を確保するためには、通勤や通学に便利な立地を選びましょう。

周辺施設

公園や病院など、子どものために必要な周辺施設があるかを確認しましょう。子どもが小学生以下の場合は、病気にかかることが多くなります。近くにかかりつけの病院があれば、体調を崩した際に受診しやすく安心です。

また、近隣に大きな公園があるかをチェックしましょう。子どもたちの遊び場としてはもちろん、親同士の交流の場としても活用できます。

その他に、居酒屋や歓楽街など、子どもに近寄らせたくない場所の近隣は避けた方がよいでしょう。

家族構成や子どもの成長を考えた間取り・広さ

暮らしやすい間取りや広さは、家族構成によって異なります。「子どもの人数」「家族が増える可能性」「両親と同居する予定の有無」などは、住まいを選ぶ際に重要な要素です。

また、子どもの成長を見越し、間取りや広さが将来的に不便にならないかを考えましょう。子ども部屋として使える居室の有無や、子どもの服や物が増えた場合に十分な収納スペースがあるかをチェックすることが大切です。

親世帯の住まいとの距離

ファミリー世帯であれば、親の住まいとの距離を考えることが大切です。子どもが小さいうちは、1人で留守番させるのが心配な方は多いでしょう。

両親ともに外せない予定があるときには、祖父母に家に来てもらうか、預かってもらうことが考えられます。そのため、親世帯の住まいとの行き来がしやすい場所を選ぶのがおすすめです。

また、将来的に介護が必要になった場合、同居や近居をしていればすぐに駆け付けられます。同居をするのであれば、二世帯住宅の購入を検討しましょう。二世帯住宅では、十分な間取りや広さを要するため、駅から少し離れた場所や郊外を候補に入れる必要があります。

同居に抵抗がある方であれば、近居がおすすめです。近居とは、徒歩や車、公共交通機関などを使って30分以内で移動できる範囲に住むことを指します。住む場所について家族で話し合い、親世帯との距離感を考えましょう。

・【DINKS世帯】夫婦2人で暮らしやすいエリアを見つけよう

DINKSとは、意識的に子どもを持たない共働きの夫婦を指します。DINKS世帯の方は、夫婦2人で暮らしやすい場所を見つけましょう。

住む場所を決める際は、夫婦でじっくり話し合うことが大切です。ただし、将来的に子どもを持つことを考えている方は、我が子が生まれた場合のライフスタイルを考慮して住まいを決めましょう。

通勤時間や生活の利便性

共働きのDINKS世帯は、2人の通勤に便利な場所を選ぶことをおすすめします。その際は、できるだけ双方が同じくらいの通勤時間になる場所を選ぶとよいでしょう。通勤時間に差がありすぎると、生活リズムが合わなくなったり、家事の負担が偏ったりする可能性があります。

また、平日の買い物は遅い時間になることを想定し、周辺施設に注目しましょう。足りない食材や日用品があるときに、遠くの店舗まで行く必要があったり、休日になるまで買い物ができなかったりする場合があります。

通勤路に立ち寄りやすいスーパーマーケットがあるか、近隣の店舗が夜遅い時間まで空いているかなどを確認することが大切です。

趣味の充実度

DINKS世帯は、お互いの趣味を考慮して住まいを選べることが特徴です。アウトドアの趣味なら使う道具を収納するスペースを、インドア派なら専用の部屋を確保できれば、充実した生活を送れるでしょう。

共通の趣味であれば、より充実した時間を過ごせるようにこだわって住まいを選べます。

2人で暮らしやすい間取り・広さ

2人で暮らすため、狭い家で十分と考える方は多いでしょう。しかし、それぞれの部屋がある住まいの方が生活を充実させられます。

個室がない場合は、家で仕事や勉強をする際に、相手に気を遣わせるでしょう。1人で過ごせる部屋があれば集中しやすく、作業がはかどります。

・【定年退職後のシニア世帯】足腰に負担のかからない生活を目指そう

定年退職後のシニア世帯は、生活するうえで体に負担のかかりにくい住まいを探すことが大切です。70〜80代になると足腰が弱くなるうえ、病気にかかる可能性が高くなります。

また、現在の住まいは、家族での生活を中心に考えられていることが多いでしょう。しかしシニア世代では、子どもの独立や定年退職などによって生活が変化するため、従来の家に住みにくさを感じる場合があります。

近年では、老後に備えての住み替えをするシニア世代が増加していることをご存じでしょうか。以下の図では、各物件を2回目以上購入する「二次取得者」の年齢ごとの割合を示しています。

出典:「令和5年度住宅市場動向調査報告書

生活の変化に合わせ、50代前後で住み替えをする方は多いことが読み取れます。自分が年を取った時のライフスタイルを細かく想像し、無理なく生活できる住まいを選びましょう。

詳しくはこちら:老後のことを考えて住み替える? タイミングや気を付けるべきポイントとは

医療福祉施設の利便性

年齢を重ねると病院にかかる回数が増えるため、医療機関へのアクセスのよさが重要です。「医療福祉施設が豊富に揃っているか」「病院との距離は近いか」だけでなく、実際に現地へ行き「移動はしやすいか」を確認しましょう。

例えば、病院までの距離は近くても、交差点の信号の点滅時間が短いと、急いで渡らなければなりません。また、歩道橋を渡る必要があれば、足腰が弱くなるシニア世代は病院へ行きづらいと感じるでしょう。

医療福祉施設までの道のりに「階段や段差はないか」「急な坂道はないか」「車の交通量はどのくらいか」などを確認することが大切です。将来的に身体能力が衰えることを想定し、通いやすい場所を選びましょう。

交通の利便性

シニア世代の方は、公共交通機関を利用しやすい場所に住むことをおすすめします。駅やバス停の近くの住まいであれば、用事があるときに出かけやすいでしょう。

また、家の周辺の道路状況を確認することが大切です。周囲に坂道が多いと、買い物に出かけるのが億劫になります。交通の利便性や周辺環境は、自分たちのライフスタイルと重ねて確認しましょう。

バリアフリーに特化した間取り

物件を探す際は、間取りがバリアフリーになっているかを確認しましょう。足腰が弱くなると、若い時以上に動きやすい間取りが重要になります。

高齢者になると、室内での転落や転倒事故が起こりやすく非常に危険です。「段差を解消する」「廊下やトイレ、浴室に手すりを取り付ける」「床材を滑りにくいものにする」など、小さな工事をすることで事故防止の効果が期待できます。

住む場所は気に入っていても、理想の間取りが見つからなければ、中古マンションを購入してリノベーションすることを検討しましょう。

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子世帯の住まいとの距離

シニアの方は、子世帯の住まいとの距離に着目して立地を選びましょう。同居や近居をしていれば、必要な時にすぐ駆けつけられます。さらに、育児や家事をサポートし合える生活の実現が可能です。

特に、近くに孫が住んでいれば、生活に張りが出るでしょう。子世代との適度な距離を保ちつつ、日常的なコミュニケーションを楽しめる場所に住むのがおすすめです。

3. 住む場所を決めたら考えるべき物件の条件

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住む場所の選択と同時に、どのような物件がよいかを考えましょう。住みたい場所があっても、好みの物件が分からなければ家探しは難航します。

また、住みたい場所が決められない方は、理想の間取りやライフスタイルを考えつつ、さまざまな物件を見学するうちに見つかるかもしれません。ここでは「一戸建てかマンションか」「新築か中古か」という2つの悩みに対し、自分たちの生活に合った物件の選び方を解説します。

・「マンション」か「一戸建て」かを選ぶポイント

住まいを選ぶにあたって、マンションか一戸建てかを迷う方は多いでしょう。マンションの場合は、オートロックか管理人のいる物件であれば、セキュリティ面で優れています。

一戸建ての場合は、管理費などがかからず、購入した後のコストが少なくて済みます。また、土地を併せて購入するため、年数が経っても価値が残ることがメリットです。

自分たちが住まいで重視するポイントを明確にし、マンションと一戸建てのどちらが向いているかを考えましょう。

詳しくはこちら:【マンションVS一戸建て】買うならどっち? 11項目から徹底比較!

金銭面をチェック

マンションか一戸建てかに関わらず、家を買う際にはさまざまな費用がかかります。金銭面で比較すべき要素は、以下の4項目です。

  • 不動産の「購入資金」
  • 管理費などの「維持費」
  • 月々の「駐車場料金」
  • 固定資産税などの「税金」

マンションと一戸建てにおける金銭面の違いは、以下の表にまとめています。

マンション 一戸建て
購入費用
一戸建てより比較的安価 マンションより比較的高価
維持費
費用がかかる 計画性が必要
毎月、管理費と修繕積立金が必要
維持管理の手間は少ない
月々の固定出費は不要
メンテナンスの手間と計画的な貯蓄が必要
駐車場代
マンションの敷地内であっても別途必要なことが多い 敷地内であれば無料
税金

一戸建てを購入する場合、月々の固定支出が少なくなるため、管理費だけを見れば長期的な支出は減るでしょう。マンションは管理費や駐車場料金が必要なため、長期的にコストがかかると考えられます。

ただし、一戸建てを維持管理するためには手間がかかる点に注意が必要です。マンションであれば「定期点検」「メンテナンス」「修繕計画」などは管理会社が行います。しかし、一戸建ての場合は、維持管理をすべて自分で行わなければなりません。

将来的なメンテナンスや修繕を考えると、費用がかさむと予想でき、計画的に貯蓄することが必要です。修繕費用はマンションと同等、もしくは一戸建ての方が高い傾向にあります。

長期的な維持費用や管理の手間などを考慮して、マンションか一戸建てかを選びましょう。

生活面の比較をチェック

快適に住めるかは、物件を選ぶ際に重要なポイントです。住まいの暮らしやすさを検討する際は、以下の6項目に着目しましょう。

  • 間取りの自由度
  • 立地条件
  • セキュリティ
  • プライバシー(音・振動)
  • ペット
  • バリアフリー

マンションと一戸建てにおける生活面の違いは、以下の表のとおりです。

マンション 一戸建て
間取りの自由度
リノベーションで間取りを変えることは可能だが、増築は不可能 増改築が可能なケースがある
注文住宅であれば設計時の自由度は高い
立地条件 駅や商業施設へのアクセスがよい場合が多く、利便性が高い 比較的駅から離れていることが多く、静かな環境が得られる
セキュリティ
部屋の施錠の他に、エントランスでの施錠や警備システムなど複数の防犯構造がある 一階部分に開口部があり、マンションよりは侵入されやすい傾向にある
プライバシー
(音・振動)
隣接する部屋の音や振動がある 建物と建物が隣接していないため、音や振動は伝わりづらい
ペット
「中型犬まで」「2匹まで」など制限が設けられていることが多い 節度を保てば自由に飼育できる
バリアフリー
室内における上下階の移動がなく、高層階の住まいでもエレベーターで移動できる 上下階の移動が必要な場合が多く、エレベーターの設置も現実的でない

マンションは利便性の高さが、一戸建ては自由度の高さが魅力と言えます。マンションの場合は、駅や商業施設へのアクセスのよさが特徴です。また、複数のセキュリティ構造やバリアフリー環境が整っており、生活面の利便性の高さを感じられるでしょう。

一戸建ては、世帯人数やライフスタイルの変化へ柔軟に対応できます。注文住宅であれば、自分たちの希望に合わせた間取りの設計が可能です。

建物同士が隣接していないため、音や振動が伝わりづらく、隣人に気を遣わずに生活しやすいでしょう。また、ペットを自由に飼育できるため、動物が好きな方には一戸建てがおすすめです。

・「新築」か「中古」かを選ぶポイント

家を購入する際、新築か中古物件かで迷う方は多いでしょう。新築と中古物件は、築年数だけでなく、家の機能や設備などにさまざまな違いがあります。

詳しくはこちら:【新築or中古】物件選択を徹底解説! あなたに合うのはどっち?

住む際の特徴をチェック

新築と中古物件における住む際の特徴は、以下の4項目で比較します。

  • 新しさ
  • 間取りや空間づくりの自由度
  • セキュリティ
  • 耐震性

新築と中古物件における各項目の違いは、以下の表のとおりです。

新築 中古





新しさ
特に水回りは老朽化していることが多い
間取りや空間づくりの自由度
間取りは◯、空間づくりは△ 間取りは△、空間づくりは◯
軽微な間取りの変更が可能な場合がある リフォーム・リノベーションをすることで空間づくりが可能
ただし、天井や壁など改修できない部分がある
セキュリティ
耐震性
制振構造、免震構造ともに優れている場合が多い 2000年以降のマンション、戸建てなら◯
1981年以降も概ね◯
1981年以前は要確認

新築の最大のメリットは「誰も使っていない真っさらな家に住める」という点です。住む際の特徴を比較すると、中古物件は新築に劣るように感じられます。しかし、リフォームやリノベーションを行えば、居室内の新しさや間取りの自由度は新築と同等までに高められます。

中古物件を購入する際は、耐震性に注目しましょう。建物が地震に耐え得る能力を定めた「耐震性基準」は、旧耐震基準と新耐震基準とで内容が大きく異なります。

1981年6月以前に建築確認を受けた建物は、新耐震基準を満たしていない可能性があるため、耐震性能を確認することが必要です。耐震性能を確認するには、管理会社に問い合わせるか、建築家や耐震診断士などの専門家に見てもらうことをおすすめします。

金銭面の特徴をチェック

新築と中古物件における金銭面で比較する要素は、以下の9項目です。

  • 購入時の「物件価格」
  • 住宅(建物)にかかる「消費税」
  • 不動産会社に支払う「仲介手数料」
  • 中古のみにかかる「リフォーム・リノベーション費」
  • 購入時にかかる「修繕積立基金」
  • 「固定資産税の軽減」
  • 「登録免許税の軽減」
  • 「不動産取得税の軽減」
  • 「瑕疵担保責任」の有効期間

新築と中古物件の各項目における特徴は、以下の表に示しています。

新築 中古





物件価格
比較的高い 比較的安い
築1〜2年の物件であれば、新築の価格より10〜20%安い
消費税
(建物)
課税対象 売主が個人の場合は課税対象外
(大抵は一般個人の場合が多い)
仲介手数料 かからない場合がある あり
リフォーム・リノベーション費
必要なし 場合によって必要
300〜1,500万円程度
修繕積立金
(マンション)
かかる かかる
資金計画が十分になされていない問題物件に注意
高い修繕費の請求や一時金の支払いを要求される場合がある
固定資産税の軽減
あり なし
期間
(戸建て:3年、マンション:5年)
登録免許税の軽減
固定資産税評価額 × 0.15% 固定資産税評価額 × 0.3%
※注1 ※注1、2
不動産取得税の軽減
固定資産税評価額から1,200万円が控除 築年数による
※注3
契約不適合責任
(住宅の主要構造部分の瑕疵について、売主が責任を負う義務)
10年間 不動産会社が売主の場合は2年程度
個人が売主の場合はそれより短い

※注1. 長期優良住宅・認定低炭素住宅の新築等に係る登録免許税の税率は、令和9年3月31日までの措置として、0.1%に軽減されます。(戸建ての長期優良住宅の移転登記については0.2%)
※注2. 買取再販住宅の取得に係る登録免許税の税率は、令和9年3月31日までの措置として、0.1%に軽減されます。
※注3. 令和8年3月 31 日までに取得する認定長期優良住宅では、控除額が1,300万円に増額されます。

多くの方は「新築より中古物件の方が低価格で購入できる」と考えるでしょう。確かに、中古の物件価格は比較的安価です。

しかし、諸費用や税金などを含めて総合的に考えると、新築と中古物件で大きな差がない場合があります。税制や諸費用などの資金に関する疑問は、不動産会社の担当者に質問をし、不明瞭な出費がないことを確認してから購入しましょう。

物件の特徴をチェック

新築と中古における物件の特徴として、以下の5項目について比較します。

  • エリア
  • 周辺環境
  • コミュニティ
  • 面積
  • 間取り

新築と中古物件の各項目における特徴は、以下の表のとおりです。

新築 中古





エリア ある程度限られる 比較的どこでも見つかる
周辺環境 整えられている 建設当時から変化がない
コミュニティ 同時入居のため、一からコミュニティを築ける 見学時に様子を確認できる
面積 マンションの場合、60〜80㎡のファミリー向けが多い 50㎡未満のシングル・カップル向けから、100㎡までのファミリー向けまで見つかる
間取り 大規模マンションの場合、バリエーションが豊富 新築より少ない

新築と中古によって物件の特徴は異なるため、どちらが優れているかは断言できません。個々の価値観や優先したいポイントに合わせて、新築か中古物件かを選ぶことが大切です。

例えば「最寄駅や商業施設からのアクセスのよい家を買いたい」と考える方は、中古物件を中心に探すとスムーズに見つけられるでしょう。駅前などの便利な場所には既存の建物が建っており、取り壊して新築物件を建設することは難しいためです。

中古物件を候補に入れれば、購入する住宅の検討範囲が広がり、立地条件のよい家を買える可能性が高まります。住まい探しにおいて譲れないポイントや、妥協できる条件を考え、納得できる物件を選びましょう。

4. まとめ|優先させるポイントを考えて住む場所を選ぼう

マイホームを購入するにあたって、快適に住める場所を決めることは重要です。室内であればリノベーションなどにより改善できますが、周辺環境は自分たちの力では変えられません。

安心して住むためには、災害に対する安全性や治安の良し悪しなど、周辺環境をチェックしましょう。公的機関や不動産業者から情報を仕入れるだけでなく、実際に現地へ行って確認することが大切です。

また、住みやすい場所は世帯によって異なるため、ライフスタイルを考慮して暮らしやすい立地や間取りを選びましょう。最初に住む場所を決めたら、次に希望の条件を満たす物件をピックアップすることをおすすめします。

マンションか一戸建てか、新築か中古物件かによって、必要な費用や暮らしやすさは異なります。希望する条件に優先順位をつけ、重視したいポイントを満たす物件を探しましょう。

コスモスイニシアでは、中古物件だけではなく、新築やリノベーション物件も取り揃えています。住む場所を含めてさまざまな面をチェックし、理想の物件を手に入れましょう。

2025年7月時点での情報です。
※記事内で使用している写真、図等はイメージです。