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【特別コラム・税理士インタビュー】投資家のステージを一段上げる「VALUE AI(バリューアイ)」

投資家のステージを一段上げる「バリューアイ」

「共に課題に取り組むパートナーのような税理士」として家族経営の企業から上場企業の再編アドバイザー、デューデリジェンス、そして「相続・資産コンサルタント」まで、幅広い業務をこなされている、税理士 豊田章成氏。現在は、コスモスイニシアの「投資用不動産AI診断サービス バリューアイ」の監修を担当され、その活動の領域をさらに広げられています。その豊田氏に、バリューアイをいかに投資に活用するかについてお話をうかがいました。

バリューアイは、購入時の話だけではなく、出口戦略を考える際にも有効そうです。

不動産情報というと、基本的に、価格と、最寄り駅から徒歩何分、表面利回り率が何パーセントです、というものです。しかし、不動産投資を行おうとする方は、その程度の情報では足りません。
もちろん、指標としてそのような情報も必要ですが、投資した物件について、「賃料を将来に向けて維持できるのか」「減価償却はどうなるのか」「売るタイミングをどう考えればよいのか」といった情報がなければ、投資に踏み切ることはできません。
さらには、「将来キャピタルゲインを得るにはどうするか」「10年後キャッシュを得るためには何が必要か」「利回りが10%以上の物件を買って、次の買い手が見つからない場合はどうするか」といったことも考える必要もあるでしょう。
バリューアイは、AIを使って、こうしたシミュレーションをすべてやってくれますから、投資家にとっては、こんな楽なことはないと言っていいでしょう。
現時点での価値しか紹介されていなかった物件について、将来まで見据えて、きちんと精査したうえで、その投資に意味があるのかを分析してくれます。とりあえず買ってみようではなくて、入り口の時点で、15年後に売るという出口対策まで考えられるのがバリューアイです。

これまで不動産投資を本格的にやってなかった人にとっても、こうしたシミュレーションを活用することで、新たな視点を持つことができたり、さらに一歩進もうと思いを新たにされることもあったりするかもしれませんね。

すべての方が、この情報を有効だと感じていただくことはあり得ません。数字を読み取っていくことは、トレーニングしておかないと簡単ではありません。
しかし、そうした数字が苦手な方でも理解しやすいように、できるだけグラフにして、カラフルにしてもらいました。
バリューアイは、私にとってはとても楽しいシステムですが、これらの数値を見て、すべてを把握し判断できる人はそれほど多くはないでしょいう。経営者の方でも、損益計算書と貸借対照表を100%読み込める方はそう多くはありませんし、その必要もありません。だいたいこれくらいの金額で、こういう動きをしているから、今期の利益は5000万ぐらいですよね、程度でかまわないと思います。
不動産も同じで、その情報源を入力することで、AIが分析して情報を出してくれますから、将来に向けたお金の流れや、投資条件による変化などを理解するだけで、不動産投資家としての実力は一段も二段も上がります。
少しでも疑問があれば、私たちがきちんとご説明します。バリューアイで分析した結果をもとに、不動産の持つ奥行きと深さをご紹介します。投資家としての立ち位置を一段上げられるように、情報の精度を上げていただき、成長していただくことが、私たちの役割だと思っています。

何年も不動産経営を経験した方でも、新たな気づきを得ていただくことも多いのでしょうか。

先日ヒアリングしたお客様は、ご自宅マンションを投資用に転用して賃貸物件として運用したら、意外にも良かったため、さらに新たな投資を行いながら、現在は3棟お持ちで、不動産の投資を始めて10年ぐらいの方でした。
お話のなかで、お子様にどうやって託していけばいいのかという話題になり、贈与税の非課税枠110万円を少しずつ積み立てするだけではなく、何か良い方法はないかという話になりました。そこで、様々な策についてお話させていただいたのですが、たとえば、建物をあげることもできますし、お子様に買えるだけの体力がついたときに、お子様に譲渡するという方法もありますし、お子様名義で購入し、共同担保として、お持ちの物件を提供すると体力は2倍になる、など様々なアイデアを紹介しました。
投資を点で考えないようにという話もしましたし、不動産の奥の深さを十分に理解していただけたと思います。不動産投資の深い部分のことまでは考えていなかったとおっしゃっていましたから。

また、減価償却について詳しくご説明したら、ハッとされた方もいらっしゃいました。賃貸住宅を新築で購入して20年を超えたぐらいの時期で、ようやく返済が落ち着いてきたところでしたが、2年後から減価償却が終わり、税金が上がりますとお伝えしました。税金が一気に上がってしまうので、返済額+税金が家賃収入よりも上がってしまう状況だったのです。
減価償却という言葉は知っていたけれど、こういうことが起きることはわかっていなかったのです。これまでやられていてそんなことはなかったので、なんでこうなるのか、と驚かれていました。
そこで、お客様に図を描いて説明しました。減価償却は、買った投資の四角がこうで、そしてこういうふうに上にのばします。でも、この四角の面積は一緒です。この四角の支払いが終わった瞬間から、あなたの利益となります。それが今です。ということを図で説明してあげました。
お客様は、描かれた図(グラフ)を見ることで理解され、「あ、そうなんですね。それでは、どうすればいいでしょうか」とおっしゃいました。
その方が保有する不動産は売れない物件でしたから、体力があるのなら買い増しして、ならすという方法もあります、とご提案しました。それで、もう1棟考えていただくことになったのです。
お客様がピンときてないものを「見える化」してあげるのが私の仕事だと言ってもいいかもしれません。年に1回の確定申告の収支内訳書の裏面を見たところで、なかなか理解することはできませんので、それを図解して見ることができれば、理解が深まると思います。

こうしたお話がきちんとできれば、不動産投資の奥行きを意識されたお客様の不動産投資に対する理解度は、確実に上がると思います。バリューアイをそのきっかけにしていただけるといいですよね。

法人の不動産オーナーもいらっしゃいます。不動産にはあまり詳しくないけれど、会社の資産管理をされている、CREの部門や総務部で兼任されている方などもいます。そういった方からも、バリューアイで、会社として収益を出していきたいというニーズもかなりあるのではないかと思います。

法人の方には、積極的にやってほしいところです。個人より事業会社(法人)のほうが一般的に融資体力はありますし、個人でできるお金の範囲は、多くても2億とか5億の話です。大きな開発が街としても必要なとき、2億円の建物が100個あっても素敵な街にはなりません。やはりシンボルタワーがあって、それに付随した賃貸住宅やマンションがあって、その人たちが使う建物があって初めて街が成立します。そうなると、正直なところ法人さんに建ててほしいと思っています。バリューアイを活用いただければ、詳しい知識がなくても、基本的な情報を入力いただくだけで、役員会で説明できるだけのデータは出るはずです。

 

VALUE AI 監修税理士 豊田 章成氏
豊田税理士事務所 代表税理士。不動産資産税コンサルティング等の資産税領域に強みを持つ税理士。法人設立スタートアップ支援から上場企業の再編アドバイザー等、幅広い税務相談を行う。

 

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