








「いつまでも快適なお住まい」はもちろん
「安心できる暮らし方」を提供しつづけることも
コスモスイニシアの使命だと考えます。
地震、台風、水害──
もはや「予測できない大災害」は、
遠い世界の出来事ではありません。
災害を「想定外」にしないための準備を、
暮らしの中に、日常の延長線上に、
当たり前にしていく。
それが、今、私たちにできることだと信じています。


「otonari」は
普段は自由に関係性を結び災害時は助け合える
心地よい関係性づくりの
「きっかけ」をそっと差し出します。
お互いの生活背景や価値観を尊重しながらも
困った時には手を差し伸べ合える
それが私たちなりのコミュニティです。
毎日の"こんにちは"が、
"もしもの安心"につながるとしたら──
その関係性、あなたはどんなふうに築いていきますか?


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災害時に助け合える関係性について

※当社独自で実施したアンケート(2025年5月実施)結果となります。 ※数値は小数点以下、四捨五入で計算しております。
いざという時に
みんなで助け合える関係を構築
災害時に不可欠になる「自助」「公助」「共助」。
その中でも大切になってくる「共助」のための関係づくりをマンション購入のタイミングで。










万が一の際、
マンションは「自宅避難」が基本
木造の戸建て住宅と比べて建物の安全性の高いマンションでは、
自宅避難を前提にすることが推奨されてます。
「otonari」では、そんな災害時にも落ち着いて行動できることを目指しています。

【対策なしの場合】
・備蓄が足りなくなる
・顔見知りがいないくて孤立
・避難所へ行っても物資をもらえないことも
【対策した場合】
・本当に必要な備品がわかり、適切な量を保管できる
・近隣の方と助け合える
・スムーズに物資供給を受けることができる
「共助」をかなえる
みんなで助け合える関係づくりを
ある街では人命救助をした人の半数以上はご近所の人というデータもあります。

マンションや商店街、地域に関わるさまざまな関係者といざという時助け合える顔の見える関係づくりをサポートします。出典:総合都市研究第61号 神戸市東灘区における人的被害と救助活動
「みんな」で決める
地域と連携した防災マニュアルを
防災に関する講座やセミナーを開催する「株式会社 いのちとぶんか社」監修のもと、防災マニュアルを作成します。

地域の避難所マニュアルなどと連携を図り、それぞれのマンションにあったマニュアルを居住者のご意見を踏まえ完成させます。


いざという時に、
みんなで助け合える関係づくりの
スキーム
マンションをご契約いただいた後、防災セミナーや懇親会、
地域の方と一緒に防災マニュアルの制作などを進めながら防災の知識を深め、
みんなで助け合える関係づくりを行えます。
万が一に向けての取り組み内容


ご入居者さまの声
地域への理解が深まり、町内会の方々とあいさつをするようになったり、
実際に町内会に加入された方もいらっしゃいました!





- 「自助」の
意識について 
- 「共助」の
意識について 
- 取り組み全体の
満足度 
- 近隣住民との
関係※1 
※当社独自で実施したアンケート
(2025年6月実施 ※1のみ2021年12月実施)結果となります。
※数値は小数点以下、四捨五入で計算しております。


「otonari」がマンション購入の
理由になったお客さまの声
災害への備えだけじゃない。リアルを想定した取り組みがあるのはイニシアだけ。佐藤様ご夫妻/荒川区のコスモスイニシアマンション購入
東日本大震災の被災経験を持つという佐藤様ご夫妻。
防災には格別な意識を持っているからこそ、
コスモスイニシアの防災プロジェクトがマンション購入の
大きなきっかけになったというお二方に、
決め手となった理由と取り組みに対する思いを伺いました。

3.11の経験から高まった
防災への思い。
私たち夫婦は東北地方の出身で、東日本大震災を経験しました。そのため、お互いに防災には人一倍高い意識を持っており、結婚して最初に行ったことも防災バッグの準備です。その後も、毎年3月11日を「我が家の防災の日」と決めて、防災グッズの点検や防災食の試食を行いながら、備蓄品のローリングストックができるように取り組んでいます。

有事を想定した話し合いの場がある安心感。
中でも惹かれたのが、入居者の意見を反映したマンション独自の防災マニュアルをつくる取り組みです。自宅避難についての心配はまったくしていないのですが、例えば避難者の受け入れ有無など、災害時に直面するさまざまな問題については意見をお聞きしたいと思っていたので、住人同士や町内会の皆さんと話し合い、総意としての指針を示すことができるのはとてもいいと思いました。先ほども話したように、災害時には横の繋がりが重要になることを身をもって経験しているので、懇親会などを通して入居者の皆さんと顔見知りになれる点にも安心感がありますね。

万が一を想定した防災備品の
ラインナップも嬉しい。
備蓄倉庫のストックも、有事の際に必要なものがしっかり考え抜かれてると思います。何より、発電機や蓄電池など、個人で備えておくことが難しい大型備品を揃えてくれているのがありがたいですね。特に、夏に被災した場合は電気問題がとても重要になってくるので、そういった意味でも、イニシアさんの災害対策がどれだけ居住者の目線と実際の想定に基づいているのかがわかり、心強い限りです。
災害対策への真摯な姿勢に感銘を受け。
防災への格別な思いがあるからこそ、物件の災害対策はマイホームを購入する上での大事な要件でした。でも、見て回ったマンションは、どれも「備蓄倉庫がある」という以上の具体的なお話がないところばかりで、もう一つ納得できませんでした。というのも、東日本大震災を経験した身としては、日頃からご近所とのお付き合いがあったからこそ、災害時にも連携がとれたということを実体験として知っているので、近隣の方々との取り組みや、有事の際の連携方法についてはどう考えているのだろうか?と、常々疑問に思っていたんです。そのすべてに応えてくれたのが、コスモスイニシアさんでした。起こりうる災害を見据えた防災に対する真摯な姿勢と、入居者目線にたった積極的な「共助」の取り組みに感銘を受け、これが購入の大きな決め手となりました。


マンションの取り組みにより、
さらに深まった防災意識。
このような取り組みについて考えることで、家庭の災害対策だけでなく、コミュニティとしての対策という面も考えるようになりました。緊急時において、自分たちはどう対応できるのだろう?という部分ですね。まだまだ曖昧な部分も多いですが、考えだけは持つようになりました。あとは、夏の被災を想定した備えができていないので、夏の防災対策についても考えていきたいと思っています。


取材・撮影/2025年4月
コスモスイニシアの想い
暮らしの価値を高められる住まいを提供できるように。コスモスイニシアの防災プロジェクト「otonari」担当
大寺・田脇
コスモスイニシアの防災プロジェクトを
担当する二人に、
プロジェクト立ち上げのきっかけと、
取り組みを通して伝えたい思いを
語っていただきました。

- -防災について関心を持ち始めたのは、いつからでしょうか。
- 田脇私が防災への意識を持ったのは、2018年頃に社内向けに開催された防災セミナーがきっかけでした。その時、『現在の耐震基準で建築されたマンションは自宅避難が基本。ただし、避難物資は行政指定の避難所まで受け取りにいく必要があり、地域との連携がないと物資を受け取れない場合もある』という事実を初めて知り、驚くと同時にマンションだからこそ「自宅への備え」と「入居者同士の助け合い」がとても重要であることを、はたしてお客さまは知っているのだろうか?とも思いました。
- 大寺私は宮城県の出身で、東日本大震災を経験したことで防災への強い意識を持つようになりました。地元は人との距離がとても近い地域で、当時はそれが少し煩わしくもありましたが、有事の際にご近所との密接な関係がこんなにも心強い「共助」の力になるということを震災を通して痛感しました。このような助け合いの精神は、ある日突然生じるものではありません。日常で交わすちょっとした挨拶や気遣いが、いざという時の支えになるのだと実感しています。

- -防災における課題や、プロジェクトを進める中で乗り越えてきた困難はありましたでしょうか。
- 大寺防災の取り組みを進める中でまず直面したのが、街や地域との関係づくりの難しさでした。いざという時に頼りにできる地域の人たちとの関係構築は、住まいづくりにおける重要な要素となりますが、その繋がりを築くには多くの時間と手間がかかります。また、防災はいわゆる「起きるかもしれない未来」の話なので、日常の中では必要性を感じづらく、当事者意識を持つことも難しい。「本当に災害なんて起きるの?」という感覚は、誰しもが少なからず持っているはずです。だからこそ、普段の暮らしの中で自分ごととして考えてもらうきっかけづくりが大切だと思いました。
- 「マンション防災マニュアル」を住民の皆さんで作成するワークショップを取り入れたのも、そんな理由からです。例えば、備蓄の場所や非常時の動き方などを人任せにするのではなく、住民同士で話し合いながら決めていく。そのプロセスこそが、「このマンションに暮らす自分たち」を意識する大きなきっかけになるのではと思っています。
- 防災をもっと身近に、そして、できるだけポジティブに。そんな工夫を重ねながら、大切な人との暮らしを守る意識が自然と育つマンションづくりを目指しています。


- -マンションの防災プロジェクトに取り組みを始めた具体的なきっかけはありますか?
- 田脇とある物件で販売責任者をしていた時のことです。商品をとても気に入ってくださっていたお客さまが、マンションの立地がハザードマップ上で浸水が予想されるエリアという一点だけが引っ掛かり、購入を見送られたことがありました。災害は"非日常"ではありますが、起こりうることを前提に備えることで安心してお住まいいただくことはできないか。そんな思いから、コスモスイニシアが大切にしている"住んでからの暮らしを第一に考える"という「すごしかたファースト」の理念のもと、防災の取り組みをスタートしました。

- -防災対策は、住まいの価値にどのように影響すると思いますか?
- 大寺マンションのような集合住宅において私たちが大切にしているのは、「ゆるやかにつながれるコミュニティ」の存在です。災害時はもちろん、日常でも、例えば子育ての相談など、ちょっとした気遣いをし合える関係性は暮らしに安心感をもたらします。さらに、顔の見える関係を築くことで、資産としての住まいについて話し合う場面でもスムーズな合意形成が可能になります。防災も同じで、一緒に取り組むことで住民同士がつながるチャンスになると思います。こうした安心感こそが、住まいの価値を高めるのではないでしょうか。
- 私たちは、住まいを買うことよりも「住んでからの暮らし」にこそ価値があると捉えています。ご近所同士で挨拶を交わしたり、何気ない会話ができる関係の中に安心や豊かさが育まれていく。そうした人と人との繋がりを通して、暮らしそのものの価値を高めていきたいと考えています。
- -「otonari」を通じて、今後どのような価値を住まいや地域に提供したいですか?
- 田脇コスモスイニシアのマンションを購入してくださったお客さまに備えることの大切さをお伝えし、居心地のよいゆるやかなコミュニティの中で、もしもに備える最低限の繋がりをつくることを目指しています。住宅の販売にとどまらず、お住まいになったあとの暮らしに思いを馳せ、マンション内や地域との共助のきっかけをつくりたいですね。「このマンションに住んでよかった」「この街に暮らしてよかった」と思っていただけたら、それ以上に嬉しいことはありません。これが、コスモスイニシアとしての使命だと考えています。
取材・撮影/2025年4月
防災セミナーに実際に参加された
お客さまの声
防災から広がるご近所の輪。繋がりがもたらす安心感にこそ真価がある。川畑様ご夫妻/
千葉県浦安市のコスモスイニシアマンション購入
コスモスイニシアの防災セミナーに実際に参加された川畑様ご夫妻。
基本的な備えはしていたものの、
これまで防災への関心が特別高かったわけではないというお二方が、
全6回のセミナーを終えて感じたこととは?
防災意識の変化と取り組みへの感想をお聞きしました。

- 防災について改めて考えるきっかけに。
- もともと、私たちはコスモスイニシアの別のマンションに住んでおり、住み替えでこちらに入居しました。以前の住居では防災セミナーに参加できなかったのですが、今回は当初より時間的な余裕ができたこともあり、ぜひ受けてみようということに。私が出張などで出られない時は妻が参加し、家族で全6回をすべて受講したことになります。
この取り組みに参加するまでは、テレビで放送される防災関連の番組を見たり、ある程度の備蓄をしておいたりするくらいで、特別高い防災意識を持っていたわけではありませんでした。セミナーを通して新しい知識や気づきがあり、防災への認識を改めるきっかけになったので、参加してよかったと思っています。

- マニュアルだけでは得られない
安心感がある。 - 防災マニュアル自体はどのマンションにもあると思いますが、正直なところ渡されてもきちんと読まないことが多いと思います。その点、居住者同士で話し合い、独自のマニュアルを つくるコスモスイニシアの取り組みはいいですね。私自身、今回は話し合いのセクションから参加できたので、万が一の時はこうしよう、ああしようという想定ができています。いざという時のシミュレーションができるのは、とても安心ですね。

- 顔見知りの輪がもたらす心のゆとりは、
コスモスイニシアだからこそ。 - 何より、こういった機会がないとマンションの方々と知り合うきっかけもあまりないんですよね。自動的に顔見知りになれるといいますか、みなさんが集まる場所に自分も出ようと思えば出られる環境が整っているのは、ありがたいことだと思います。子どもの見守りという観点でもそうですし、住民同士で挨拶やちょっとした声がけができる関係性がつくられるのはいいですね。余談ですが、思いがけずお住まいの方の中に消防士さんがいらっしゃるそうです。このような情報が知れたのも、セミナーがあったからこそだと思います。

- 備えているつもりでも、
実はできていないことが多い。 - 最も感じたことは、個人や家庭でできる備えでも、実際は行っていないことが多くあるということです。いろんなお話を聞く過程で不足している備品や念頭になかった備えを自覚し、行動に移すことができました。避難所の場所を家族で確認するようにもなり、防災意識はかなり高まったと思います。保存食の賞味期限もまったく見ていなかったので(笑)そういった点も改めて見直すきっかけになってよかったです。
あとは、私が理事を兼任していることもあり、個人・家庭のほかに"マンション全体として行うべきこと"についても考えるようになりました。これも、セミナーに参加していなければ意識することがなかった部分だと思います。
- 地域との交流ができるのも、
この取り組みの良さ。 - また、自治会の方にゲストとしてお越しいただいた会があったのですが、そういった地域との交流の機会があったのもよかったです。浦安に長く住んでいますが、きっかけがないとなかなか自治会の活動について知ることはできないので。特に、お祭りについて知れたのは嬉しかったですね。私が子どもの頃は、夏に3回くらい地元のいろんなお祭りに参加して神輿を担いでいたので、息子にもそういった経験をさせてあげたいと思っていました。
- でも、昔からある行事だとコミュニティの結束が強いはずで、マンションの住民だと入りづらいし、そもそも参加していいのか?という躊躇があり、地域住民として盛り上がりたいけど盛り上がり方がわからない…というもどかしさがありました。コスモスイニシアさんに繋がりをつくっていただき、自治会にもウェルカムなお声がけをいただけたのは、本当に嬉しかったです。

取材・撮影/2025年5月
いのちとぶんか社さまの想い
防災とは目に見えない幸せづくり。暮らしにプラスαの豊かさを届けるお手伝いを。株式会社いのちとぶんか社 防災士/
防災教育コーディネーター 葛西優香様
「地域の繋がりによる共助が災害時に命を救う」をモットーに、
地域みんなで備えるための講座やセミナー、
ワークショップを開催している「いのちとぶんか社」。
2020年からはコスモスイニシアと協同で防災セミナーや
マンション独自の防災マニュアルづくりを手がけています。
その最前線で活躍する葛西さんに、
都市部のマンションにおける災害対策のポイントと、
コスモスイニシアと共に叶えたいビジョンについてお話を伺いました。

- 入居者を思う気持ちから立ち上がった
防災プロジェクト。 - コスモスイニシアさんとの協業は、2018年に行われた社内研修での防災講座の依頼をいただいたことが始まりでした。講座では、日本国内での災害対策の重要性と、マンションにおける防災のお話をさせていただきました。というのも、特に都市部にある集合住宅は建物が安全につくられているため、災害時は在宅避難が基本となっているのですが、実際にはその事実を知らず避難所に行ってしまう方が少なくありません。
- すると、スペースには限りがあるので家が無事な人は戻るように言われてしまい、「自分は地域に守ってもらえないんだ」という孤独感を覚えてしまうんですね。そうではなくて、もとより自助が基本で、どうにもならない部分は住民同士で助け合える関係性をあらかじめつくっておく必要があることをお伝えしました。
この内容に現在の防災担当である田脇さんが衝撃を受けられ、自社のマンションに住まわれる方々に不安な思いをさせることがないようにと防災プロジェクトを発案。その取り組みの協同事業者として、お声がけをいただくことになりました。

- 入居者も一緒にみんなで進める
共同プロジェクトのメリット。 - コスモスイニシアのマンション防災プロジェクトに携わってきた過程では、入居者の皆さまとの思い出やエピソードも数知れません。中でも印象深かったのが、外国人のパートナーを持つ方からのご意見でした。外国の方は日本語がわからず情報が入らないため、災害時に不安や孤独に陥りやすいという話をセミナーでしていた時のことです。このマンションにも日本語がわからない外国の方がいて、たぶんセミナーのチラシも内容がわかっていないはずなので、そんな方々のためにチラシを多言語で出しませんか?という提案でした。必要であれば自分が翻訳をしますとおっしゃっていただき、一緒に対策を立てて多言語のチラシづくりを進めることができました。
- この一件は、コスモスイニシアの取り組みが入居者の方々も自発的に取り組む共同プロジェクトであることを実感した印象的な事柄で、住んでからの暮らしにフォーカスするコスモスイニシアの先見に改めて感銘を受けた一例でもありました。

- 本当の価値を日常に散りばめる
お手伝いを。 - 入居者の皆さまと話していても、これまできっかけがなかっただけなんだろうなと思うことが多々あります。コミュニティや横の繋がりがあったらいいとは思っているけれど、特別そういった機会がなかったという方は多いのではないでしょうか。自然なきっかけで繋がりが できた時、初めて地域の中に自分が存在していることに気づけるんですよね。すると、災害が起きた時も自分だけが被災しているわけじゃない。みんなが大変な思いをしているから、自分ができることはやりたいし、逆に手を差し伸べてもらいたい時は助けを求めようと思える。それができる人が身近にいるということは、ただそれだけで普通に生活していても幸せなんですよね。
- 本当に大事なものは「ある時」に気づく価値だと思います。普段から感じたり見えているわけではないけれど、その豊かさはきっと日常に散りばめられているはずで、そんな、ほんの少しプラスαの幸せをつくるお手伝いをしていけたらと思っています。取り組みを通して皆さまの暮らしがちょっとでも豊かになれば嬉しいですし、地道な活動を続けることで微力ながら社会にも影響を与えていければと思っています。
- 「ネクストグッド」を目指して
共に歩む喜び。 - 私自身、防災には人一倍強い意識を持っているのですが、それには小学2年生の時に遭遇した阪神淡路大震災での原体験があります。当時、強い揺れをともなう地震はほとんどなかったので、地震が起きた時は怪獣が街を破壊しにやってきたと本気で思ったくらい何が起こっているのかまったく理解できませんでした。そんなパニック状態でなんとか家の外に脱出した時、普段から「こんにちは」と声をかけてくれていたご近所の方がいるのを見て、現実に引き戻されたというか、やっと正気に戻ったんです。同じ集合住宅に住むお姉さんは裸足で飛び出した私に靴下を貸してくれて、幼心にも人の繋がりの温かさを実感した覚えがあります。
その後、2011年に東日本大震災を経験したことも契機となり、地域コミュニティにおける災害対策に取り組むべく防災事業に従事し始めました。その過程で「マンションでの防災」という課題にどう取り組むべきか考えていたところ、コスモスイニシアさんからのお声がけがあり、それが今日まで続いています。デベロッパーさんは建築を通して街づくりを行う、いわゆる建物のハード面に携わることが基本だと思いますが、そんな中「住んでからの暮らしにこそ価値がある」という理念をもってソフト面にもしっかり眼を向けるコスモスイニシアさんが我々と協同で動いてくれていることは、防災を社会に伝えていく上での大きな一歩になったと心から感謝しています。

- 空気のように
当たり前の幸せをつくれるように。 - とはいえ、防災とは"起こるかもしれない万が一のこと"を見据えての動きなので、起こってみないとわからないことに対して時間と予算を使うのは、そう簡単にできることではないと思います。でも、我々が常々言っていることなのですが、たとえ災害時ではなくとも、普段の生活の中にもこの取り組みは生きてくると思うんです。
- 住人同士が数回にわたり集まって話し合う過程で、お互いにある程度その人となりがわかってくる。人それぞれの考え方を知って理解することができていれば、災害の混乱時でも落ち着いて対応することができます。のみならず、顔見知りになっていれば普段から挨拶を交わすようになりますよね。その関係性が大事だということは、日常では特別感じることはありません。自然に挨拶を交わすだけなのですが、私のように有事の時にその繋がりのありがたさを実感すると思うんです。
- 何かあった時に頼れる存在がいるというのはそれこそ「ネクストグッド」で、実は良い暮らしの中に潜んでいるということに今は気づいていないだけなんです。もちろん、気づかない方が幸せです。災害は起きてほしくないので。でも、万が一の時に支え合える人がいるというのは、とても大事で幸せなことだと思います。

取材・撮影/2025年5月



















