人間は、どうやら、いろんなものを持って帰ってくるらしい。
ぼくは、
この家のことを、
好きでも、嫌いでもない。
広いとか、
新しいとか、
そういう話は、正直どうでもいい。
日が当たる窓があって、
風が通って、
昼寝の邪魔をされなければ、
それで十分だ。

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それよりも、人間だ。
人間は、
だいたい、何かを背負って帰ってくる。
軽そうな日もあるし、
重たそうな日もある。
たまに、床に置いてから
しばらく動かない日もある。
バルコニーで、
空を見上げたり
意味もなく、とつぜん
「今日も、おつかれ」なんて
自分に言ってみたり。
理由は、わからない。
それでも、
ここに戻ってくると、
前より、いい顔している。

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この家は、
ぼくにとっては、
ただの居場所だ。
でも、人間にとっては、
どうやら、
自分を取り戻す場所らしい。
だから、
この人間の背中を見ている時間は、
わりと、嫌いじゃない。

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03
人間の、あたたかい背中。
The Catʼs Story


