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2018年11月 開業。
2019年1月 MID POINT入居。
日本で永く培われてきた木造建築構法である「伝統構法」に携わる建築家。
家族:妻、猫
私の実家は福岡県の工務店なんですが、日本の気候風土に合わせて発達してきた伝統的な構法、なかでも民家の技術に則った住宅を手掛けています。伝統構法とは、西洋建築の考え方が日本に入って来る前からあった建築構法のことで、木が本来持っている特質を生かして木組みをするのが特徴なんです。ユネスコ無形文化遺産への登録運動があるほど文化的価値は高いものですが、現在この構法で住宅を手掛ける工務店はごくわずかになっていますね。
そういった環境で育ってきたこともあって、大学では建築を学んで一級建築士の資格を取得。卒業後は実家で伝統構法に携わるようになりました。他の設計事務所などに勤務した後、再び実家に戻り、伝統構法を踏襲した住宅の設計に取り組んできました。こうして10年以上建築士として働いた後、日本建築史を大学院で学ぶために上京したのが2016年でした。自分が今描いている図面は、どういう時代的な変遷を経て、どういう意味を持つことになったんだろうってどうしても知りたくなっちゃったんですね。大学院への進学は好奇心です、ノリです!(笑)。
上京後は、都内で文化財の修理工事などを手掛ける工務店で働きながら、大学院に通っていました。本当は、日本の中世以降の構法の変遷を研究したかったんですが、その研究室では今は扱っていないテーマで。その代わり、担当教授から小田原城の天守(現在はRC構法で鉄筋コンクリート造)を木造復元する運動を紹介してもらいました。「人材が高齢化していること、伝統構法の技術を次の世代に伝えていくこと、その仕組みづくりをすること」というこの運動の意義に共感して、調査研究プロジェクトへ参加しました。大学院を卒業してからも、ずっとそのプロジェクトで研究を重ねています。
今までの経験を踏まえて、自分がどこまでやれるのか自分自身の力を試したいと考えていたので、大学院を卒業して2カ月後には起業していました。以前に在籍していた工務店の設計を手伝いながら、今に至っています。
伝統構法は、いわゆる絶滅危惧種です。日本の気候風土に合った建築技術がなくなるのは、日本の文化がなくなるってこと。それを継承していけるよう、かむほどに味の出るような『現代の木の家』を作っていかないと。その一助になれればと思って仕事に臨んでいます。伝統構法というと「古くさいもの」、「設計の自由度が下がるのでは」と思われがちなのですが、決してそんなことはないというのを知っていただきたいというのもあります。
その目標を達成するためにも、今は一人でやっていますが、ゆくゆくは誰かと仕事をしたいとも考えていて。同じ指向性をもった人が近くにいれば、そういうチャンスも増えるでしょうし、刺激を受けていろいろな設計のアイデアが生まれるんじゃないかなと、そんな期待をMID POINTにはしています。
食べることは生活の中で非常に重要なことだと考えていて。MID POINTのラウンジを使って、昼食は必ず自分で作るようにしています。設計も料理も段取りが大事ですから、作りながら片付けるのが鉄則。料理が完成して食べる時には、洗い終わった調理器具が水切りに置かれている、というのが私のルールです。
それと、帰宅前にラウンジでお酒を片手に本を読むのも日課になっています。ここは景色もすごく綺麗なので、トワイライトタイムを楽しんでリフレッシュしてから帰って妻と夕食を作ります。まさか同業者と結婚するなんてこれっぽっちも思っていなかったんですが、妻とは話もすごく合うので自宅で過ごす時間もすごく大切にしています。
この3つが揃ったのが、MID POINTでした。でもやっぱり、最大の決め手は「自宅からの近さ」ですね。自宅から歩いて通えるので、満員電車に乗らずにすむし、交通費もかからない。入居前はもっと近いと思っていたんですが、実は思ったより時間がかかって25分くらい歩いています(笑)。でも、それもいい運動ですよね。