外観写真(平成21年8月撮影)
「舞浜の杜」が目指したのは、過ごしていて気持ちのいい住まいです。
住まいにおいて「快適」という言葉が簡単に使われているのをよく目にします。しかし、本当の「快適」とはどういうことを言うのでしょうか。「快適」という言葉から一歩考えを進めてみること。これが、「舞浜の杜」をつくるにあたって大切にした考え方です。
そのために、まず昔の住まいや現代の住まいの仕組みを一つひとつ洗い出して、吟味しました。例えば、この地に吹く一年間の風の流れを調べたり、夏と冬の日射しの日射角度を調べて軒の長さを計算したり、昔からの住まいづくりの知恵を取り入れています。また、リビングはもちろん、玄関、キッチン、洗面所にいても外の緑が見える外構計画にしたり、国産材檜の無垢材フローリングや籐のマットを採用して足触りの気持ちよさを考えたりと、五感に響く数々の仕掛けを取り込みました。先ほどもお話した高気密・高断熱の技術は現代の住まいづくりの知恵として取り入れました。
このようにして昔の住まいと現代の住まいのいいところを、住む人にとって、最も気持ちいいカタチで取り入れようとした住まいが「舞浜の杜」なのです。住む人の「快適」さを突き詰めた結果、環境にやさしい住まいが完成したのです。企画した私自身も、やはり人間は自然のある環境を気持ちいいと感じるのだなと改めて気づかされました。