Field Notes from Freelancers

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WORK
LIFE
BALANCE

フリーランスの生活リズム、働き方や
自分の守り方。

フリーランスのみなさん。仕事とプライベートのバランス、上手に取れていますか? 自由だからこそ、ついつい働きすぎてしまったり、オンオフの切り替えが難しかったりしますよね。
この対談では、すこやかに心地よく働き続けるために、4人のフリーランスが実践する生活リズムの整え方やメンタルの保ち方のコツを語ってもらいました。自分らしい暮らしのヒントがここで見つかるかもしれませんよ。

Membersメンバー紹介

  • Sさん

    男性/コピーライター

    広告会社数社を経て現在独立7年目。在宅とコワーキングスペースを併用して活動。

  • Hさん

    女性/デザイナー

    建築プロジェクトチームの一員として、オフィスやホテルなどの空間デザインに関わる。

  • Tさん

    女性/プロジェクトマネージャー

    制作進行やプロデューサー業務を行い、現在はリモートワーク中心で活動している。

  • Mさん

    女性/Web漫画家・イラストレーター

    主にInstagramを中心に活動。企業案件の漫画制作やブログ運営、書籍出版などを行う。

Chapters目次

  • 暮らしと仕事を上手に分ける。
    心地よくスイッチを入れるマイルール。

  • ——まず、みなさんがどうやって仕事のスイッチを入れているのかお聞きしたいです。
  • 漫画家

    私は自宅のリビングで仕事をこなしているので、切り替えが本当に難しくて。なので、漫画家の友達と作業通話をして、お互い監視し合うスタイルをとっていて、それがスイッチになっています。

  • PM

    私の場合は、ミーティングを基準にスケジュールを組んでいますが、強制的に休みを入れるためにジムの予約を打ち合わせと同じようにスケジュールに入れています。予約があれば「仕事を切り上げなきゃ」と思えるので。

  • コピーライター

    分かります。私も週に2回は朝7時や8時半からのセミパーソナルジムを予約して、強制的に体を動かすことから一日を始めるようにしています。この「ジムに行ってから仕事に入る」という流れが、生活リズムを整えるいいスイッチになるんです。ちなみに、ジムに通い始めてから、健康診断の数値が劇的に良くなっててそこも嬉しいポイントです。

  • デザイナー

    私は仕事柄、物が多いので2つの部屋を借りているんです。プライベートとアトリエを完全に分け、物理的に移動することでモードを変えています。

  • 漫画家

    それはうらやましいです! 私は今、夫と二人で暮らしながらリビングの机一つでご飯も仕事も全部こなしていて……。食べては片付けて、そのまま同じ場所で漫画を描く毎日なので、仕事のスイッチを入れるための専用の空間があるのは本当に憧れます。今の私の環境だとオンオフの境界線が全くないので、すごく理想的です。

  • 身体をいたわり効率を高める、
    ワークスペースへの投資。

  • ——部屋を分けるなどの環境づくりは仕事に影響が出ますよね。部屋以外にも工夫をしたり、お金をかけていたりすることはありますか?
  • PM

    私は長年ひどい肩こりに悩んでいたんですが「分割キーボード」を導入したら一瞬で治りました! 2万円くらいするので高いのですが、胸が開くことで巻き肩にならないせいなのか、肩の状態が全然違います。

  • コピーライター

    私の場合、コピーライターという職業柄、原稿を書くことがメインなので、モニターは不要かと思っていましたが、資料を見ながら作業することが増えたのでデュアルモニターにしました。作業効率は格段に上がりましたね。

  • PM

    私もデザイナーではありませんが、モニターを3面体制にしています。すごく効率的に作業ができるんです。あと、ネット回線をできるだけ早いものにしています。そういった環境づくりにはお金を渋らない方がよいと思いますね。

  • デザイナー

    私の場合は、先ほど話した2つの部屋を借りていることがワークスペースへの投資ですかね。打ち合わせに人が来るようになったことはよかったですね。それに家と仕事場を分けているけども近いというのは、お金はかかるけれども、例えばすぐ洗濯物を取り込めるなど便利な点も多くあって、よかったなと思っています。

  • ひとりの不安をどう乗り越えるか。
    フリーランスの孤独と横のつながり。

  • ——会社員時代と比べて、なくなったものって何ですか?
  • PM

    やっぱり「仕事終わりの飲み会」ですね。お酒が減ったのはよいなと思いつつ、その分コミュニケーションがなくなり、自分でそういった場を企画しない限り雑談が生まれないのはちょっと困りますね。

  • 漫画家

    本当に感じますね。横のつながりも縦のつながりも何もないですからね。自分の市場価値が分からず、提示された報酬が妥当なのか、買い叩かれていないか手探り状態で、今だに不安です。

  • コピーライター

    テクノロジーの進化が早すぎて、一人で追いかけていると取り残される感覚があります。会社ならカジュアルにできるナレッジの共有ができないのが課題です。

  • PM

    あと独立して1年目に感じていたのが、会社員時代には隣にヘルプをお願いできる同僚がいたのですが、そういう仲間がいないことにハッと気づいて、全部ひとりで処理しないといけないんだと思ったことがありました。今ではヘルプが必要にならないようにスケジュールを組む知恵がついてきましたけど。

  • 漫画家

    私はそれを特に感じます。私の代わりに漫画を描いてくれる人はさすがにいないので、少しバッファを持たせたスケジュールを組んでいます。

  • デザイナー

    あと、深夜に一人で締め切りに追われていると、しんどくなる瞬間があります。会社員時代のような、一緒に「おりゃっ!」と頑張る仲間がいないのは、精神的にキツいですよね。

  • コピーライター

    私も家で一人でずっと原稿を書いていると、ふとした瞬間に漠然とした孤独を感じることがありますね。

  • 漫画家

    そんな時、先ほど話した作業通話グループなどの横のつながりが、貴重な存在になりますよ。

  • トラブルを防いで安心して働く。
    そのための契約・おカネ・対話のルール。

  • ——フリーランスだと誰も守ってはくれないですものね。何か自衛のために意識的に行っていることはありますか?
  • 漫画家

    最初の頃は知識不足で不利な条件で著作権を譲渡してしまった苦い経験があります。今は契約書が来たらAIに読み込ませて、問題点を洗い出すようにしています。

  • デザイナー

    私は納品後に「イメージと違う」と言われないよう、契約書はもちろんですが、それ以上に打ち合わせを通じてクライアントとの認識のズレを埋める対話自体が自衛になっていると感じます。

  • コピーライター

    認識のズレを埋める大事さはすごく分かります。私も「なぜその言葉なのか」という論理的背景をサボらず作り込み、納得感のある合意形成をすることを常に意識しています。

  • PM

    私はプロデューサー的立ち位置が主なこともあり契約する機会が多いので、心配を減らすために、AIリーガルチェックツールを導入しました。契約書の精査は自力だと難しいですからね。

  • コピーライター

    契約だけでなく、税務や社会保障といったお金の自衛もありますよね。私は国民健康保険料を抑えるために「文芸美術国民健康保険組合」に加入するなど、固定費を数万円単位で削減しています。あと不安をなくし本業に集中するため、信頼できる税理士さんにお金は任せています。

  • PM

    それは本当に大切ですね。税金や社会保険の制度は頻繁に変わるのに、信頼できる情報源が少ないのがフリーランスのつらさ。私の場合は結局、税理士さんに聞くことになりますが、税以外の専門的な話は、行政の無料相談会に足を運んで調べたこともあります。

  • ——自由には責任が伴いますが、みなさんツールやコミュニティ、そして自分なりのロジックを駆使して「個」の旗を立てているんですね。今日はありがとうございました。
  • ※記事内の取材情報は、2026年8月時点のものです。