築27年の事務所ビルのコンバージョンによって生まれたAPARTMENT HOTEL『MIMARU東京 上野NORTH』建物エバリュエーションコンテストでも評価されたバリューアップの内容をご紹介します

持続のNext2018.6.21

社会課題　「既存建物の有効活用・価値想像」に対して、私たちが取り組んだこと

築27年の事務所ビルのコンバージョンによって生まれた
APARTMENT HOTEL『MIMARU東京上野NORTH』
建物エバリュエーションコンテストでも評価された
バリューアップの内容をご紹介します

2018年2月8日にオープンしたアパートメントホテル『MIMARU東京上野NORTH』は築27年の事務所ビルのコンバージョン（用途変更）によって誕生しました。水回りなどの設備や構造などホテルとしての利用を想定して更新しながらも、外装・躯体などは極力手を加えないことで、当時の街並みの記憶を引き継ぎ新しい価値を創造しました。かつて200m²を超える事務所として使用されていた各フロアは、4～6室の客室へと生まれ変わり、それぞれ4～6名が宿泊できるアパートメントタイプのホテルへ変貌を遂げました。

「MIMARU」だから可能になったコンバージョン

「APARTMENT HOTEL MIMARU」は、キッチンやリビング・ダイニングスペースを備え4名以上が1室で快適に過ごせる空間のホテルです。客室面積は約40m²～と、一般的なビジネスホテル等と比較してゆとりのある客室が特長です。オフィスとして利用されていたことから、各フロアの窓は接道する2面だけに設置され、隣接のビル側には採光のための窓がありませんでした。そのため、フロア全体に窓が少なく、1フロアに小さな客室を複数配置する一般的なホテルには不向きの建物でしたが、「MIMARU」のような広めの客室面積であれば、この点はデメリットにならず、コンバージョンのしやすさにつながりました。

before

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after

建物エバリュエーションによって創造された新たな価値

上野駅周辺には築年数の浅いビル、大型のビル等、本件の事務所ビルよりもオフィス需要に適したビルが数多くあります。一方で、訪日外国人旅行者は年々増加し、将来的にも増加が見込まれる中、旅行者にとって上野は観光名所も多く、アクセスのしやすい、コストパフォーマンスも良いエリアとして評価されています。このホテル需要が高まっている時代性と立地特徴を踏まえ、弊社ではあえて事務所ビルからホテルへのコンバージョンへ挑戦。工事は大規模なものとなりましたが、都心部にはまだ少ない家族やグループが１室で過ごせるホテルとして、将来的なニーズにも応えられる新たな価値を創造しました。

Btype standard 6 和テイストのデザインアイコンとして障子を設置。間接照明と合わせ上品な印象

D1type premium 6 掘り炬燵を備えた和室を用意。床の間や照明も和の雰囲気を創出

建物エバリュエーション

「建物エバリュエーション」は、公益財団法人不動産流通推進センターが、既存ストックを有効に活用していくために、2018年からはじめられた取り組みです。5月には、「建物エバリュエーション」事例コンテストが実施され、『MIMARU東京上野NORTH』は「準優秀賞」を受賞しました。

工事概要

所在地: 東京都台東区上野７丁目 14-4
構造・規模: 鉄骨造地上８階 / 地下１階
用途: ホテル / 旅館（全40室）
延べ床面積: 2,892.10m²
建築主: 東光商事株式会社
設計・監理: コスモスイニシア一級建築士事務所 / コスモスデザイン
施工: 大豊建設株式会社東京支店
運営: 株式会社コスモスホテルマネジメント
引渡し: 平成30年１月15日（改装工期６か月）
開業: 平成30年２月８日

『MIMARU東京上野NORTH』

https://mimaruhotels.com/ja-jp/ueno-north/

「APARTMENT HOTEL MIMARU」は、コンバージョンによって誕生した『MIMARU東京上野NORTH』の他、新築の『MIMARU東京赤坂』『MIMARU東京日本橋水天宮前』『MIMARU京都堀川六角』が開業しています。今後も、東京・京都で続々と開業を予定しています。