「社内起業とは?」
原点回帰で生まれたアイデア
PROFILE
名前
北 健 /Takeru Kita
部署
R&D部門 R&D戦略部(取材当時の部署: 流通事業部 西日本流通部)
コスモスイニシア歴
6年
経歴
大阪府大阪市出身。当事者意識や主体性を求められる社風や、そこで働く従業員に惹かれて2020年に新卒入社。入社当時から、主に区分マンションを買い取り、リノベーションして再販する事業に従事。学生時代にイベントの企画や運営に携わり、その頃から新規事業の創造に興味を持つ。2023年から現在の業務と並行して新規事業プロジェクトに参画。
PROFILE
名前
石橋 快都 /Kaito Ishibashi
部署
総務人事部門 人事部
コスモスイニシア歴
4年
経歴
大阪府吹田市出身。従業員の圧倒的な当事者意識と熱量に惹かれ、当社の人事領域で働きたいと考え2022年に新卒入社。入社当時は西日本支社にて分譲事業に従事。学生時代より“人の可能性を広げる”を目指し、就活支援団体を立ち上げた経験から人材開発領域を志し、2024年に現在の部署に配属。
2年ほど前、西日本支社でのR&Dプロジェクトに手を挙げました。
いまは東京本社で人事領域の業務に携わっている石橋は、当時、西日本支社で新築分譲マンションの販売などを担当。「自分の選んだ道を正解にしたい」という熱い思いで、西日本支社におけるR&Dプロジェクトに挙手しました。
西日本支社のマーケットの規模感は、どうしても東京に比べて小さくなってしまいます。そんな僕たちができることはなんだろう、という思いがありました。
居住用マンションの買い取り業務を主に担当するレジデンシャル本部流通事業部に所属していた北も、同様の思いを抱いていました。
「西日本支社だからこそ」というところで、なにかひとつ事業をつくりたいという思いがありました。「東京に負けたくない」という個人的な思いもあったり(笑)
石橋と北は西日本支社を盛り上げたいという熱い思いで、通常業務の合間を縫って、R&Dプロジェクトという船に乗り込みました。
不動産といえども私たちは居住領域の知見しかなかったので、西日本では最近あまり取り組めていないビル領域で何か新しいことやりたいという思いがあり、居住領域以外の不動産マーケットの現状を調べるところからスタートしました。
そこで、大阪のオフィスビル市況をリサーチし始めたところ——
大阪のオフィスビルの空室率がどんどん上がることが予想されて、それをなんとか改善する方法はないか、さらにビジネスチャンスにできないか、という視点を持つようになりました。
どんどん新しいオフィスビルが建って、その中で古いオフィスビルを活用するには「賃料を下げる」「内装を変える」という手段が主ですが、それだと利益が目減りしてしまうとオーナーさんも困っている。そこにアプローチして課題解決ができないか、と案をめぐらせました。
R&Dプロジェクトに参画してから約半年が経ったころのことです。
いろんなアイデアを右往左往し、「オフィスビルを宿泊施設として活用する」案がふってきたんです。あのカフェだったな、と場所まで覚えています。うわぁ、これいけるかもという予感がありましたね。
きっかけは、「世の中の変化を見ること」「起業と社内起業は違う」という先輩メンターからの助言でした。
「社内起業では、会社の強みや事業特性を絡めたうえで課題に対してどんなアプローチができるかという視点をもつべき」というその助言のおかげで、アイデアが出ては消え右往左往していたときに原点に立ち帰ることができたといいます。
当社にはインバウンド向けのホテル事業があります。ビルをホテルにコンバージョンしたらどうだろう、と思って調べたら、そういった事例が結構あることを知りました。
アイデアを思いついてから2週間も経たないうちに、静岡にある同様の宿泊施設を視察しに行きました。その日は、クリスマスでした。北と2人でネットフリックスで恋愛映画を観ましたね……(笑)
「オフィスビルをホテルに」というアイデアへの社内反応は、実は、はじめはあまりよくなかったんです。でも自分たちのなかで「これやな!」という手応えがあったので、中身をある程度つくり上げて正式に提案したら、上層部から「確かに面白そうだ」という反応があり、7か月ほど企画が停滞していたところから一気にスピード感をもって動き出しました。
オフィスビルを多人数インバウンド向け宿泊施設に
今回のプロジェクトは、もとは大阪厚生信用金庫が入っていたオフィスビルを活用し、宿泊施設へとコンバージョンさせるという提案です。ターゲットは、多人数で宿泊するインバウンド旅行者。2025年の12月23日にオープンします。
場所は、大阪の日本橋。最近では黒門市場がインバウンド旅行者であふれかえっている、観光的にも需要がある注目エリアです。
私は大阪に住んでいるのですが、難波や心斎橋界隈を歩いているとグループで来ているインバウンドの方が多い印象があって、そこにターゲットを置いた商品作りをすることにしました。
この宿泊施設の一番の特徴は、「多人数で泊まれる」こと。もとオフィスという広い空間を生かし、1フロアに2つの居室をつくります。1居室は約100平米という広さで全6タイプとなっています。
「居場所」が複数あるのが、このホテルの売りです。みんなで集まっても楽しめるし、各々でも楽しめる。空間が広いからこそ、その2つの価値が共存できます。
多人数で盛り上がっても隣室に音漏れがないように、という「居心地よさ」の観点も考慮した設計ができるのは、幅広くマンション事業を展開している当社だからこそです。
毎日が壁。でもコンセプトはゆるがない
施設名は『 UCHIWA STAY OSAKA NAMBA 』。 旅をともにする家族や仲間とは、ホテル滞在中であっても、自分たちらしく過ごしたい。 そんな想いを叶えるために誕生したのが、アパートメントホテル「UCHIWA STAY」です。
しかし、当プロジェクトを進めるなかで2人が壁に感じたこともありました。
もう、毎日が壁(笑)。僕らは普段の業務は別領域なので、携わったことがなくても網羅的に判断しなければならず……もちろん周囲からアドバイスはしてもらえますが、「この企画はこうしていくべき」という軸を自分がしっかりともっていないと、知識がある人の意見に負けてしまいます。
まわりの意見を取り入れすぎて商品の研ぎ澄まされた特徴が失われてしまうことだけは避けたかった。
メイン業務も当プロジェクトも、両方とも成果を残さなければならないけれど、全然違う領域で、しかも新規事業で、その両立には苦労しました。どんどん新しいことが出てくるので、日々それを乗り越えるという感覚でした。
一方で、これからなんでもできる楽しさはあります。壁ではありますが、やりがいでもあります。新規事業をつくるなかで学んだことを通常業務に生かせますし、その逆もしかり。好循環を生んでいきたいです。
当プロジェクトを2人で伴走して進めるなかで意見が食い違うこともありましたか?
クリスマスに静岡の宿泊施設に泊まったとき、帰りの新幹線は別々でした(笑)
2人ともバックグラウンドが違うので、「こうしたほうがいいんじゃないか」が違うことも多いですが、僕らの場合は、両方折れないですからね。
両方折れないけれど、それを時間をかけてすり合わせる。その繰り返しが、プロジェクトをいい方向に進めています。
意見がぶつかり合うからこそ、もっといいアイデアにたどりつけます。
2人とも熱意がありすぎるんでしょうね(笑)
通常業務と並走しつつも、新規事業に打ち込む。そんな2人の熱意は、どこから出てくるのでしょうか。
会社も、自分自身も変えていきたい。どんどん頑張らなきゃいけないことが出てきて、それをクリアして……。それを繰り返すと、前より強くなっている感じがします。大変ではあるのですが、楽しくもあるんです。
動機には、「自分」という軸と「西日本支社」という2つの軸があります。前者は、「コスモスイニシアを選んだことを正解にしたい」という、入社当初からずっと抱えている思いを叶えるため。後者は、西日本支社への「愛」。僕を育ててくださったみなさまに、なにかしらの恩返しをしたい。僕らが作った事業で、西日本支社をより輝かせたい。自分も会社も良くなるために、というのが、僕の熱量の源です。