若手の声から始まった
"居場所"づくり
PROFILE
名前
深野 愛 AI FUKANO
部署
経営企画部門 経営企画部
コスモスイニシア歴
11年
経歴
東京都出身。2015年に新卒入社。入社時は流通事業部に配属、4年目で渋谷青山営業所にて営業所長を務め、その後人事業務を経験。学生時代は慶應義塾大学テニスサークルにて青春を謳歌する。現在は産休中。
PROFILE
名前
呉 賢知 HYEON JI OH
部署
総務人事部門 人事部
コスモスイニシア歴
7年
経歴
東京都出身。2019年に新卒入社。入社から4年間は共同出資型不動産「セレサージュ」に携わる。学生時代は大分県別府市でコミュニティスペースを立ち上げ・運営を行う。現在は新卒採用チームにて27卒採用リーダーを担当。
PROFILE
名前
彭 莱 RAI HOU
部署
総務人事部門 人事部
コスモスイニシア歴
10年
経歴
出身地不明(日本と中国を行き来)。2016年入社。学生時代はダンスサークルに所属して自ら「企画係」を立ち上げ、サークルメンバーを巻き込んでイベントなどを主催。更に「人を巻き込む力」をつけるためにコスモスイニシアへ入社。入社後はソリューション事業部に配属となり、投資用不動産の販売・仲介を担当。その後人事へ異動。採用・研修企画・採用広報など人材開発領域を幅広く経験。現在は副業でプロコーチとしても活躍。
PROFILE
名前
広田 梓 AZUSA HIROTA
部署
総務人事部門 総務部
コスモスイニシア歴
10年
経歴
千葉県出身。家具屋の販売員を経て、2016年に中途入社。入社後、賃貸事業部でカスタマーサポートや工事業務へ携わり、2018年から総務部総務課へ異動し、幅広く業務を担う。
経営企画部の深野愛、人事部の呉賢知、彭莱、そして総務部の広田梓。この4人が率いる「みんつな」は、2022年から活動を開始しました。チームリーダーを務める深野によると、活動の原点はコロナ禍での気づきにありました。
もともと、人とひとのつながりを大切にしている会社ですが、コロナ禍で従業員同士の自然なつながりが生まれづらくなっていました。そこで業務に縛られない、心理的安全性が生まれやすい場をつくりたいと考えたんです。
活動名には、その思いが込められています。
社内の宿泊事業「MIMARU(みんなで泊まる)」から着想を得て、「みんなでつながろう」を略して「みんつな」にしたんです。最初は英語でかっこいい名前も候補にあったんですけど、ダサいくらいが逆に親しみやすいかなって(笑)
「みんつな」の活動は、オフィシャルな「クラブ活動」と、よりカジュアルな「居場所コミュニティ」の2本柱からスタートしました。
クラブ活動が会社公認の組織として予算がついて定期的に活動するのに対して、居場所コミュニティは「まずは集まってみようよ」という気軽さを大切にしています。両方あることで、参加のハードルを下げながら、継続的なつながりも育んでいけたらいいなと思っています。
若手従業員の課題から見えてきたこと
人事部で新卒採用を担当する呉は、自身の経験から若手従業員特有の課題を見出していました。
入社1年目の頃、仕事ができないことで自信を失くしていました。まわりの方から指導していただいても、「仕事のできない自分は人としても評価されていないのでは」と思い込んでしまい、居場所がないような感覚になっていたんです。でも、時間をかけて仕事以外の場面でも社内の方々と関わるようになって少しずつ本音で話せる関係が築けていきました。
現在は採用担当として、就活生との対話にもその経験を活かしています。
いまの学生って、コロナ禍で思うように部活やサークル活動ができなかった人が多いんです。オンラインでの就活を経験して、「入社して会社の人たちとどう関係を築いていけばいいんだろう」という不安を抱えている子も結構いて。だから僕らは、仕事以外の場でも自然につながれる仕組みをつくっていきたいんです。
趣味でつながる、100人の輪
人事部で研修や採用広報を担当する彭は、コミュニティづくりへの思いを語ります。
私たちが大切にしているのは、気軽に参加できる雰囲気です。キャンプ好きが高じて「CI焚火の会」を立ち上げて、最初は10名ほどだった参加者がいまでは15名まで増えてきました。キャンプをきっかけに部門を超えたつながりができて、業務でも相談しやすくなったという声をもらえることがなによりもうれしいですね。
活動の本質には、「人が好き」な気持ちがありました。
万人にとってよい会社かどうかはわかりませんが、人と関わることが好きな人が多いからこそ、私たちの取り組みが成立すると思っています。関わりたいけど機会がなかったり、関わる勇気が持てていない人が感じているハードルを下げて、たくさんの人と話をする機会ができれば、その結果として生まれる心理的安全性が、きっと仕事にも活きてくるはずです。
活動を始めて3年、「みんつな」の取り組みはさまざまなカタチで社内に根付き始めています。以前開催された「社内BAR」には、1年目から30年目まで幅広い世代から100名以上が参加しました。
「飲みニケーション」は時代に合わないんじゃないかって迷いもあったんですが、やってみたら想像以上の反響で、自然とあちこちで二次会が始まったりしてました。「社内BAR」みたいなイベントを定期的に開催して、名物化していければいいなと思っています。
そんな大規模イベントもあれば、趣味を通じた小規模な交流も着実に広がっています。釣り部の活動に参加する総務の広田は、その成長を実感しています。
釣り部は新卒・中途・若手・役員関係なく、釣りが好き・興味がある人たちが趣味で集まった集団なんです。部署や役職の枠を超えて、釣り好きの仲間としてクラブ活動を楽しんでいることが、なによりうれしいですね。釣って、みんなで美味しく食べて飲むまでが釣り部の活動です。
「居場所コミュニティ」から「クラブ活動」へと発展する例も増えています。
わたしが“サウナー”に呼びかけて始めた「CI整うの会」は、最初は「居場所コミュニティ」だったんですけど、定例化してきたから「クラブ活動」に昇格させようってことになって。趣味でつながったこの仲間と一緒に新規事業のコンペにも参加したり、業務外の関係が思わぬカタチで仕事に活きています。
社内バンド「コスモサウンズ」も、そんな発展の一例です。深野は音楽活動の広がりを評価します。
コスモサウンズは「居場所コミュニティ」からスタートしました。とくにキャリア入社者の方も積極的に参加してほしくて事務局のサポートリーダーとしてキャリア入社の方2名に入っていただいて、そこから盛り上がって「クラブ活動」に昇格したんです。コスモスイニシアの創業記念イベントで50周年記念ソングも披露したんですよ。
▼社内クラブ活動「コスモサウンズ」結成から、創立50周年記念ソング制作までのストーリーはこちら
広がる効果、深まる絆
どうすれば若手従業員に参加してもらえるかという課題に対し、呉は、日々採用活動を通じて新入社員と接しているからこその難しさを実感しているようです。
イベントをやってみたい気持ちはあっても、まだハードルは高いみたいです。でも意外と「一緒にやりませんか?」って言うとやってくれる人も多いので、そこから2回目、3回目と定期的に開催して“名物化”させちゃって、みんなが参加できるような流れを作っていきたいですね。
最終ゴールは、入社歴が浅い方が、他部署との業務外のつながりを通して自分や相手のありのままを受け入れて、自分らしくいられる状態を目指すこと、なんです。若手が元気じゃないと、会社自体が活気づかない。だから若手のみんなが自分から「きっかけをつくりにいきたい!」と動き出せる環境を、私たち「みんつな」メンバーでつくっていきたいんです。
「実際のところ、私自身も変化を実感しています」と続けるのは、人事担当の呉です。
採用の仕事って、現場の従業員の方に協力していただくことが多いんです。面談だったり、フォローイベントに来ていただいたり。いまワンチームで採用活動ができているなって思えるのは、社内のいろんな部署の方々とのつながりがあるからだと感じています。年次が上がっていくとどうしても部署内に偏りがちなんですけど、「みんつな」を通していろんな人と関われるようになりましたね。
コミュニティづくりの先にある
"自走"への期待
活動が軌道に乗り始めると新たな課題も見えてきています。広田は、活動の継続性について考えを巡らせます。
コロナ前もクラブ活動をやっている部署はあったんですけど、やっぱり部長の退社とともに廃部になっていくところもあって。そうならないように、メンバーが変わっても活性化する仕組みを考えていきたいですね。
持続可能性という課題は、人事部の彭のなかにも新たな気づきを呼び起こしました。
このプロジェクトを本来の業務の人事と兼務することで気づいたことがあるんです。会社のことを自分たちで本気で考えて、「みんつな」で変えていこうと動いてきたことで、当事者意識が芽生えてきた気がします。もともと会社のことは好きではあるんですけど、いま思えば、課題感があっても正直自分でなんとかして変えていこうってところまでは至ってなかったような……。
3年間の活動を経て、メンバーそれぞれに育まれてきた想いがありました。深野は、最後にこう語ります。
社内のいろんなところにつながるポイントがあって、そこに"素"で話せる人がいて、自分の"居場所"があると感じられる。そういう環境をつくっていきたいですね。それは私たちの熱量だけじゃなくて、会社のみなさんが自ら動き出してくれることで実現できると信じています。