「退職したら終わり」はもったいない。50周年会に集うOB・OG 約5000人の“隠れシナジー”をコミュニティサイトで掘り起こす

「退職したら終わり」はもったいない。50周年会に集うOB・OG 約5000人の“隠れシナジー”をコミュニティサイトで掘り起こす

設立50周年の節目を迎えたコスモスイニシア。記念事業のひとつとして、OB・OGを対象とした感謝の集いが開催されました。その名も、「50周年OB・OG感謝の集い〜コスモス50歳の誕生日おめでとう!これまで関わってくれたすべての人に感謝感激雨あられ!51年目のキックオフ~」。このネーミングを見るだけでも、会社の感謝の念がひしひしと伝わってきます。 2025年1月29日にはホテルニューオータニで、2月4日にはヒルトン大阪で開催された当イベント。「大成功でした!」と準備から当日までを振り返るのは、イベント運営をメインで担当した比治。OB・OGとの交流は当イベントにとどまらず、今後のさらなる取り組みへと続きます。

PROFILE

 比治 雅裕/Masahiro Hiji

名前

比治 雅裕/Masahiro Hiji

部署

経営企画部門 経営企画部

コスモスイニシア歴

2年

経歴

2005年慶應義塾大学商学部卒業後、大手不動産デベロッパーに新卒入社。一棟収益不動産の販売、経営企画、新規事業開発に従事。2019年、スタートアップのビジネスホテル運営会社に執行役員として参画し、コロナ期の会社存続に貢献。2022年コスモスイニシア入社後、ソリューション事業部を経て2024年に経営企画部課長に就任。経営計画、広報、役員サポートを担当し、2025年4月からはサステナビリティ推進室を兼務。北海道出身。趣味はコンサドーレ札幌の応援とオペラ鑑賞。

従業員だけでなく、OB・OGにも感謝を

コスモスイニシアはOB・OGとのつながりは強いほうですが、どうしても個人同士の交流になってしまっているので会社としての交流を深めていきたいという思いがありました。

当イベントをメインで担当したのが、経営企画部総合企画課の比治。中途入社で2年半の勤務であるためコスモスイニシアのOB・OGこそあまり知らないのですが、前職でコスモスイニシアからの転職組と仕事をした経験があります。

そのうち1名は、去年コスモスイニシアに戻ってきました。復職するかたも多く、やっぱりOB・OGとのつながりが強いのだと感じます。

コスモスイニシアの社風でもある「従業員同士の風通しのよさ」は、退職したらそれで終わりではありません。コスモスイニシアで得た知見を生かして新天地で活躍する人とも、風通しのよさをキープ。それこそが、目指す姿です。

土地情報をいただく会社や人事関連の会社など、取引先にもOB・OGさんは多いです。今回のイベント運営を手伝ってもらった会社にも、OBがいたり。本当にOB・OGのかたがよく登場します。

在籍当時に相当な熱量をもって業務に取り組んだからこそ、「自身を成長させてくれた場所」としてコスモスイニシアの存在が刻まれているのだろう、と比治は話します。

小さなOB・OG会は頻繁に開かれているものの、全OB・OGを対象とする大きなイベントが開かれるのは、5年に1度。前回は、45周年を記念するOB・OG会でした。

その際、当時の社長であった現会長の高木が「50周年は帝国ホテルでやります!」と宣言したことも、みんなの期待となりました。

45周年では約285名だった参加者が、今回は述べ約600名でした。OB・OGの総勢が約5000名なので、1割強の人が参加したことになります。

それもそのはず、今回のOB・OG会の参加費用は無料!  前回45周年のOB・OG会費は5000円だったことに鑑みると、なんという大盤振る舞い。

会社として厳しい状況下にありつつも50年目を迎えられたのは、従業員ならびにOB・OGの支援があってこそ、という感謝があります。だからこそ、とにかくたくさんの人に来ていただきたいという思いがありました。

前回参加は約285名だったということもあり、今回は400名集まれば成功だという思いで、会場の手配などの準備を進めていきました。

去年の10月に正式に参加募集をはじめたのですが、11月にはほぼ定員に到達して1回募集を打ち切りました。それでも問い合わせがどんどん来るなか、開催の10日ほど前の1月末に大きな会場が空いたという情報が入りまして……。

急きょ、大きな会場へと変更したといいます。

大成功でしたが、本来ならばもっと集められたはず。各方面から『またぜひやってほしい』という声をいただきました。

50周年の集いは、あえて「歓談」メインの“雑談会”

2時間ほどの会で1時間半以上が歓談の時間だったので、もう“雑談会”ですよね。

『あれやりたい』『これやりたい』と提案しましたが、会長の高木や社長の髙智は『やらんでよろしい』と。『我が社のOB・OGでおとなしく聞いてくれる人はおらん』と言われました(笑)

これから先の関係性をつくってほしい、という思いがありつつも、思い出話に話を咲かせて懐かしむ場であることを大切にするために、歓談の時間をできるだけ長く設けることに。プログラムは、オープニングの挨拶とエンディングの全員での記念撮影のみでした。

ブッフェ形式の料理はたいして減ることもなく……、お酒を取りに行く間に誰かと出くわして話すという状況で、なかなか料理まで辿り着けないんですよ。時間を惜しんで、みなさん存分に会話されていました。

顔を合わせた瞬間から昨日まで一緒に働いていたかのように自然に話し出すような光景があちこちで見られ、会場は「できるだけ多くの人と話をしたい」という熱気に包まれました。そんななか、ひときわ好評だった企画がありました。

東京会場では、過去在籍していた5000名全員の名前と入社年度が書かれたパネルを展示しました。横長22mぐらいありましたね。覚えのある名前を見つけては『この人、まだ在籍してるんだ!』と話のきっかけになっていました。

大阪では、OB同士で結成したバンドの演奏がプログラムに組み込まれました。

現役で活動している者たちがOBバンドに加わるカタチで、現役の支社長がベース、従業員の若手3人がボーカルとして入り、3曲ほどを演奏しました。

さらにコスモスイニシアらしい演出が、参加者全員が胸にゼッケンを付けるというルール。企画段階では「絶対嫌がる人がいるのでは」「ホテルでドレスアップしてくる人はつけたがらないのではないか」という声も上がりましたが……

全員つけましたね、なにも言わずに(笑)

というのも、コスモスイニシアでは、毎年4月に新入社員を迎えて行う全社キックオフの際、新入社員は名前や自己紹介を書いたゼッケンをつける風習があるそうです。

ゼッケン、懐かしい〜!と、みんな嫌がらずつけてくれました。

ゼッケンで名前を思い出せるというメリット以上に、「ゼッケン=コスモスイニシア」と、在籍時代を思い出すフックとなりました。

これが、会の最後に撮影した記念写真です。ゼッケンをつけてこれだけの人数で写真を撮ることって、なかなかないですよね。

コミュニティサイトで隠れたシナジーを発掘

この会が一時的なもので終わらないように、とOB・OG会の日にコミュニティサイトをローンチ。株式会社ハッカズークによりリリースされているアルムナイ(=退職者)専用アプリ「Official-Alumni.com」サービスを導入しました。

リーマンショック後に社員がぐっと減ったタイミングで、決算の情報とあわせてOB・OGへの定期配信をしてはいたのですが、特段なにもアップしていないので見る人もいなくて、ちょっとつまんないなと思っていました。

この配信ではOB・OG側からの発信が自由にできず、活発なコミュニティにはつながらなかったといいます。終身雇用という考えがなくOB・OGとのつながりが強いコスモスイニシア。これではもったいないと、新たなシステムを導入することになりました。

年次別のグループチャットルームをつくったり、現在の活動について自己紹介できたり、OB・OG会のレポートをアップしたり……、世代的にSNSでつながりづらいこともあると思うので、このコミュニティサイトを大いに利用してもらいたいです。

途絶えていた交流が復活するだけでなく、これまでなかったコミュニケーションが生まれる場として、ビジネスにおいてもプライベートにおいても、価値のあるプラットフォームへの成長が期待できます。

そこを起爆剤としてコミュニケーションを取ってほしいです。

イベント運営から、コミュニティサイトのローンチまで、多角的にOB・OGとのつながりを掘り起こすことで、よりシナジーが生まれるという期待感がそこにはあります。

みなさん、会社が好きなんですよね。いまのコスモスイニシアと同じく、昔の先輩方も、自分で考え新しい取り組みに挑戦していたのだと思います。悲しいことも、楽しいことも、うれしいことも、仲間と共有してやりきったからこその、熱い思いがあることをイベントで垣間見ました。その熱量を継続させつつ、活性化できたらと思います。

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