コスモスイニシア INITIA GREEN 環境への取り組み

第3回:イニシア箕面小野原 菜園プロジェクトその1その2その3

「おいしい野菜」づくりから笑顔のある暮らしへ。
「イニシア箕面小野原」屋上菜園(平成21年8月撮影)
人と人の出会いがあるから、新しいプロジェクトは動き出す。
「イニシア箕面小野原」菜園プロジェクトの当社担当者である西田正一に話を聞きました。
近年の「農ブーム」の後押しもあり、「イニシア箕面小野原」では屋上に共同菜園を企画しました。専門的な助言、手助けをしてくれるアドバイザーを求めて、近隣で農業に携わっている方を探したところ、菜園の指導活動なども行っている「やなもり農園」の梁守(やなもり)さんの存在を知り、思い切って連絡をしたことがはじまりでした。専門的な知識はなかったものの、我々の熱意をご理解くださり、ご協力を快諾していただきました。当時の当社担当が「畑」という名前で、そんなところから打ち解けたというのも、今思えばうれしい偶然でした。こうした大切な出会いによって、本格的にプロジェクトが走り出しました。
「野菜づくりは土が大事」とアドバイスをいただき、屋上菜園に適した軽量で養分の豊富な土を採用しました。その他にも、屋上菜園の難点である排水の方法や土の深さに合わせた野菜選びまで、専門的なノウハウがあったおかげで菜園としての土台が固まっていきました。
「イニシア箕面小野原」担当 西田正一
「イニシア箕面小野原」担当 西田正一

「イニシア箕面小野原」菜園クラブの様子(平成21年9月撮影)
「イニシア箕面小野原」菜園クラブの様子(平成21年9月撮影)

「野菜をつくる」ではなく「おいしい野菜をつくる」が、コミュニティにつながっていく。
屋上菜園は2009年9月に本格的に始まりました。月2回の菜園クラブのワークショップでは、種や苗の植え付けから丁寧に指導していただき、屋上で栽培したとは思えぬほどに立派に成長した野菜は梁守さんも驚くほどでした。もちろん、我々スタッフも、参加された入居者の方も、はじめて菜園に挑戦する人がほとんどで、大変なこともありました。低農薬ゆえに頻繁に虫取りをする必要があり、夏場は毎日の水やりが欠かせず、仕事帰りの夜に作業をされている方もいました。でも、自分たちで一から育て、愛情をこめた野菜を収穫したときは、本当にうれしかったです。何より、野菜が本当においしいんです。収穫したそばからすぐに食べることができるので、新鮮で、甘く、野菜本来のおいしさを味わうことができます。野菜嫌いだったお子さんも、菜園クラブで収穫したおいしい野菜を食べて好きになったというお話も伺っています。

菜園クラブのもうひとつの収穫は、初対面だった参加者の方々が活動を通じて仲間になっていったことです。作業のことや、育ち具合について自然と会話が生まれ、お子さん同士が友達になり、世代の異なる入居者同士が交流する機会となっているようです。我々スタッフと入居者の方々との関係も近くなったと感じますし、クラブ活動での出会いが潤滑油となって日常でも交流が生まれているということを大変うれしく思います。個々に野菜をつくるだけではなく、「おいしい野菜」を自ら育てて、食べることの感動があって、その共同体験からコミュニケーションが生まれていると思います。

体験としての感動や発見が、環境を大切にする気持ちにつながっていく。
環境というとCO2削減のことばかりが言われがちですが、「自分のまわりのすべてのこと」をサスティナブルなものにすることが大切だと思います。「究極の地産地消」でもある菜園プロジェクトでは、共通の体感・経験によって自然にコミュニケーションが活性化していきました。そして何より、土に親しみ、おいしい野菜をつくるという体験が、環境を大切にするマインドにつながっていくと考えています。笑顔で野菜をほおばるお子さんたちの心にも、環境への気持ちが芽生えてくれるのではないでしょうか。
今後、サービスがきちんと行き届いて継続的においしい野菜がつくれるようにし、菜園付き物件を増やしていくのもいいですね。人と人との出会いが積み重なって出来上がったものが、思った以上の成果になってあらわれたのは個人的にもうれしいですし、これからもつながっていくといいなと思います。
「イニシア箕面小野原」白菜の収穫(平成21年11月撮影)
「イニシア箕面小野原」白菜の収穫(平成21年11月撮影)

(平成22年3月18日公開)
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