ニュースリリース

生活者×大学研究室×コスモスイニシア 協同研究プロジェクト
『COCOLABO(ココラボ) 2012』 活動結果
テーマは"住まいながら手を入れることができる『余白』のある住宅"
一棟リノベーションマンション『リノマークス津田沼」に"ココラボモデル"として実現

2013年02月15日

株式会社コスモスイニシア(本社:東京都港区、社長:高木 嘉幸、HP:https://www.cigr.co.jp/)は、新しい住空間の可能性を見出すための産学民協同研究プロジェクト『COCOLABO(ココラボ) 2012』において、「住まいながら手をいれることができる『余白』のある住宅」の研究活動を、昨年6月から約8ヶ月間に渡り行って参りました。この度、『COCOLABO(ココラボ) 2012』の研究結果を、千葉県で分譲中の一棟リノベーションマンション「リノマークス津田沼」に“ココラボモデル”として新たに展開することとなりました。


コスモスイニシアでは、住みながら手を加えられる様々な仕掛けをあらかじめ住空間に施した「こだわりづくり」と、住む人自身が暮らしに合わせて部屋をカスタマイズできる「あなた仕上げ」を併せた新しい住まいの提案「KASUTAMA(かすたま)」を、2012年4月以降に供給した新築マンションで展開しております。


『COCOLABO(ココラボ) 2012』では、この「KASUTAMA(かすたま)」の可能性を更に広げるために、「住まいながら手をいれることができる『余白』のある住宅」というテーマのもと、建築意匠研究室として多くの建築家を輩出している東京工業大学 塚本研究室(准教授:塚本由晴/建築家)と、「住空間」で暮らす一般の生活者、そして「住空間」の開発者であるコスモスイニシアの3者により、構想期間(4月-6月)、企画設計期間(7月-11月)、試験的な施工期間(12月-1月)の3段階に分けて研究を続けてきました。


さらに、研究過程では、コスモスイニシアが設定する住宅の設えだけに留まらず、実際に住み始めてから、その住宅でどのようなことができるのかといった「カスタマイズの手法やシステム」までを見通して研究を行いました。これは、昨今の消費者意識の現れである、カスタマーが独自に商品に手を加えていく“カスタマイズ志向”を踏まえ、“作り過ぎない”“カスタマーが手をいれることで完成する”住宅といった、作り手主体から利用者主体への商品づくりの価値観の変化への新たな取り組みの一つとして提案しております。


竣工写真(リビングダイニングルーム)


―『COCOLABO(ココラボ) 2012』研究結果―

ココラボ

<研究テーマ・内容>

■ 研究テーマ

住まいながら手をいれることができる『余白』のある住宅

■ 活動内容

「暮らし方や好みに応じてカスタマーが手をいれることができる」建築的な設え(こだわりづくり)の企画設計と試験的建設、及びそれに対応したカスタマイズの方法・システム(あなた仕上げ)の研究


フェーズ1) 4月から6月  「こだわりづくり」「あなた仕上げ」の構想

「こだわりづくり」・・・住まいながら手をいれることができる世界を更に発展させるための建築的設え
「あなた仕上げ」・・・こだわりづくりにどのように手を加えて仕上げていくことができるのか
この構想を練るなかで、つくり手のコンセプトを大きく2つ掲げました。
1. 素材へのこだわり
2. 間取りの工夫
日本に古くから伝わる素材や、和室の部屋のつながり感をマンションに取り入れることとしました。


フェーズ2) 7月から11月  「こだわりづくり」「あなた仕上げ」の企画設計

フェーズ1で掲げた2つのコンセプトを更に掘り下げ、実際に使用する5つの素材を選択するとともに、カスタマーが住みながら手を加える「あなた仕上げ」となる6つのキーワードを設定しました。

「あなた仕上げ」の6つのキーワード

フェーズ3)12月から1月  試験的な施工、具現化

当社が販売中の一棟リノベーションマンション「リノマークス津田沼」内にモデルルームを施工しました。


使用した素材と「こだわりづくり、あなた仕上げ」の対応表

素材こだわりづくり あなた仕上げ
「北山杉」
数寄屋づくりに多く用いられてきた素材で、桂離宮や修学院離宮といった歴史的建築物にも使用されている。
和室床の間の柱や床框の部分にブランド杉「北山杉」を使用 床の間は、柱を「磨く」花などを「飾る」、壁を「塗る」といったことを想定しています。
「益子焼」
民芸調と言われ飾り気のない素朴な色合いで、日用雑貨など生活に密着した焼き物。
玄関床に栃木の素焼きタイル「益子焼タイル」を使用 益子焼は水に非常に強いタイル。水で「磨く」と風合いが引き立ちます。また、1枚ずつ風合いが異なる物に張り替えることも可能です。
「よし天井」
軽くて丈夫な棒としてさまざまに用いられている。葦の茎で作ったすだれは葦簀(よしず)とも呼ばれる。
和室の天井は、湿気に強い植物「よし」の和天井 「よし」は磨けば磨くほど光沢が出る素材です。取り付け時は白木のような白さがありますが、ワックス等で磨くと黒く渋く光ってきます。
「格子戸」
夏はそのままで。冬は障子紙を貼れば、断熱効果のある日本人の知恵が詰まった建具。
和室の建具には格子戸(障子)を採用 障子紙を「張る」ことや更に障子に水墨画を「描く」ことも。格子を利用して一輪挿しなどをかけて「付ける」こともできます。

「自然素材素地」
表面加工を施さず、無垢材を使用。木そのものの強度を維持しているため棚の取り付けや、補修もしやすく、使い込むほどに愛着がわく素材。

廊下の壁は、ナラ無垢材の羽目板仕上げ。建具は木目が美しいシナ化粧合板。窓枠には天然木。床は無垢(ナラ)床を使用。 自然素材は「磨く」ほどに味が出て、棚の取り付けも可能。「付ける」「飾る」

あなた仕上げのキーワード「張る」 シナ合板建具、太鼓張り障子

シナ合板建具は、木のぬくもりが感じられますが、襖紙を貼ることでまた違った趣を感じることができます。
太鼓貼り障子は、障子を両面から貼れば、断熱効果を高めたり、柔らかい明るさを感じることができ、また、障子を貼らずに格子戸として使用することで、家族の気配を感じながら暮らすこともできるなど、住みながら変化させていくことが可能です。


■ 研究結果 竣工写真

玄関からリビングに向かう廊下 羽目板張りの壁


■COCOLABO(ココラボ)の具現化実績

過去の「COCOLABO(ココラボ)」において、研究結果を翌年以降に着工する分譲物件で商品化した実績があります※。今回は、「構想と設計を完結させ、更に商品として具現化すること」を研究期間内に実施することとして取り組み、「リノマークス津田沼」内にて実際に施工・具現化したモデルルームが完成いたしました。

※ 具現化実績:「COCOLABO 2008・人に、環境に、優しい家」は、一戸建住宅「東京デコルテココラボモデル」で具現化し、2010年グッドデザイン賞を受賞。「COCOLABO 2011・都市部の重層長屋」は、2012年着工の分譲住宅「(仮称)初台タウンハウス(2013年7月竣工予定)」で具現化いたしました。


■ 研究パートナー「東京工業大学・塚本研究室」

東京工業大学塚本研究室

塚本由晴(つかもとよしはる)准教授プロフィール
1965年 神奈川県生まれ
1987年 東京工業大学工学部建築学科卒
1987-88年 パリ建築大学ベルビル校(U.P.8)
1992年 貝島桃代とアトリエ・ワン設立
1994年 東京工業大学大学院博士課程修了、
博士(工学)
2000年- 同大学大学院准教授
2003,2007年 ハーバード大学大学院客員教員
2007,2008年 UCLA客員准教授

■ COCOLABO(ココラボ)とは

『COCOLABO(ココラボ)』とは、「個々(coco)の住まいを共に考える研究所(laboratory)」として展開しているプロジェクトです。住空間を専門に研究を進める大学研究室、住空間への関心の高い生活者、そして住空間の開発者であるデベロッパーの3者が、双方向にコミュニケーションを図り、より良い「住空間」の研究に取り組んでおります。21世紀に入り、人々の生活スタイルの多様な変化に伴い住空間への意識や関心が高まり、量から質への転換が進んできています。また、才能のある建築家の多くが大学で教師となり「建築」を指導・研究し学生を育てていく「プロフェッサーアーキテクト」の時代となっています。教師と学生が一体となって展開する研究はオリジナリティに富み、新たな住空間の創造において大きな可能性を秘めています。当社ではこの点に注目し、大学の建築系研究室と「住空間」への関心の高い生活者との双方向によるプランニングコラボレーションの場として、2006年から取り組んでいます。