【賃貸vs売却】あなたはどっち派?海外移住する時の「持ち家」の選択肢

 

昨今、リタイア後の第二の人生を過ごす場所として、「移住」を検討する方が増えています。テクノロジーの進展やグローバル化で、いまや国外だけでなく海外への移住もしやすくなりました。しかし、国内でも海外でも、気になるのは今の「住まい」をどう扱うかということ。今回は、移住を検討の方に向けて、住まいの売却や賃貸に出した場合のメリット・デメリットを比較していきます。

 

 

目次

 “日本に戻る可能性あり派”にオススメ!持ち家を賃貸に出す選択

 “海外に永住派”にオススメ!持ち家を売却する選択

 まとめ

 

“日本に戻る可能性あり派”にオススメ!持ち家を賃貸に出す選択

永住ではなく「お試し」で移住してみたいという方や、住まいや生活の拠点を複数抱える「多拠点生活」などをしてみたいという方におすすめなのが、いまの持ち家は売却せずにキープするという方法です。不在のあいだ、持ち家は賃貸に出すことになります。

 

家賃収入があれば移住後の生活を支えることができる

移住のためのビザを取得する際に、国によっては国外に生活費をまかなうための資金源があるという証明を求められることがあります。具体的には、株の配当や不動産などの「不労取得」などです。日本人にも人気が高いマレーシアのMM2H(マレーシア・マイ・セカンド・ホーム)のようなリタイアのための移住ビザは、移住先の国の雇用を守るため、就労が認められないこともあるので、国外からの収入源の確保が必要となるのです。

 

貯金や移住後の生活費が十分確保できているという方は、すぐに売却するのではなく、まずは持ち家をキープしながら賃貸に出すことを検討してみましょう。

最近は日本での年金生活は不安だとして、アジアなどの新興国に移住する方も増えています。

 

例えば移住先として人気のマレーシアはよく「物価が日本の3分の1」などといいますが、それはあくまで現地の人の目線で生活した場合の話。日本人が満足できるレベルの品物を扱うスーパーマーケットで日用品や食料を買い、日本食を作り、たまにレストランでの外食や外資系のカフェチェーンでのお茶を楽しんでいたら、日本と同水準程度の生活費がかかります。また、海外の場合、日本よりも医療費が高くつくことがあるので、ある程度年齢を重ねてからの移住であれば、そういった「万が一」の場合の費用も念頭に置かなくてはいけません。そう考えると、年金頼みの海外移住は案外楽観視できないのではないでしょうか。

 

もし家賃収入があれば、年金で不足する分の生活費をまかなうことができます。また、住宅ローンが残っていれば、そちらから返済にあてることもできます。

 

所有し続けることが吉となることも

海外に出て行くときは気分が高揚していて「もう日本には戻らない」と思ったりするものですが、長期的に住んでみると、ちょっとした生活文化の違いがストレスになったり、食べ物が合わなかったりなどの不満が出てきます。また、水や食べ物が違う土地で暮らしていると、身体を壊しやすくもなります。

 

新興国ではとくに、社会インフラも整備されておらず、治安も日本ほどよくないので、ストレスがたまってホームシックになる人も多いものです。実際、リタイア後に移住した人でも、身体の自由が利くうちは海外生活を楽しめるのですが、年を重ねて病気がちになると、医療水準が高く公的な保険が充実している日本に戻る人が増えてきます。そうしたときに、日本に持ち家がないと、子どもと同居するか、年金の中から賃貸しなくてはいけなくなってしまいます。

 

また昨今、東京五輪に向けて日本国内の不動産価格は上昇傾向にあります。オリンピック開催国は多くの場合、開催前数年~開催後1年程度のあいだまで株価が上がることが知られています。不動産価格はおおむね株価と連動するので、今後日本の不動産市場も値上がりが期待できます。不動産を保有していることで固定資産税はかかりますが、いまのタイミングで売らずに所有しておくことで更なる高値での売却ができるなど、吉となる可能性もあります。また、自分たちが移住して住まなくなったとしても、子どもたちがいれば、資産として残すこともできます。一方で、地政学的リスクの発生も考えられるため、タイミングの見極めが大切です。

 

人が住まなくなった空き家は傷みやすいといわれますが、賃貸することで管理や手入れのわずらわしさからも解放されます。賃貸に関しては、遠隔でもきちんと不動産を管理してくれる信頼できる会社がいれば、入居者の募集から家賃の回収、退去まで任せておくことができます。

 

忘れてはいけない賃貸物件のリスク

ただし、賃貸はよい点ばかりではありません。不動産賃貸は、ある意味入居者という「お客さん」を相手にしたサービス業です。入居者がトラブルを起こしたり、家を傷つけたりする可能性があります。また、オーナーであるご自身は海外にいるということで、管理はすべて不動産会社に任せなくてはいけません。そうなると、毎月の家賃収入から管理費用が発生します。

 

また、賃貸に出したからといって必ず借り手が見つかる保障はありませんし、入居者が退去したらクロスの張り替えやハウスクリーニングなどの原状回復費用が発生します。どんなに良い入居者だったとしても、経年劣化による傷みは免れず、場合によっては自分たちが再び住む前にリフォームが必要となることも。賃貸する場合は、家賃からこうしたコストがきちんと回収できるかどうかを検討する必要があります。

 

さらに、契約スタイルによっては、借り手がまだ入居中のため、戻ってきたタイミングでは自分たちが住めないということになりかねません。移住先から戻ってくるめどがあるのであれば、「定期借家契約」がおすすめです。入居者が希望すれば何度でも更新ができる「普通借家契約」とは異なり、契約期間満了の時点で入居者は退去しなくてはいけません。そのため、不在の期間のみ賃貸に出すことができるのです。

 

難点は所有者本人が住まないため「住宅ローン減税」が受けられない

所有物件に住宅ローンが残っている場合、家賃を住宅ローン返済の原資として充てることになります。しかし、所有者本人が住まない物件となると、「住宅ローン控除」が受けられないことになります。

 参照:国税庁「転勤と住宅借入金等特別控除等」

 

住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)は、年末のローン残高1%にあたる所得税が10年間還付されるという制度です。この制度の適用を受けるには、「個人が、住宅ローン等を利用して居住用家屋の新築若しくは取得、または増改築等をした日から6か月以内にその者の居住の用に供し、かつ、その年の12月31日まで引き続き居住用として供していること」という決まりがあります。賃貸物件はこれに当てはまらないので、控除を受けることはできません。

 

また、住宅金融支援機構(フラット35など)をはじめとした金融機関からローンを借り入れている場合、本人の居住用以外の用途には利用できないことになっているので、賃貸物件とする場合は、民間の金融機関などへローンの借り換えをする必要が生じます。ローンを借り入れている金融機関に必ず相談しましょう。

さらに、不動産賃貸による家賃収入は「所得」になります。移住初年度の給与所得者等は不動産所得が年間20万円以上あれば、確定申告が必要です。移住2年目以降は所得が20万円以上であっても基礎控除38万円以下であれば課税がなく、申告不要となります。

 

“海外に永住派”にオススメ!持ち家を売却する選択

相続させるべき子どももいない、結婚などで日本を離れて海外に永住する、もしくは日本国内の移住でも、地方の実家を相続して地元に戻るなど、完全に移住先から戻る予定がないならば、持ち家を売却も検討してみましょう。

売却することで、まとまった資金を手に入れて移住費用にあてることができますし、持ち家にかかるさまざまなコストを節約できます。

 

移住費用の不安を「売却」で解消できる

例えばマレーシアのMM2Hの場合、ビザを取得するために、50歳以上の方は35万リンギット(約910万円)、50歳未満なら50万リンギット以上の財産証明が必要です。手元に貯金がなくてもどうしても海外移住したいという場合は、自宅を現金化してまとまった資金を作ることが必要になるでしょう。

 参照:マレーシア政府観光局ロングステイ in Malaysia

 

国内の移住でも、いまの持ち家を売却して、移住先で新たな住まいを手に入れるという選択もあります。都会から地方への移住なら、売却価格よりもずっと安い価格で、広い家が手に入るかもしれません。

 

このように持ち家を現金化してしまえば、固定資産税を払う必要はなくなりますし、賃貸した場合にかかる原状回復費用や管理費なども心配いりません。さらに、経年劣化で家が傷んでしまう前に、高値で売却するという選択もあるでしょう。持ち家を売却することで、移住にまつわるお金の不安が解消されます。

 

■売却活動が長引いた場合、海外からの売却手続きが大きな手間になる

理想をいえば、持ち家から引っ越しをするタイミングで買い手に引き渡したいもの。しかし、不動産というのは相対取引なので、相手があってこそ売却できるものです。そのため、自分の意図したタイミングで売れるとは限りません。

 

まずは、遠隔でもきちんとやりとりをしてもらえる、信頼できる不動産会社を見つけることが必要です。

とくに海外への移住の場合、売却完了までに国をこえてさまざまな手続きや書類のやりとりが重なることがあります。特に海外転出届の手続きを済ませた後だと、ちょっとした手続きでも移住先の国を管轄する大使館まで出向いて在留証明をとるなど、手間のかかる処理を要求されます。

 

移住したばかりで勝手もわからない、生活基盤を整える時期にこうしたやりとりが続くと、ストレスになります。不動産売却は思ったほど簡単にいかないということを肝に銘じておくべきでしょう。

不動産売却には、「買取」と「仲介」の2種類があります。それぞれのメリット・デメリットを紹介します。

 

【売却方法その1】「買取」

買取とは、不動産会社を買い手として売却する方法です。メリットとしては、新しいオーナーが現れるまで待たずとも、売却したいタイミングで売れるという点です。

ただ、一方で、不動産会社は当然、買い取った物件に利益をのせて売却しますから、買取り価格は低く設定されます。

一般的に、後に説明する「仲介」で売却した場合の7~8割程度の額になるといわれています。また、不動産の買取はある程度のまとまった資金が必要なので、体力のある会社のみが対応できます。

詳しくはこちら:【不動産買取ガイド】すぐに売りたい! 買取の基礎知識と手順の総まとめ

 

【売却方法その2】「仲介」

「仲介」とは、不動産会社が仲介者となって、売り手と買い手のあいだをつなぎ、取引を成立させる方法です。売却の依頼を受けた会社は、不動産を査定して売り出し価格を決め、チラシやインターネットなどに掲載して購入者が現れるのを待ちます。

取引から契約までの進行は不動産仲介会社が管理してくれる代わりに、取引成立時には仲介手数料を払うことになります。

買取よりは高い価格で売却できる可能性が高い一方で、購入希望者が現れるまで長期戦になる可能性もあり、最悪売却できないというリスクも考えなくてはなりません。もし購入希望者が現れた場合も、移住準備でばたばたしているときに、内覧などの対応に追われる可能性があります。

 

海外移住なら持ち家売却は「買取」か「仲介」か

「買取」と「仲介」、簡単にそれぞれのメリット・デメリットをおさらいしてみましょう。

 

<買取の場合>

メリット

・売却したいタイミングで売却できる

・移住前に売却を完了し、資金は移住費用に活用できる

 

デメリット

・売却価格が仲介の7~8割と低く抑えられてしまう

 

<仲介の場合>

メリット

・買取よりも高い金額で売却できる

 

デメリット

・売却までに時間がかかる可能性がある

・すぐに売却できないと、資金計画が狂う可能性がある

・仲介手数料がかかる

 

このように見ていきますと「買取」も「仲介」も一長一短だということがわかります。もし手元の資金や時間に余裕があって、時間をかけてでも納得のいく金額で売却したいというなら、仲介会社に依頼するとよいでしょう。

一方、すぐにでも不動産を現金化したい、移住の費用にあてたいという場合は、売却価格が安くなったとしても、買取を検討する必要があります。

 

まとめ

ここまで、移住にまつわる持ち家の処分方法について見てきました。海外移住は思わぬ出費も出やすいものです。そうしたときに、資産があれば、生活を立て直すための強い支えとなります。

とくに、家族や知人が少なく社会保障にも頼りづらい海外生活なら、お金や不動産があるに越したことはありません。

不安や後悔のない海外移住ができるよう、賢く持ち家の将来を決めましょう。

 

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