不動産投資が相続対策になる!?そのカラクリを大公開!


「不動産投資が相続対策になる」こんな言葉を耳にしたことはありませんか?

実は不動産投資というのは相続対策に最適なのです。


その仕組みを本記事では紹介していきますので、参考にしていただいて実際に不動産投資をしてみましょう!


そもそも相続税の計算方法とは?

不動産投資が相続対策となる仕組みを知るために、まずは相続税がどのように算出されているのか、を理解する必要があります。

相続税とは、富の再分配という基本思想のもと、人が亡くなった際に他の人の手に渡る財産に対して課税されます。ただし、相続税は高額なイメージが強いですが、すべてのケースで相続税を支払わなければならないわけではありません。国税庁のデータによれば、財産を相続する際の約92%の相続税が非課税になっています。これは、相続税の算出の際に、基礎控除と呼ばれる、相続する財産が一定額未満であれば非課税となる計算方法が存在するためです。

また、相続税は、相続開始の日=被相続人が亡くなった日から10ヶ月以内に申告・納付する義務があります。相続税の対象となる財産の把握や、相続税の計算・納付には時間がかかるため、早めの準備が重要です。


以上の基礎知識をふまえ、「相続税の計算方法」と非課税枠の「基礎控除額の計算方法」を見ていきましょう。


相続税の計算方法


相続税額 = ( 被相続人の全財産額 - 基礎控除額 ) × 相続税率


基本的に相続税は上記のように計算されます。課税されないケースがあるとお伝えした通り、相続税は相続する財産額・負債の額・相続人の数によって変動します。相続税計算に使用される財産にも基準があり、課税対象となるもの・ならないものが存在します。


〇被相続人の全財産額の算出

まず故人(=法律用語では「被相続人」)の財産をすべて正確に割り出さなければなりません。

<相続税計算で考慮すべき財産>
  • 預貯金
  • 死亡保険金
  • 退職金
  • 不動産
  • 株式や有価証券
  • 借金や葬儀代金などのマイナスの財産 …etc.

課税される財産には、「故人名義ではない預貯金」「みなし財産」「マイナス財産」も故人の財産として計算に含まれます。

「故人名義ではない預貯金」が計算に含まれるのは、相続対策として妻や子供名義で被相続人が貯蓄していた場合です。専業主婦や未成年の子供名義の預貯金が、被相続人名義の預貯金額よりも多い場合は課税対象となる可能性が高くなります。

「みなし財産」とは、被相続人が亡くなったことで支払われる死亡保険や退職金などのお金を指します。死亡する以前は財産として所有していなくても、亡くなった時点で相続人が受け取るため、課税対象となります。ただし死亡保険金には「死亡保険金の非課税」という税制上の配慮がなされており、一部非課税枠が設けられています。

「マイナス財産」は、借金・ローン・葬儀代金など、被相続人が亡くなったため相続人が代わりに支払う必要があるお金のことです。マイナス財産は、預貯金やみなし財産・不動産・株などすべてのプラス財産と相殺できます。そのため、マイナス財産については、相続税の課税対象額を出す際は差し引いて計算しましょう。


〇相続税率

相続税率とは、相続税の課税対象となる財産の法定相続分を受け取ると仮定して定められる税率で、法定相続分の額が高くなるほど相続税率も高くなるように設定されています。法定相続分は、存命の法定相続人の種類によって規定が異なるため、ケースごとに金額が異なります。


法定相続分に応ずる取得金額
相続税率
1,000万円以下
10%
3,000万円以下
15%
5,000万円以下
20%
1億円以下
30%

(上記以降「6億円超」の税率まで定められている。※2019年10月31日現在。)


基礎控除の計算方法


基礎控除額 = 3,000万円 + 600 × 法定相続人数


基礎控除額は上記の計算式で計算されます。式からも分かるように、法定相続人の数によって基礎控除額は変動します。法定相続人が1人いれば最低でも3,600万円の基礎控除を受けることができます。

先述した通り、相続税の申告は相続開始が分かった時点から10ヶ月以内という法律の規定があります。ただし、これは相続税が発生した場合のみに適用されます。そのため、基礎控除額が相続した財産を超える場合は、相続税の申告を行う必要はありません。

ここでのポイントは「法定相続人の人数」です。法定相続人は、民法で定められた相続人であり、被相続人との関係性によって相続する優先順位が1~3位まで決められています。被相続人に関係性が近いほど順位が高くなります。

なお配偶者は必ず法定相続人となると定められており、第2,3順位の法定相続人は、自分より高順位の法定相続人がいる場合には財産を相続できません。


<法定相続の順位と対象者>

常に相続人
被相続人の配偶者
第1順位

被相続人の子供

配偶者・子供が亡くなっている場合は孫・ひ孫(直系卑属)が相続人となる

第2順位
被相続人の両親・祖父母(直系尊属)
第3順位

被相続人の兄弟姉妹

兄弟姉妹が亡くなっている場合は甥・姪

法定相続人の種類や優先順位は、前項の相続税率の割り出しに使われる「法定相続分」の算出にも用いられるため、十分に理解しておきましょう。


不動産の相続税のカラクリについて

相続税の基本的知識を理解したところで、不動産がこの相続対策に有効とされる仕組みについて解説します。

なぜ、投資用不動産の経営を行うと相続税が抑えられるのでしょうか。そのカラクリには「土地の評価額」「建物の評価額」「賃貸による借家割合」「小規模宅地等の特例」などが関わっています。不動産が相続の際にどのように評価されるのか、そこに相続対策として用いられる理由があります。


土地の評価額

土地は、基本的には、市街地に位置する土地の「路線価方式」と、市街地以外にある土地の「倍率方式」によって評価が行われています。


〇 路線価方式

路線価は、その土地が面している道路に設定されています。路線価方式では、この路線価と土地の面積を乗じて土地の評価額を算出します。各土地の路線価については、国税庁のWebサイトで確認できます。ただし、一部複雑な形状の土地に関しては、補正がおこなわれるため注意が必要です。一般的に路線価方式で導き出される土地の評価額は、実勢価格の70%程度・土地公示価格80%程度となります。

ただし、その土地に建物が建っている場合は、土地の評価額が変わります。例えば賃貸住宅が建てられている土地は「貸家建付地」として土地の評価が20%程度下がります。そのため、更地で相続するよりも、その土地に賃貸住宅を建てて不動産を経営することで、相続税の課税対象となる土地の評価をさらに下げることが可能となります。


〇 倍率方式

倍率方式は、路線価が付けられていない市街地以外の土地を評価する際に用いられ、土地の固定資産税評価額に対して国税庁が定める倍率を乗じることで算出します。国税庁で定める倍率は、土地の種類や地区によって決められており、国税局のWebサイトから確認が可能です。一般的に、固定資産税の評価額は実勢価格の60~70%程度となるため、倍率方式で求められる土地の評価額は土地公示価格の70%程度となるケースが多いようです。

このように、相続税の算出において土地を評価する際は、実際に取引する価格よりも評価(価値)が低く見積もられるため、現金や金融資産を相続するよりも相続対策として有効だと言われています。


建物の評価額

建物の評価は「固定資産税評価額」を流用します。固定資産税評価額は、法務大臣が定める固定資産評価基準に沿って市区町村が決定しており、固定資産課税台帳に記載されています。

一般的に建物の建築費の50~70%程度が評価額となるため、こちらも土地と同様に相続対策に有効と言えます。


賃貸による借家権割合

建物が賃貸経営されている場合は、固定資産税評価額の70%程度が評価額となります。これは「借家権割合」が関係してきます。

「借家権割合」とは、所有している建物で賃貸経営を行っている場合、通常の建物全体の評価額に対する借家権部分の割合を指します。なお、相続税を算出する場合の借家権割合は、国税庁が定めた一律30%となっています。

賃貸経営をしている建物に対する借家権割合の控除が、相続税を抑える一因を担っているのです。


小規模宅地等の特例

建物に賃貸経営による控除が存在するように、土地にも条件によって評価額を下げる特例があります。それが「小規模住宅地等の特例」です。

「小規模住宅地等の特例」は、敷地の種類や限度面積に応じて、土地評価額の減額を受けられる制度です。敷地の種類は、主に「貸付用の宅地である」「被相続人の住居用の宅地である」「貸付以外の事業で使っていた宅地である」の3つに分類されます。限度面積は、控除を受けられる面積の制限です。

「貸付用の宅地である」場合の土地は、被相続人がだれに貸付事業をしていたかで限度面積・減額割合が異なります。たとえば賃貸住宅として貸付事業を行っていたケースでは限度面積200㎡・減額率50%となります。「被相続人の住居用の宅地である」場合は限度面積330㎡・減額率80%、「貸付以外の事業で使っていた宅地である」場合は限度面積400㎡・減額率80%となり、それぞれ土地の評価額が下げられます。


相続対策として効果的な不動産とは

投資用不動産を所有し賃貸経営を行うことは、相続税の課税対象となる財産を小さく見積もることが可能です。不動産に対する控除に加え、基礎控除額なども併用することで、相続税を支払うことになっても最低限の額に抑えられます。


最後は、どのような不動産を所有していることが、特に相続税を減額できるのかを解説していきます。


タワーマンション投資が効果的?

どのような賃貸経営、不動産投資をしていても相続対策となりますが、特に「タワーマンション」の賃貸経営は高い効果があるといえます。

ポイントは、タワーマンションは敷地面積に対して階数・戸数が多く、部屋の条件で販売価格が大きく異なるところにあります。階数が高く、眺望が良い部屋ほど値段は高くなるため、同じ面積の部屋でも家賃や販売価格に大きな差が出ます。

しかし、固定資産税は専有面積によって決まるため、部屋の価格に左右されません。そのため、上層階や角部屋・眺望が良好な部屋など、タワーマンション内でも価値の高い部屋を所有しておけば、本来の部屋の価値よりもかなり低い評価額をもとに相続税が算出・課税されるからです。

ただし、タワーマンション投資が横行したため、新築のタワーマンションに対しては、高層階部では固定資産税が増額される税制改正が行われ、規制の対象となりました。現在、平成29年以降に完成した20階以上あるタワーマンションは、1階上がるごとに0.25%ずる固定資産税が上昇していくこととなっています。なお、この新しい税率では下層階が優遇されているという意見もあり、将来的に固定資産税評価額の見直しが検討される可能性もあります。

しかし、上記税制改正によりタワーマンション投資による効果が完全になくなったわけではありませんので、タワーマンションを相続対策として購入することは今でも有効な手段と言えるのではないでしょうか。


まとめ

今回は、投資用不動産が相続対策としてなぜ有効なのかについてご紹介してきました。所有している土地を活用する必要があるのか、新たに投資用不動産を購入しておくべきなのかなど、人によって対応手段は異なります。しかし、相続税の計算方法や控除等について基礎知識をしっかり押さえておけば、効果的な方法が見つかると思います。

現在預貯金額が基礎控除を超える恐れがある方は、さまざまな控除制度が設けられている不動産投資を検討してみましょう。

2019/12/20 時点での情報です。

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