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生活者×東京大学・難波研究室×コスモスイニシア 3者協同研究プロジェクト
『COCOLABO(ココラボ)2009』
研究テーマ 「デキゴトが生む家~みんなの脱・n+LDK会議~」
平成21年6月26日
(株)コスモスイニシア(本社:千代田区、社長:町田公志)では、新しい住空間の可能性を見出すための産学民協同研究プロジェクト『COCOLABO(ココラボ)2009』を6 月から11 月までの期間で活動いたします。4 年目をむかえる今年度のテーマは「デキゴトが生む家~みんなの脱・n+LDK会議~」です。

当社では、2006年度より、①「住空間」で日々過ごす一般の生活者、②「住空間」について専門的な研究を進める大学研究室、そして③「住空間」の開発者である当社の3者により、双方向コミュニケーションを図りながら様々なテーマで「住空間」を研究する『COCOLABO』プロジェクトを展開しています。
今年度取り組む『COCOLABO2009』では、生活の中での様々な行動やシーン(=「デキゴト」)を検証し、これまでにない新たな発想で、住み心地の良さを保てる住戸プランや各空間の最適なスペース、設備などの研究について、一昨年・昨年に引き続き、東京大学・難波研究室と共同で取り組みます。
今回の研究テーマの背景として、建築技術や建築材料の飛躍的な発展・進歩に伴い、設備や機能が充実した高性能・高品質な住宅の供給が進んでいる一方、住戸(特に空間の制約を受けやすいマンション住戸)の間取りに関しては、いわゆる「n+LDK」の概念が定着し、この概念外の間取りについてこれまで十分に議論がなされてこなかった状況が挙げられます。現在のライフスタイルや住まい方は益々多様化しており、従来の画一的な「n+LDK」の間取りの考え方では、すでに個々人のニーズに対応しづらくなっていると言えます。
また、現在の経済環境下において、便利な生活を保ちつつ無駄を省いたコンパクトな住空間で、手頃な価格の住宅に対するお客様のニーズは高まっています。
これらの背景を鑑み、様々な家族構成やライフスタイルの視点から、住み手にとって使いやすく、住み心地の良い最適な広さや間取り、設備の研究を進めていきます。
具体的な研究活動の進め方は、研究期間を通して、東京大学・難波研究室メンバーが、新たな視点からプロトタイプとなる住戸プランや間取りをCOCOLABOウェブサイト上で公開し、プランに対する生活者との意見交換を同サイト内のブログで順次展開していきます。
また、ウェブサイト上の研究と同時に、住まいに関心の高い生活者を対象とした、夏休みの親子向けのワークショップやグループインタビュー(意見交換会)などのイベントを展開し、生活者のリアルな声を研究に反映していきます。
活動期間最終月となる11 月には、約半年にわたる『COCOLABO 2009』の集大成となる研究結果を発表する予定です。

■研究テーマ 「デキゴトが生む家~みんなの脱・n+LDK会議~」

家の中では様々な行為が日々行われています。その行為は、現在の住まい(間取り)に規定されているものもありますが、一方で、住み手の趣味・嗜好や、居住者同士の関係の中で決まってくるものも多くあります。居住者の行為と行為の重なりから空間を考えていく取り組みはほとんどありませんでしたが、今回、このアプローチで住宅を検証していくと、これまでよりも機能的で住み手の立場に立った空間が出来上がるのではないかと考えました。
『COCOLABO 2009』では、日々の生活行為の重なり合い=『デキゴト』とし、デキゴトと空間の関係性の再編成をすることで生まれてくる、新しい生活空間の姿を探っていきたいと思います。

■研究活動

6 月から11 月までの期間で、①みんなのくらしの中の行為を挙げていく、②限られた空間の中で行為と行為のつながりを考える、③行為と行為のつながりから住みやすい家を考える、以上3つのステップにより、東京大学・難波研究室メンバーがプロトタイプとなる住宅を計画し、ウェブサイト上で発表していきます。同サイト内のブログでは、発表されたプランへの生活者からのリアルな声を含めた意見交換を展開します。
<イベント>
住空間に対して関心の高い生活者のリアルな声を『COCOLABO 2009』の研究活動に反映させるため、親子を対象とした夏休みのワークショップ(8 月)やグループインタビュー(年内3 回開催予定)を実施します。イベントへの参加希望者は「COCOLABO ウェブサイト」や「コスモスイニシア友の会」にて募集いたします。

■活動スケジュール

・6 月19 日(金) 『COCOLABO 2009』ウェブサイト スタート・第1 ラウンド研究テーマ発表
・8 月 1 日(土) 夏休み親子向けCOCOLABO ワークショップ
・11 月下旬 『COCOLABO 2009 レビュー』研究結果総括
※この他、年内に 3 回のグループインタビューを予定しています。
※日時やイベントの内容は予定であり、変更となる場合もございます。


<COCOLABO(ココラボ)2009 ウェブサイト トップページ>図

http://www.cocolabo.jp


■研究パートナー 「東京大学・難波研究室」

難波研究室の研究テーマは、サステイナブルな(持続性のある)建築や都市のデザインです。サステイナブルなデザインとは、一言でいえば、地球環境を持続させることを目的としたデザインです。
サステイナブルな建物と都市を成立させるためのひとつの重要な条件は、コンパクトで高性能であることです。とりわけ都市の居住空間において、これは必要不可欠な条件だと考えられます。コンパクトで高性能とは、小さな空間によって必要な機能を充足することを意味します。そのような都市の居住空間に相応しいのは、いうまでもなく集合住宅です。
そこで、「COCOLABO2009」では、集合住宅の住戸単位に焦点を当てて、コンパクトで高性能な住戸空間の新しい可能性を追求してみたいと考えています。現代の都市社会は、さまざまなライフスタイルを持った家族によって構成されています。集合住宅の住戸単位は、多様なライフスタイルを持った家族にフレキシブルに対応できる空間でなければなりません。多様なライフスタイルを受け入ながら、コンパクトで高性能な住空間を実現するために、私たちは住戸の物理的・空間的な条件ではなく、その中で展開している生活の行為に注目しました。そして住戸内で展開している生活行為のつながりを分析し、それをコンパクトに組み替え、重ね合わせることによって、住戸空間を再組織化することを試みてみたいと考えています。


難波和彦(なんばかずひこ)教授 プロフィール
1947 年 大阪府生まれ
1969 年 東京大学建築学科卒業
1974 年 東京大学大学院建築学専攻 博士課程修了
1977 年 1 級建築士事務所界工作舎設立、
1996 年 ㈱難波和彦+界工作舎代表取締役、
2000 年 大阪市立大学大学院建築学専攻 教授
2003 年 東京大学大学院建築学専攻 教授
作品の代表作に「箱の家シリーズ」など多数
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■研究員ブログ

『COCOLABO 2009』のウェブサイト上では、東京大学・難波研究室のメンバーと当社の社員研究員で構成された9名のCOCOLABO研究員のブログを公開しています。研究員は、国際色豊かなグローバルなメンバーで構成。ブログ内で、この9 名のCOCOLABO研究員と一般の生活者の「デキゴトが生む家」について活発な意見交換が繰り広げられていきます。
未来の建築界を担う若きメンバー達の研究発表をご覧いただけるだけでなく、誰でも研究に参加してディスカッションが可能な機会を提供いたします。

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― 『COCOLABO(ココラボ)』の歩み ―

■COCOLABO とは

『COCOLABO』は、「個々(coco)の住まいを共に(co)考える研究所(laboratory)」として、展開しているプロジェクトです。住空間への関心の高い生活者、住空間を専門に研究を進める大学研究室、そして住空間の開発者であるディベロッパーの3 者が、双方向にコミュニケーションを図る住宅分野において殆ど例 のない取り組みです。
21世紀に入り、人々の生活スタイルの多様な変化に伴い住空間への意識や関心が高まり、量から質への転換が進んできています。また、才能のある建築家の多くが大学で教師となり「建築」を指導・研究し学生を育てていく「プロフェッサーアーキテクト」の時代となっています。教師と学生が一体となって展開する研究はオリジナリティに富み、新たな住空間の創造において大きな可能性を秘めています。
当社ではこの点に注目し、大学の建築系研究室と住空間への関心の高い生活者との双方向によるプランニングコラボレーションの場として、取り組んでいます。


■COCOLABO の活動実績

当社では、2006 年度よりこのプロジェクトを実施しています。2007 年度、2008 年度のウェブサイトのアクセス数は各年度60 万件を超え、20 代から50代の男女を中心に単身者やファミリー世帯から多数のご意見をお寄せいただきました。
今年度も多くのアクセスをいただけるよう、『COCOLABO』の提案・発想にご賛同やご関心を示していただける方々を増やし、生活者×東京大学・難波研究室×当社と3者協同で、豊かな住空間・住まい方への提言を生み出していきたいと考えています。

■参考)『COCOLABO2008』
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