ニュースリリース2011年以降のニュースをみる

グッドデザイン賞、6年連続受賞
分譲マンション「コスモレジデンス綱島」と
リノベーションマンション「レシオン武蔵小杉」で
本年度グッドデザイン賞同時受賞
平成19年10月 3日
 (株)コスモスイニシア(本社:千代田区、社長:町田公志)は、『2007年度グッドデザイン賞 建築・環境デザイン部門』(財団法人日本産業デザイン振興会主催)を受賞いたしましたので、お知らせいたします。
受賞したのは、新築分譲マンション「コスモレジデンス綱島」(神奈川県横浜市港北区。総戸数57戸。2006年引渡し済み)とリノベーションマンション「レシオン武蔵小杉」(神奈川県川崎市中原区。総戸数161戸。2007年引渡し済み)の2プロジェクトで、2002年度以来、6年連続の受賞となりました。
※当社『グッドデザイン賞受賞』紹介ウェブページ:
http://www.cigr.co.jp/care/care_case/care_gdesign/

 当社では、独自の建築基準をまとめた「標準仕様書」に基づき、高い居住性能を持つ、高品質の住まいづくりを追求しておりますが、プロジェクト全体のランドスケープ・外観・照明デザインについても、それぞれのガイドラインを設け、全プロジェクトにおいてデザイン性の追求を図っております。

 具体的には、当社が供給する各プロジェクトにおいて、「シンプル&リッチ」をデザインコンセプトとし、人々が共通して「美しく・心地よく・目的にかなう」と感じられるランドスケープ(環境)設計や、街並との調和を図った外観デザイン、人々のバイオリズムや視覚特性などの人間工学的な観点と光の持つ様々な特性を考慮した観点から「人を迎える癒しの明かり」を実現する照明計画のそれぞれを検証し、採用しております。
 今後についても、「一歩先を、つくる。一生涯に、こたえる。」のタグライン(コーポレートスローガン)に基づき、住宅の供給を通じて、住まうという住宅本来の性能・品質の向上に加え、より良く、より美しいといったデザイン性の向上を同時に追求し、住まう人の「一歩先行く安心」と「期待以上の喜び」を目指すとともに、地域社会との調和の取れた街づくりへの貢献を目指して参ります。

<参考: 「グッドデザイン賞(Gマーク)」>
※(財)日本産業デザイン振興会HP(http://www.g-mark.org/)より抜粋
 グッドデザイン賞は、1957年にスタート(※通商産業省によって創立された「グッドデザイン商品選定制度」(通称Gマーク制度)が母体)した、わが国で唯一の総合的デザイン評価・推奨の仕組みです。「デザインが優れたものごと」を選び、生活者や産業などに働きかけ、私たちの社会をより豊かな方向へ導いていこうとする活動を50年にわたり続けてきました。この活動によって積み上げられてきた「グッドデザイン」は30,000件以上にのぼります。
 グッドデザイン賞は、単に美しさを競うデザインコンペではありません。「優れたデザイン」を社会に普及させていくことで、私たちの生活をより豊かにすることと、産業の発展とを同時に後押ししようとする活動です。多くの人たちがこの活動を支持し、また多くのメーカーが参加しています。つまり、行政、企業、デザイナー、そして生活者が一体となってより豊かな社会を実現するための運動であると言うこともできるのです。



<受賞プロジェクト概要>
「コスモレジデンス綱島」:建築・環境デザイン部門/商品住宅
【審査評価ポイント】

「分譲マンションでありながら、ユーザーの希望を反映させた住まいづくりをめざす『スタイリング・コンポジション』システムを導入している点が興味深い。一部の住戸に1.5層の階高を持つ住戸を取り入れ、住まいの多様性を追求している点に一歩先を見据えた視点が伺える。」(審査委員による評価コメント)

【デザインコンセプト・特徴】

 計画地は、東急東横線「綱島」駅と「日吉」駅の中ほどに立地し、都心までのアクセスの良さ、工場・木造アパート・戸建住宅が散立している周辺環境など、様々な側面が混在するエリア。そこに57世帯のマンションを計画するにあたり、事業者の一方的な押し付けではなく、ご入居者と『共に創造する住宅』をテーマとした。
 具体的には、生活スタイルに合わせてオーダーメイド感覚で住戸プランや設備変更ができる当社独自の『スタイリング・コンポジション』システムの導入、住空間の縦方向への広がりを持たせた1.5階の間取りプラン等を提案。
 建築のディテールから様々なシステムに至るまで総合的に高い住環境を得るためになされたデザインは、住宅開発事業におけるデザインのあり方、可能性を示唆するものになった。


【デザインへの要求課題と解決】

1.

家族ごとのライフスタイルの「住まい」への具現化。また、それぞれの「住まい」に対する細やかな要望に対し、可能な限り対応できるシステムの確立。
⇒ご入居者が自分らしい住まい方、自分好みの住まいを具現化するため、独自のデザインシステム『スタイリング・コンポジション』システムを構築し、提案した。

2.

住まう人々の背景として建築空間が存在し、端整で上品であり、かつ上質な空間性と佇まいをデザイン。
⇒前面道路側にシンボル性の高い壁面を設置し、『象徴』『屋外と屋内の緩衝』『照明』など、様々な機能を有した外観をデザイン。インテリアは、背景としての建築に徹するデザインを駆使した。

3. 住空間においては、立体的な目線の変化を意識した住戸開発と、高い可変性を有すること。
⇒シンプルな構造計画及び、質の高い空間性を提案した。具体的には、梁を壁に内蔵させる計画や、平方ではなく立方で計画された住戸プランの創造などを行った。さらに将来的なライフスタイルや家族構成の変化に合わせ、スライディングウォール(稼動間仕切り壁)を採用したプランなど、大規模なリフォーム無しで持続可能な住宅を創造した。

所在地 神奈川県横浜市港北区綱島東4丁目987他(地番)
構造・規模 鉄筋コンクリート造 地上7階建
総戸数 57戸
事業主 (株)コスモスイニシア/フジ都市開発(株)
設 計 (株)コスモスイニシア一級建築士事務所
施 工 木内建設(株)
竣工時期 2006年8月


「レシオン武蔵小杉」:建築・環境デザイン部門受賞/商品住宅
【審査評価ポイント】

「日本ではまだ事例の少ないリノベーションにデベロッパーが取り組んだことは画期的である。部屋を家具で仕切って個室にしている点もマンションとしては新しい方法である。」(審査委員による評価コメント)

【デザインコンセプト・特徴】

 企業の社宅から分譲マンションへのリノベーション・プロジェクト。『環境保護の観点と原風景として継承していくもの』と、『ライフスタイルの多様化に応えるために新たに生み出していくもの』とを、どのように選択し、再構築していけるかということをテーマとした。
 スクラップ&ビルドが常識の分譲マンション事業において、構造躯体を含む既存建物を可能な限り活用し、築10年の社宅を再生、161戸の分譲マンションとして販売。リサイクルの観点から環境に配慮した事業であると共に、工事期間が内装工事のみと短いため、ご入居者からのプラン変更のニーズも積極的に取り入れることを可能とした。
 また、共用部についても、中庭を2ヶ所に設置、道路境界沿いに並木を植栽するなど、計画地全体の緑量を増加させ、環境への配慮を積極的に行った。エントランスにおいては、壁に使用されているタイルを剥がすことなく上から吹き付けを行い、極力廃材が出ることを抑えると共にデザインの一新を図った。


【デザインへの要求課題と解決】

1.

家族のあり方・関わり方といった社会的な課題に対応する「住まい」であること。
⇒緩やかに間仕切られた空間のつながりかたと、限られた広さの中で機能部分を集約することにより、豊かな空間性を具現化した。

2.

緑化計画を見直し、街並み形成に寄与する構成とすること。
⇒周辺地域になじみのある佇まいに、効率的に追加植樹するなどして緑化を推進し、街並みの景観にも貢献。

3. 基本性能を次のご入居者のために保持しながら、多様化するライフスタイルに対応できる住宅のあり方を具現化すること。また、古い印象のエントランス空間を一新し、照明計画も含め美しく居心地の良い雰囲気を形成すること。環境保護の観点から、極力既存部分に手を加えないデザイン・施工手法の選択を検討すること。
⇒『記憶の継承』をテーマとして、デザイン・工法を含めて性能的に継続使用可能な部分は生かしていくリノベーションを実現した。


所在地 神奈川県川崎市中原区今井西町203-1
構造・規模 鉄筋コンクリート造(一部、鉄骨鉄筋コンクリート造)
AB棟地上5階建/C棟地上4階建・各棟地下1階建
総戸数 161戸
事業主 (株)コスモスイニシア
設 計 (株)スルガコーポレーション一級建築士事務所
/松井亮建築都市設計事務所
/(株)コスモスモア
施 工 (株)スルガコーポレーション
竣工時期 2006年8月