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| 東京大学 難波研究室×コスモスイニシア×生活者と3者協同で実施
COCOLABO(ココラボ)2007で『1.5階の家』を研究 — 「豊かな住空間・住まい方・家族の新しい関係を提案 — |
| 平成19年7月4日 |
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(株)コスモスイニシア(本社:千代田区、社長:町田公志)では、新しい住空間の可能性を見出すことを目的とした産学協同プロジェクト『COCOLABO(ココラボ)2007』を6月より始動しています。 今年は「1.5階分の高さを持つ住空間」をテーマに、東京大学・難波研究室と「住まい」にこだわりを持つ生活者とを結ぶ研究の場をコスモスイニシアが提供し取り組んで参ります。 『COCOLABO 2007』は、様々なアクティビティを盛り込みながら展開していきます。 6月から10月まで毎月(全5回)、「1.5階の家×○○(各回ごとに設定)」のテーマを設定し、ウェブサイト上(http://www.cocolabo.jp)で研究を発表いたします。東京大学・難波研究室メンバーを中心としたウェブサイト内のブログでは、『1.5階の家』の「住まい」や「住まい方」を生活者との意見交換を展開して参ります。 1回目の6月は「1.5階×階段」をテーマとし、1.5階の高さを持つ住宅の中に階段を積極的に取り入れた3つのタイプを提案。「1.5階×階段」をどう使い、どんな生活を送るかを、生活者の意見を取り入れながら研究しています。2回目の7月は「1.5階×子供」をテーマに実施して参ります。 8月には、小学生以上の子供を持つ親子10組にご参加いただき、「1.5階×壁」をテーマにボール紙や段ボールの箱を使って表現し、体感する新発想の住体験イベント「COCOLABO夏休みワークショップ」を開催いたします。ワークショップでは、東京大学難波研究室のメンバーをパートナーに、東京大学本郷キャンパス建築学科にて実施いたします。 10組の親子が段ボールを使ってデザインするそれぞれの「1.5階×壁」。“壁の下をくぐる”“壁の向こうを覗く”“壁を見上げる”といった、日常の住まいでは体験することのできない体験を親子でお楽しみいただけます。このワークショップを通して、「住まい」の研究に携わる難波研究室と「住まい」の中で日常生活を営んでいる親子が一緒になって「住まいってなんだろう?」「暮らすってどういうことだろう?」と体験しながら考えていきます。 また、11月には、6月から10月の5ヶ月間に渡って展開する『COCOLABO 2007』の集大成となるイベントの開催を予定しています。 『COCOLABO』は、「住」を専門に研究を進める大学、「住」への関心の高い生活者、そして「住」の開発者であるディベロッパーが双方向にコミュニケーションを図るという、住宅分野において殆ど例のない取り組みです。当社では、2006年よりこのプロジェクトを実施しています。2006年のウェブサイトのアクセス数は30万件を超え、頂戴したご意見は20代〜50代の男女、単身者〜5人家族と幅広い層から約350件を数えるなど、予想以上にご関心やご賛同を示していただきました。 今年の『COCOLABO 2007』も、東京大学難波研究室×当社×生活者と3者協同で、豊かな住空間・住まい方・家族の新しい関係の提言を生み出していきたいと考えています。 『COCOLABO 2007』ウェブサイト http://www.cocolabo.jp |
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| 『COCOLABO 2007』 テーマは「1.5階の家」 |
今年の研究テーマは、一般的なマンションの間取りの概念である○LDKといった考え方を解放する『1.5階の家』です。『1.5階の家』とは、床から天井までの高さを1.5倍に広げた高さのある家です。1階でも2階でもない、この0.5階という今までにあまりなかったスペースでの豊かな住空間・住まい方・家族の新しい関係性を提案していきます。
『COCOLABO 2007』では、6月から毎月、「1.5階×○○」というテーマで全5回研究発表いたします。第1回目である6月のテーマは、「1.5階×階段」です。階段は、平らな床よりハッキリと、壁よりあいまいに空間を分けることができます。1.5階の高さを持つ住宅の中に階段を積極的に取り入れた3つのタイプを提案し、「1.5階×階段」をどう使い、どんな生活を送るかを生活者のご意見を取り入れながら研究しています。7月のテーマは「1.5階×子供」。8月以降のテーマは順次ウェブサイト上で発表いたします。 『1.5階×階段』の提案例 |
年間スケジュール(予定) |
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| ◆『COCOLABO2007』のパートナーは東京大学 難波研究室 |
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難波研究室のテーマは、地球環境を持続させるような都市や建築のデザイン=「サステイナブルな(持続性のある)デザイン」です。建物や都市を長持ちさせ、エネルギーを有効利用することも大切ですが、社会生活や経済活動を順調に維持することはそれ以上に重要となります。 そのための必要不可欠な条件は、社会を構成する単位としての家族の持続性です。様々なライフスタイルを持つ家族によって構成されている現代の住居は、多様な家族が新陳代謝しながら持続していけるような居住空間を持つ必要性があります。これまでのフラットと呼ばれる1階分の住戸と比べて、1.5階の高さを持つ住戸は、今までにない多様な生活空間を生み出す可能性を持っています。 今回のCOCOLABO 2007『1.5階の家』の研究を通して、住戸の内部空間だけでなく、それが集合したときに生まれる新しいマンションの可能性を追求していきたいと考えています。 難波和彦(Kazuhiko
Namba) 教授 プロフィール1947年 大阪府生まれ 1969年 東京大学建築学科卒業 1974年 東京大学大学院建築学専攻 博士課程修了 1977年 一級建築士事務所 界工作舎設立 1996年 (株)難波和彦+界工作舎代表取締役 2000年 大阪市立大学大学院建築学専攻 教授 2003年 東京大学大学院建築学専攻 教授 作品の代表作に「箱の家シリーズ」など多数 |
| COCOLABO(ココラボ)とは |
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『COCOLABO』は、「個々(coco)の住まいを共に(co)考える研究所(laboratory)」として、展開しているプロジェクトです。21世紀に入って、人々の生活スタイルの多様な変化と併せて、「住」の分野についての意識や関心が高まり、「住」の量から質への転換が進んできています。 また、才能のある建築家の多くが大学で教師となり「建築」を指導・研究し学生を育てていく「プロフェッサーアーキテクト」の時代となっています。教師と学生が一体となって展開する研究はオリジナリティに富み、新たな住空間の創造において大きな可能性を秘めています。 当社ではこの点に着目し、大学の建築系研究室と「住」への関心の高い生活者との双方向によるプランニングコラボレーションの場として、2006年から『COCOLABO』を立ち上げ、取り組んでいます。 |
| 『COCOLABO 2007』 研究員ブログ |
| 『COCOLABO 2007』のウェブサイト上では、当社の一級建築士事務所所属の社員代表と、東京大学・難波研究室のメンバーで構成された8名のCOCOLABO研究員のブログを公開しています。ブログ内で、この8名のCOCOLABO研究員と一般の生活者の『1.5階の家』について活発な意見交換が繰り広げられていきます。研究員の中には、発展著しい中国やベトナム出身の研究員も参加しており、国際色も豊かで、未来のアジアの建築界を担う若きメンバー達の研究発表を見るだけでなく、誰でも参加して、ディスカッションが可能な貴重な機会であると考えています。 ![]() |


難波和彦(Kazuhiko
Namba) 教授 プロフィール