家族の共有空間のあり方を見つめ直すことで、多様に変化する家族の対話を柔軟に受けとめられる住まいを提案しました。家族が可能な限り多くのパブリックスペースを共有できるレイアウトを考え、個人の空間を最小限に抑えることにより、開放的なリビング・ダイニングや土間・アネックスといった共有空間を確保しています。
　また、内部（家族）と外部（社会）との繋がりを重視し、リビング・ダイニングとは性格の異なるパブリックスペースとして、中庭のような空間をイメージした家族と社会の対話を引き出す「土間」と、家族のスタイルや成長に応じて用途を変化させる事ができる「アネックスルーム」をプランニングしました。 プライバシーを確保しつつ、互いの気配を感じられる家族の居場所がいくつも繋がっている。そうした住まいこそが、多様な家族の対話を共有できると考えます。

基本 プラン （スタンダード リノベーション）	住戸デザイン採用 プラン
当マンションは、全住戸の専有面積が95m2以上あり、今回の入賞作品は、この広さを十分に活用することで、空間と空間の心地良い関係性を持たせ、コミュニティーを生み出す豊かな共有空間を兼ね備えた間取りにデザインしております。全体のまとまりがありながら、個々のスペースの変化がある空間構成であり、何より家族が楽しめる住まいになっています。
左上：土間。モザイクタイルと漆喰調の塗り壁などの外部空間を思わせる素材感。　 右上：アネックスルーム、サペリ突板による壁と天井・ウリンフローリングによって土間との変化を際立たせている。　 左下：リビング・ダイニング。ホワイトオークの床と家具に包まれた柔らかい雰囲気。　 右下：コンパートメント。ウォールナットによる落ち着いた印象、居室の機能が集約されている。 ＜多様で豊かな共有空間＞ 「アネックス」、「土間」、「リビングダイニング」と、家族のための共有スペースがいくつも連続しています。異なる用途の共有スペースがいくつもあることで、多様な家族のアクティビティを包み込み、自然に対話が生まれる住まいを作り出しています。また、時間とともに変化する家族の成長に応じて、使い方をアレンジしていける住戸を提案しています。

当社では、リノベーションプロジェクトとして、2002年千葉県松戸市で、2003年神奈川県横浜市で各1棟ずつ、社宅利用されてきた中古マンションの再生、販売を手掛けてきました（共に１棟全体で取得、再生後、分譲マンションとして販売、短期間で完売）。また、昨年、東京都豊島区でもＳＯＨＯ住宅として使用されてきた築13年の集合住宅において、増床・壁の新設工事、防水や給排水更新工事、各種住宅設備・宅配ロッカーなどの設備新設工事を伴う、リノベーションプロジェクトを手掛けました（2004年9月竣工、不動産投資法人に１棟売却済み）。
　これらのリノベーションマンション事業実績や、1974年以降累計1,600棟90,000戸を超える新築分譲マンション開発・分譲実績を通して、物件選定、工事、付加価値付け、販売、入居後の長期修繕計画やアフターサービスなど、専門的ノウハウの蓄積を図って参りました。
　今後は、主に管理を手掛けるコスモスライフ、内装・工事などを手掛けるコスモスモアとのグループ連携による相乗効果をこれまで以上に発揮して、建物各部位の入念な事前調査・診断、建物全体や共用部、各住戸の空間演出といった高品質で付加価値の高いリノベーションマンションの提供、およびご入居後の建物管理・アフターサービスなど、コスモスイニシアグループならではのサービス展開を目指します。

「レシオン武蔵小杉」プロジェクト概要

■エントランス正面

Before		After
■エントランスホール
Before		After