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| 福岡市で民間分譲マンション建て替え事業を実施 『西新2丁目プロジェクト』 |
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| 平成14年11月26日 | |
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(株)リクルートコスモス(東京都港区。代表取締役社長:重田 里志)は、11月27日(水)、福岡県福岡市早良区のマンション建て替え事業、『西新2丁目プロジェクト』の新築マンション建設工事を開始いたします。
当プロジェクトは、昭和43年に竣工した福岡市内で最も古い民間分譲マンション(「木村地域計画研究所」調査資料による)の老朽化・住戸専有面積の狭小等を主因とした建て替え事業であります。 当プロジェクトの特徴は、以下の通りとなっています。 1.全区分所有者合意による「任意建て替え方式」 当プロジェクトは、従前の区分所有者により、大規模改修工事の必要性を契機として平成12年5月から建て替え検討が開始されました。平成13年3月以降は不動産コンサルティング事業を手掛ける(株)ラプロス(福岡県福岡市中央区。代表取締役社長:樋口繁樹)がコーディネーターとして参画し、同年9月に全区分所有者との合意形成に至り、現行『区分所有法』における管理組合の総会決議(区分所有者及び議決権の各5分の4の賛成が必要)によらず建て替えを行う「任意建て替え方式」として成立したものであります。 2.マンション建て替え事業に関する課題に対する当プロジェクトの取り組み 昨今、『マンションの建て替えの円滑化に関する法律』の制定(平成14年12月施行予定)や『区分所有法』の改正(現在、臨時国会にて審議中)など、円滑な建て替えを促進する法・制度が整備されてきておりますが、老朽化したマンション・ストックの急増により、建て替え問題への行政によるさらなる対応や企業の事業取り組みは今後の課題と言われています。 (1)住宅金融公庫『都市居住再生融資・高齢者向け返済特例制度』適用 全国第一号物件 分譲マンションの建て替えにおける課題の一つとして、高齢の区分所有者が事業費等の融資を受けられず建て替え賛成の決議が得られないことが挙げられていますが、そのような場合の建て替え促進等を目的として、平成13年10月、住宅金融公庫『都市居住再生融資・高齢者向け返済特例制度』が制定されました。当物件は、同制度が適用(予定)される全国第一号物件となります。 ※(財)高齢者住宅財団が1,000万円を保証上限として、住宅を担保としたリバースモーゲージ型ローンを融資する制度。実際の融資申込は分譲時に行うが、現在、被融資者への「保証限度額証明書」は発行済み。 (2)建て替え後の容積上昇倍率1.14倍 当プロジェクトでは、総戸数の内従前からの区分所有者が所有する7戸を除いた16戸を一般分譲する「等価交換方式」を採用していますが、「等価交換方式」による建て替えの場合、未消化の容積率を活用することで増加した戸数分の分譲代金を事業費に充当する事例が一般的であるため、建て替え後の容積率に余裕がないと実現が困難とされています。今回、従前の建物の容積率132%に対して、建て替え後の新築マンション容積率は150%で、その容積上昇倍率は1.14倍となりますが、平成12年末までに報告されている全国64件の建て替え事例(阪神淡路大震災時の建て替えは除く・※参照)の平均倍率は3.07倍であり、当プロジェクトは、建て替え後の容積率制限の余裕が少ない建て替え事業として、稀少な事例となります。 ※建て替え事例および容積上昇倍率は、書籍『新世紀のマンション居住—管理・震災・建て替え・更新を解く』(梶浦 恒男氏著/平成13年2月・彰国社刊)内、資料『分譲マンション建て替え事例一覧(平成12年末まで)』による なお、当社では、当プロジェクトにより、大阪府豊中市における『新千里西町K-A団地プロジェクト』(平成11年竣工) に次いで 2件目の建て替え事業実施となり、今後も両事業のノウハウを活かし、積極的に建て替え事業へ取り組んで参りたいと思います。
◆完成予想図 ![]() ◎新築工事起工式は、11月27日(水)午前11時より現地にて実施いたします。 |
