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| 「水セメント比」を50%以下の業界最高水準に。 『低水分・高耐久コンクリート』の独自基準を、全物件で適用。 |
| 平成13年1月5日 |
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(株)リクルートコスモスは、中性化・鉄筋の腐食・ひび割れ等の発生の低減など、コンクリート躯体の耐久性を高める為、「水セメント比:50%以下」とする独自基準を定め、平成13年1月以降着工のマンションにおきまして、これを適用することと致しました。この基準は
業界最高の水準であり、住宅品質確保促進法・住宅性能表示制度による「劣化対策等級」でも等級3(最高等級)に相当します。これにより、コンクリート自体の強度や耐久性が増すと共に、中性化(コンクリートはその強アルカリ性によって
鉄筋の錆びを防いでいますが、大気中の二酸化炭素等の影響で、徐々に中性化していきます)の進行が遅くなり コンクリート躯体の耐久性も高まることになります。(これまでは、日本建築学会の規定:JASS5
による「水セメント比:65%以下」を適用、実際には55%以下程度でありましたが、今後は 必要に応じて高性能AE減水剤を使用し、全物件で50%以下を確保することとしております。)
一般に良いコンクリートとは、フレッシュな段階(作業中の状態)においてワーカビリティが高い(作業がしやすい)、硬化した後において 強度・耐久性・鉄筋保護の性能などが優れている、品質のバラツキが少ない、といった条件があり、また 施工段階での養生の方法や検査など様々な要因によっても変化するため、一概に『コンクリートの強度 = 耐久性の高さ』とは言えません。当社基準は このような観点から、強度だけではなく、総合的に 高い耐久性を持つコンクリートを目指したものであります。 昨今 当業界で100年コンクリートと言われているものは「耐久設計基準強度」という観点において、JASS5の基準値が定める「長期」の30N/mm2に相当し、「大規模補修不要予定期間(構造体の大規模補修を必要としないことが予定できる期間)」 が およそ100年とされているものであります。当社では耐久設計基準強度を24N/mm2(「大規模補修不要予定期間」がおよそ65年)としておりますが、この度「水セメント比:50%以下」という基準を設定したことにより ほとんどの場合、強度も いわゆる100年コンクリートに匹敵する30N/mm2以上となります。 ※1:水セメント比 コンクリート調合におけるセメント量に対する使用水量の重量比。コンクリートの品質を表す指標のひとつで、水セメント比が小さいほど、コンクリートの中性化の進行は遅い。強度とも関連が深く、圧縮強度が高くなるほど 水セメント比が小さくなる傾向にある。 ※2:AE減水剤 作業性を良くする為に用いるコンクリート混和剤の一種。独立した細かな気泡をコンクリート内に連行することで、水量を増やさずに流動性を増すことができる。 |