塚本由晴 助教授
(つかもと よしはる)
このプロジェクトを通して、
「つかう」と「つくる」の新しい関係が築けるのではないかと期待しています。

1965年
神奈川県生まれ
1987年
東京工業大学
工学部 建築学科卒
1987年
〜88年
パリ建築大学
ベルビル校(U.P.8)
1992年

貝島桃代とアトリエ・
ワン設立

1994年
東京工業大学
大学院
博士課程終了
同大学大学院
助教授、博士
(工学)建築意匠

「新しいモノの集まり方」
今回のプロジェクトでは従来の、人に対応して部屋を作りそこにモノが集まっていくという作り方ではなく、モノのレイアウトから場所を作り、人がそこをどう使って生活するかを考えていきます。その家では本に埋め尽くされた場所や家族みんなの巨大クローゼットのような場所、様々なモノが一同に見える場所や何も無い場所など、多用な環境が形成され、これまでの標準的なマンションのプランでは実現できなかったような生活現象が生まれます。
第2回ココラボテーマ
「住宅はもはやファミレスみたいなものでも良いのではないか?」
舞台はマンションの1つの住戸です。

従来の住宅は、4人家族だから個室は3室必要、といったように
個人に対応して部屋が作られていましたが、
その個人というのは顔の無い抽象的なものでしかありません。
そのようなよくわからない個人を根拠にする代わりに
住宅の中に必ず現れてくるモノを根拠に作ったらどうなるかを考えてみましょう。

第2回目の今回は、ファミリーレストランのように
ある高さまでの壁(=腰壁)でコーナーを作る案です。
住宅の中にはさまざまな家具があります。
椅子、机、ソファ、テーブル、タンス、ベッド、キッチン...
これらの多くは床に置いて使われるもので、
実は住宅の中にはある高さよりも下部にモノが集まっている状況があります。
また従来の住宅では天井までの壁で部屋を区切っていました。
それでは住宅の中にひとりでいる時間においても
自分のいる部屋の大きさしか感じられません。

そこでこの住宅では壁をある高さで切ってみました。
するとひとりでいても、家族でいても
住宅全体の大きさを感じることができます。
腰壁でコーナーを作っているので
・住宅と同じ面積の大きな天井が見える
・住宅の端から端まで見通せる
 ...などの開放感があります。

また子供の目線では壁で囲われたコーナーも、
大人の目線では他のコーナーとゆるくつながるコーナーとなります。
(写真2参照)
椅子に座る、ソファに座る、ベッドに寝る、床に寝転ぶなどの
姿勢の変化によっても”囲われ感”が変化します。
腰壁より上部ではモノが見えて、下部ではモノが隠れるので、
この住宅特有のモノのレイアウトが出来上がるのではないでしょうか?


全体図